デジタルシネマにフォーカスし、“若手映像クリエイターの登竜門”として次代を担う新たな才能の発掘を目指す、第16回「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」が、7月13日(土)~21日(日)の9日間開催される。
今年の特集上映では、「トップランナーたちの原点」と題し、ジョージ・ルーカス監督『THX-1138 ディレクターズカット』、クリント・イーストウッド監督『恐怖のメロディ』、スティーヴン・ソダーバーグ監督『セックスと嘘とビデオテープ』、三池崇史監督『新宿黒社会 チャイナ・マフィア戦争』といった、国内外で高く評価され、映画史に名を刻む4人の巨匠監督の才気あふれる貴重なデビュー作を上映する。現在は大作映画を主戦場とする4名も、デビュー当時はインディペンデント映画からそのキャリアをスタートさせ、「若手」「新鋭」と呼ばれた時代があった。未来の巨匠を発掘すべく“若手映像クリエイターの登竜門”を掲げる本映画祭では、若手監督たちに大きな刺激を与えるであろう4巨匠のデビュー作を特集し、現在スクリーンで鑑賞できる機会のほとんどない作品をお届けする。
そしてこの度、『新宿黒社会 チャイナ・マフィア戦争』の上映に合わせ、三池崇史監督と主演の椎名桔平が登壇するトークイベントの開催が決定した。
『新宿黒社会 チャイナ・マフィア戦争』は、1995年の公開当時、東京では新宿シネパトスでわずか2週間のみ公開され、その後現在に至るまでスクリーンで上映されたことのほとんどない、三池崇史監督の幻の劇場用長編デビュー作。
トークイベントでは、今年の本映画祭国際コンペティションで審査委員長を務める三池崇史監督と、椎名桔平、そして『新宿黒社会 チャイナ・マフィア戦争』のプロデューサーであり、現在は本映画祭ディレクターを務める土川勉の三者が、製作から公開に至るまでの当時の思い出を振り返りつつ、今や海外でも高く評価され、日本を代表する映画監督である三池崇史監督のキャリアの出発点となった同作の制作秘話などを語る。
トークイベント概要
■日時:7月17日(水)『新宿黒社会 チャイナ・マフィア戦争』17:30の回上映後
(特集「トップランナーたちの原点」の1プログラムとして上映)
■場所:SKIPシティ 映像ホール(埼玉県川口市上青木3-12-63)
■登壇(予定):三池崇史監督、椎名桔平、土川勉(本映画祭ディレクター)
■MC:伴ジャクソン
■チケット情報
[前売券]チケットぴあ、セブンチケット、ファミリーマート他にて発売中※7月12日(金)まで
[当日券]会場受付で当日販売 ※全席自由席・定員入替制
三池崇史 監督
1960年生まれ、大阪府八尾市出身。描く映像世界は海外からも高い評価を受けており、ヴェネツィア国際映画祭で『十三人の刺客』(10)が、カンヌ映画祭で『一命』(11)と『藁の楯 わらのたて』(13)がそれぞれコンペティション部門に選出。ジャンルを問わず精力的に映像制作を続け、作品本数は100を超える。主な代表作には、『クローズZERO』シリーズ(07,09)、『悪の教典』(12)、『土竜の唄』シリーズ(14,16)、『ラプラスの魔女』(18)などがある。
椎名桔平
1964年7月14日生まれ、三重県出身。近年の主な映画出演作に、北野武監督『アウトレイジ』(10)、羽住英一郎監督『暗殺教室』シリーズ(15,16)、大友啓史監督『秘密 THE TOP SECRET』(16)、園子温監督『新宿スワンⅡ』(17)、ニック・パウエル監督『Darc』(18/Netflix配信)、マーチン・ピータ・サンフリト監督『THE OUTSIDER』(18/Netflix配信)、西浦正記監督『劇場版コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命』(18)、園子温監督『愛なき森で叫べ』(19年全世界配信予定)などがある。
土川 勉
1989年、崔洋一監督『Aサインデイズ』でプロデューサーデビュー。その後、大映と角川映画にて製作畑一筋に44作品のプロデュースを担当。主な作品は黒沢清監督『CURE』(97)、『回路』(99)、金子修介監督『ガメラ』(95)、『ガメラ2』(96)、『ガメラ3』(99)、三池崇史監督『新宿黒社会 チャイナ・マフィア戦争』(95)、『DEAD OR ALIVE 犯罪者』(99)、若松節郎監督『沈まぬ太陽』(09)など。現在はSKIPシティ国際Dシネマ映画祭ディレクターを務める。
特集「トップランナーたちの原点」上映作品:『新宿黒社会 チャイナ・マフィア戦争』
イントロダクション
麻薬、殺人、臓器売買、なんでもありの三池崇史監督のパワーが炸裂する1995年の作品。低予算の作品ではありながら、台湾ロケも敢行し、劇場デビュー作にしてそのスケール感は並居る大作を凌ぐものになっている。その後三池監督は、村上龍の同名小説を映画化した『オーディション』(99)がロッテルダム国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞すると、特に海外で絶賛を受け、一躍国際的な映画監督となる。『クローズZERO』シリーズや『土竜の唄』シリーズのようなメガヒット作品を生み出しながら、カンヌ映画祭とヴェネツィア国際映画祭で二度ずつコンペティション部門に招待されるなど、日本では数少ない、国内外で高く評価される巨匠監督の一人である。最新作の『初恋』(19)も、今年のカンヌ映画祭監督週間に招待された。
ストーリー
これぞ三池!
記念すべき劇場映画デビューを飾ったピカレスク・バイオレンス!
あらゆる犯罪のるつぼ・新宿歌舞伎町で勢力を伸ばすチャイニーズ・マフィア“龍爪”。彼らを追う新宿署の一匹狼・桐谷は、警官刺殺事件の捜査を続ける中で、弟の義仁が“龍爪”に関わっていることを知り愕然とする。
作品タイトル:『新宿黒社会 チャイナ・マフィア戦争』
出演:椎名桔平、田口トモロヲ、大杉漣、平泉成
監督:三池崇史
(1995年/日本/101分/R15+)
提供:KADOKAWA
コピーライト:(c)1995 KADOKAWA
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019(第16回)開催概要
会期:2019年7月13日(土)~7月21日(日) <9日間>
会場:SKIPシティ(埼玉県川口市)
内容:国際コンペティション、国内コンペティション、特集上映、関連企画、イベント等多数予定(後日詳細発表)主催:埼玉県、川口市、SKIPシティ国際映画祭実行委員会、特定非営利活動法人さいたま映像ボランティアの会
公式サイト:www.skipcity-dcf.jp
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