公開中の『劇場版モノノ怪 第二章 火鼠』より、制作ドキュメンタリーの【後編】が公開された。

本シリーズは、謎の男・薬売りが、人の情念や怨念が取り憑いたモノノ怪によって引き起こされる怪異を鎮める物語で、舞台は第一章に続き大奥。『モノノ怪』の真骨頂である和紙テクスチャを活用した絵巻物のように絢爛豪華な世界観、主人公・薬売りのミステリアスな魅力など、独創的かつ密度の濃い映像美はそのままに、物語がさらなる発展と深化を遂げる。
世を統べる天子のお世継ぎを巡る家柄同士の謀略と衝突に焦点を当て、翻弄される女たちの心に渦巻く葛藤や苦悩を一歩踏み込んで描写。業火のごとく燃え上がる情念はやがて異形の存在・モノノ怪を産み落とし……。大奥が再び危機に見舞われるなか、薬売りとモノノ怪の新たな闘いが始まる。
主要都市では満席の回も出るなど好スタートを切った本作。SNSやレビューサイトでは絶賛のコメントが多く見られるなど、『劇場版モノノ怪』ならではの映像表現はもちろん、逞しく生きる女性たちの物語にも共感の声であふれている。さらに、公開初日には最終章となる第三章の公開時期が2026年春であることが発表され、「次はどの人物に焦点が当たるのか」といった考察を含め、さらなる盛り上がりをみせている。
今回公開となった制作ドキュメンタリー【後編】でインタビューに答えたのは【前編】に引き続き、高橋裕一(アニメーションキャラデザイン・総作画監督)、辻田邦夫(色彩設計)、泉津井陽一(ビジュアルディレクター)の3名。
【後編】では、第一章から第二章にかけてのキャラクターたちの表情変化や、第二章ならではの“炎”の表現にフォーカス。さらに、【前編】でも語られた“一枚絵として見せるこだわり”をさらに深堀りしている。

「第一章よりも薬売りが人に感情移入するような表情を多めに。憂いを秘めた目で描いている」「“熱さ”をどう表現するか。普通の炎では面白くない。パステル調で透明感のある色を模索して作っていった」「迫りゆくモノノ怪・火鼠の目線で高速で移動するカメラの動きに合わせて和紙テクスチャも動かす」など、クリエイターたちの執念とも言えるこだわりが垣間見える、見ごたえたっぷりの映像となっている。

さらに、本編の終盤で描かれた「今まで観たことのない花火」とは一体――?この映像を見た後、きっと劇場でそのこだわりを確かめたくなるはずだ。

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