2019年に日本公開され、その輪郭線のない美術的な画風と、リアルなストーリー展開で話題を集めたフランス・デンマーク共同制作アニメーション『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』のレミ・シャイエ監督による最新作『カラミティ』。
この度、新型コロナウィルスの影響で延期となっていた本作の公開日が2021年9月23日(木)より新宿バルト9ほか全国順次公開に決定し、あわせて新ビジュアルと場面写真も解禁された。
本作は、主人公マーサが様々な困難に立ち向かう中で周りの大人たちに影響を与え、大人たちも、いつしか少女とともに成長する物語。女性は女性らしくという西部開拓時代のアメリカにあって、主人公マーサは家族を支えるために髪を切り、ジーンズをはくことを決意。生きていくために必要な乗馬、馬車の運転、投げ縄といった“男の作法”を苦労して習得する。
伝説の女性ガンマン、カラミティ・ジェーンの誕生秘話でもある本作は、マーサを“ジェンダーレス”な生き方を選択した最初の女性として描いている。レミ・シャイエ監督はインタビューで、本作の制作過程においても男女平等を意識していたと語り、制作スタジオのアニメーターの人数、管理職の男女比、そして給料の総額までをコントロールしていたという。アニメーション制作は長期的なプロジェクトであり、女性アニメーターが制作期間中に産休を取得し、そして復職できる環境も整備されていた。
アヌシー国際アニメーション映画祭にてワールド・プレミア上映され、見事クリスタル賞(グランプリ)を受賞した本作。日本では2020年12月に開催のフランス映画祭2020横浜にて字幕版が、翌年3月開催の東京アニメアワードフェスティバルにて日本語吹替え版がプレミア上映されている。
ストーリー
『カラミティ』は、西部開拓史上、初の女性ガンマンとして知られるマーサ・ジェーン・キャナリーの子供時代の物語です。マーサは家族とともに大規模な幌馬車隊で西に向けて旅を続けていました。旅の途中、父親が暴れ馬で負傷し、マーサが家長として幼い兄弟を含め、家族を守らなければならない立場になってしまいます。
普通の少女であったマーサは、乗馬も、馬車の運転も経験がありません。そんなマーサは、少女であるがゆえの制約に苛立ち、家族を守り、世話するために少年の服を着て、少年のように振る舞うことを決心します。女性は女性らしくという時代にあって、マーサの生き方は、古い慣習を大事にする旅団の面々と軋轢を生みます。更には、野獣に襲われているところを助けてくれたサムソン少尉を旅団に引き合わせたことで、マーサは大きなトラブルに巻き込まれていきます。そして…。
作品タイトル:『カラミティ』
監督:レミ・シャイエ
原題:Calamity, Une Enfance de Martha Jane Cannary
英語題名: Calamity, a childhood of Martha Jane Cannary
2020年|フランス・デンマーク|フランス語|日本語字幕|日本語吹替え|DCP|
配給:リスキット
公式サイト:https://calamity.info/
公式Twitter:@calamity_movie
コピーライト:(c) 2020 Maybe Movies ,Nørlum ,2 Minutes ,France 3 Cinéma
2021年9月23日(木)より新宿バルト9ほか全国順次公開