第97回アカデミー賞(R)にて長編アニメーション賞を受賞した『Flow』より、ギンツ・ジルバロディス監督のメッセージ映像が解禁された。

ラトビア出身のクリエイター、ジルバロディス監督の長編2作目となる『Flow』。2024年カンヌ国際映画祭「ある視点」部門でプレミア上映を飾り、同年のアヌシー国際アニメーション映画祭で審査員賞、観客賞含む4冠を受賞。2025年ゴールデングローブ賞では『インサイド・ヘッド2』『野生の島のロズ』『モアナと伝説の海2』ら錚々たるビッグタイトルをおさえてアニメーション映画賞を受賞。

さらに、アニメ界のアカデミー賞ことアニー賞にて、長編インディペンデント作品賞、脚本賞を受賞、2025年アカデミー賞(R)では長編アニメーション賞を受賞。制作費350万ユーロ(約5.5億円)、50人以下のスタッフという極めてインディペンデントな体制ながら、ハリウッドのメジャースタジオ作品を抑え見事オスカー受賞に輝き、アニメーション映画史の歴史を変えた、ビッグサプライズ受賞となった。
解禁となったジルバロディス監督からのメッセージ映像で、作品についての簡単なガイドでは、大洪水により家を失った猫が、ボートに飛び乗り、様々な動物たちと旅をすることになるが…と説明。オリジナリティ溢れる本作の着想元については、かつて制作した短編映画だと述べる。

「10代の頃猫を飼っていたこともあり、猫が主人公の『Aqua※』という短編映画を作りました。とてもシンプルな手描きアニメでしたが、印象に残る作品だったので、数年後にこの作品を広げ、長編映画を作りたいと思っていました。また、個人的な物語でもあります。今までは『Flow』の猫のように、一人で映画を作っていた私が、本作ではチームを組み互いに協力することを学びました」。

猫と旅する個性豊かな動物たちについては「ボートに乗る犬は、一緒に育った犬がモデルです。猫は独立心が強いけれど、次第に周りを信頼し、協力し合うようになる姿を見せたいと思いました。犬は逆に、独立心を学んでいきます。独立していること、協力し合うこと、それぞれどちらも大切ですが、その間でうまくバランスが見せられればと思っていました」と語る。

続けて「キツネザルやヘビクイワシを含め、動物たちは自分たちが所属できる仲間を探しています。これはほとんどの人が共感できるのではないでしょうか。そして彼らはそれぞれ違う方法ですが、ゴールにたどり着きます。この映画に悪役は存在しません。みなさんが動物たちに共感し、彼らの中に自分とのつながりを見つけてくれることを期待しています」と結んでいる。
映画『Flow』は劇場公開中。
※『Aqua』
ギンツ・ジルバロディス監督 youtubeチャンネル

『Flow』
監督:ギンツ・ジルバロディス
原題:Flow
2024/ラトビア、フランス、ベルギー/カラー/85分
映倫:G
文部科学省選定(青年/成人/家庭向き)
後援:駐日ラトビア共和国大使館
配給:ファインフィルムズ
(C)Dream Well Studio, Sacrebleu Productions & Take Five.
公式サイト:flow-movie.com
公式X:https://x.com/flow_movie0314
公開中
関連記事
■ アカデミー賞(R)長編アニメーション賞受賞『Flow』洪水に包まれた世界を猫が滑空 本編映像第2弾解禁
■ ギンツ・ジルバロディス監督『Flow』第97回アカデミー賞(R)長編アニメーション賞を受賞
■ 『Flow』日本版本予告解禁 細田守、押山清高、藤本タツキら著名人からのコメントも
■ 『Flow』TAAF2025上映記念でギンツ・ジルバロディス監督と友永和秀が対談
■ 【応募終了】アカデミー賞(R)2部門ノミネート アニメーション映画『Flow』一般試写会に5組10名様ご招待☆
■ 2025年アカデミー賞2部門ノミネート、アニメーション映画『Flow』日本版特報解禁
■ 2025年ゴールデングローブ賞 アニメ映画賞受賞『Flow』場面写真公開
■ ギンツ・ジルバロディス監督『Flow』公開決定 アカデミー賞国際長編映画賞ラトビア代表作品