湯浅政明監督の『犬王』W主演にアヴちゃん(女王蜂)×森山未來が決定!さらに音楽&特報&新公開時期も一挙解禁

犬王

湯浅政明監督による劇場アニメーション映画『犬王』の新公開時期が2022年初夏に決定し、「女王蜂」のボーカルアヴちゃん×森山未來がW主演を務めることが明らかになった。あわせて、特報も解禁された。

『犬王』は、室町の知られざるポップスター【犬王】から生まれた物語を、変幻自在のイマジネーションで描くミュージカル・アニメーション。湯浅政明(監督)×松本大洋(キャラクター原案)×野木亜紀子(脚本)といった、常に新作が期待されるクリエイターが集結。「平家物語 犬王の巻」(古川日出男 著)を原作に、室町時代に人々を熱狂させた実在の能楽師・犬王(アヴちゃん)と、そのバディである琵琶法師・友魚(森山)の友情が描かれる。

公私ともに仲が良く、その多才さでジャンルを問わず活躍するアヴちゃん森山は、映画『モテキ』以来10年ぶりの共演を果たす。なお、アヴちゃんはアニメ「DEVILMAN crybaby」以来の湯浅作品参加、森山は『聖☆おにいさん』以来2度目のアニメ声優出演、湯浅作品初参加となる。

そして、音楽を「あまちゃん」「いだてん〜東京オリムピック噺〜」『花束みたいな恋をした』の大友良英が担当することも明らかになった。ジャンルを超えてボーダーレスに活躍するメンバーで、室町時代の最先端エンタメとしての「能楽」に挑む。

初解禁された特報では、室町時代の京都を舞台に、湯浅監督のイマジネーションが爆発した躍動感あふれるアニメーションで犬王と友魚が描かれ、そこに伸びやかでいて、高音から低音まで縦横無尽に飛躍する犬王の歌声が重なる。たぐいまれなる音域の広さを持つヴォーカリスト・アヴちゃんにしか表現しえない歌が確かに刻まれている。

犬王と友魚がファンタジックに宙に舞い上がるシーンをきっかけに音楽は一転リズミカルに。「室町時代」や「能楽」の既成概念を取り払うかのような、音楽フェスにも見えるシーンが次々と畳みかける。音楽と映像表現が一体となったグルーヴ感は、まさに湯浅アニメの真骨頂だ。

そして、友魚を演じる森山による「お前をなんと呼べばいい!」、犬王を演じるアヴちゃんによる「実はもう決めてある!」という台詞に呼応するかのように本作のタイトル『犬王』の文字が。同時に流れる鋭いギターサウンドから、音楽を担当する大友の個性が存分に発揮されていることもわかる。犬王と友魚。歴史に消えた二人の友情物語が、ここから始まる―。

犬王
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またこの度、本作が第78回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ・コンペティション部門に選出されたことも発表された。

同部門選出は日本の長編2Dアニメーション初となり、他部門を含めても、2013年の『風立ちぬ』(第70回ヴェネチア国際映画祭メインコンペティション部門選出)以来8年ぶり、フル3DCGアニメーションをあわせると2016年の『GANTZ:O』(第73回ヴェネチア国際映画祭アウト・オブ・コンペティション部門選出)以来5年ぶりの日本の長編アニメーション選出となる。

発表では「この作品は14世紀の日本を舞台に、時代の潮流に抗うユニバーサルなドラマ性を持ち合わせた、ある種のロック・オペラだ!」と紹介された。なお、この選出を受け、今年9月に予定されている同映画祭での上映がワールド・プレミアとなる。

およそ600年の時を超えて、歴史に消えたポップスター・犬王が現代に再び姿を現すときどんな物語が謳われるのか―。映画史を揺るがす『犬王』の誕生に期待が高まる。

目次

コメント(敬称略)

■ 犬王(いぬおう)役:アヴちゃん(女王蜂)
普段女王として生きているわたしが、今回「王」として生きる機会を頂きました。
「犬王」。
まっすぐに、運命の映画だと言い切ることが出来ます。

ああ!来年をおたのしみに!

■ 友魚(ともな)役:森山未來
現存する能楽が確立される前なのだから自由な発想で演じられていい、という考えのもとに湯浅監督が生み出したぶっ飛び能楽アニメーション「犬王」。琵琶法師、友魚として、これまたぶっ飛んだアヴちゃん演じる、艶やかな犬王に寄り添う。必然、ジェットコースターのような現場でした。世界最古のミュージカルと言われる「能楽」の豊かな可能性を感じられる映画になっているのではないでしょうか。

■ 音楽:大友良英
正直に書きます。湯浅監督の具体的なのか抽象的なのかさっぱりわからない無茶苦茶な注文と、素人目には何が描かれているか皆目検討がつかないスケッチ段階の動画に翻弄されまくった3年間でした。でもただ翻弄され続けただけならとっくにやめてます。絵が立ち現れ歌や音ともに動き出した時の興奮と感動をいったい何度味わったことか。気づくと自分も「犬王」の世界にすっかり没入していました。とんでもない作品です。大傑作です!

■ 監督:湯浅政明
2人の物語が多くの人に知られると嬉しい。
室町時代にロックな演奏で歌唱で舞で、自分の生き方を貫き、宿命的な奈落から駆け上がって行った2人。映画は見てるだけで胸が熱く、あがるものになるはずです。オーパーツは至る所にあったはず。我々は多くの物語を知らなすぎる。彼らが認められ、称賛されることは、どの時代をも真直に生きる者達が報われる事だ。

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