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「シャンタル・アケルマン映画祭」(ヒューマントラストシネマ渋谷にて4月29日(金・祝)~5月12日(木)の期間開催)の予告編が解禁された。
1950年にベルギーに生まれ、ジャン=リュック・ゴダールの『気狂いピエロ』を観たことをきっかけに映画監督を志したシャンタル・アケルマン。25歳の時に発表した、主婦の三日間の日常を淡々と描いた『ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地』で映画界に革命を起こし、ニューヨーク・タイムズ紙には公開時「映画史上最も女性的な傑作」と高く評価された。女性たちの社会や日常での生き方を真摯に見つめた彼女の作品は今こそ観られるべき映画といえよう。
今回の映画祭では、その『ジャンヌ・ディエルマン~』ほか『私、あなた、彼、彼女』、『アンナの出会い』、『囚われの女』、『オルメイヤーの阿房宮』の5作品がデジタルリマスター版で日本劇場初公開となる。
また、解禁となった予告編では『囚われの女』でシルヴィー・テステュー演じるヒロインが車に乗り込むシーンから始まり、5作品の紹介とともに、静謐でいて優美な情熱を感じさせる、アケルマン作品の魅力を伝えるものとなっている。
上映作品
『私、あなた、彼、彼女』
原題:Je Tu Il Elle
アケルマン自身が演じる名もなき若い女がひとり、部屋で家具を動かし手紙を書き、裸で砂糖をむさぼる。部屋を出た彼女はトラック運転手と行動を共にし、訪れた家で女性と愛を交わす……。撮影時24歳だったアケルマンによる“私”のポートレイト。
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1974年/ベルギー・フランス/モノクロ/86分
『ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地』
原題:Jeanne Dielman, 23, quaidu Commerce, 1080 Bruxelles
ジャンヌは思春期の息子と共にブリュッセルのアパートで暮らしている。湯を沸かし、ジャガイモの皮を剥き、“平凡な”暮らしを続けているジャンヌだったが……。主婦のフラストレーションとディティールを汲み取った傑作。ジャンヌを演じるのは『去年マリエンバートで』(61)『ブルジョワジーの秘かな愉しみ』(72)のデルフィーヌ・セイリグ。
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1975年/ベルギー/カラー/200分
『アンナの出会い』
原題:Les Rendez-vous d’Anna
最新作のプロモーションのためにヨーロッパの都市を転々とする女流映画監督を描く、アケルマンの鋭い人間観察力が光る一本。常に孤独に彷徨い歩く主人公アンナの姿と、日常に溶け込みはしない断片的な空間と時間とを通して、アイデンティティや幸福の本質が絶妙な構成で描き出されている。
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1978年/ベルギー・フランス・ドイツ/カラー/127分
『囚われの女』
原題:La Captive
マルセル・プルーストの「失われたときを求めて」の第五篇、「囚われの女」の大胆で自由な映像化。嫉妬に苛まれ、愛の苦悩に拘束される虜囚の境地をアケルマンは洗練された表現で描写する。ゴダールの『軽蔑』(63)ヒッチコックの『めまい』(58)をも想起させるこの傑作は公開年の「カイエ・デュ・シネマ」ベストテンで2位に選ばれた。
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2000年/フランス/カラー/117分
『オルメイヤーの阿房宮』
原題:La Folie Almayer
『地獄の黙示録』(79)のもとになった「闇の奥」で知られるイギリスの作家ジョゼフ・コンラッドの処女小説を脚色。原作の持つ実存主義と家父長制という重苦しいテーマを孕みながらも、アジアの街並みを自在に歩き回る娘を横移動で捉えたカメラが素晴らしく、幻想的なまでに美しい。
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2011年/ベルギー・フランス/カラー/127分
来場者プレゼント配布
各作品初回来場者プレゼント有。
※チケット販売順ではなく入場順にお渡しします。
※無くなり次第終了。
※詳細は追ってTwitter、公式サイトにて告知予定。
トークショー開催
5月1日(日)
『囚われの女』(12:05の回)上映後
登壇者:坂本安美氏(アンスティチュ・フランセ日本 映画プログラム主任)
5月4日(水・祝)
『ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地』上映後
登壇者:斉藤綾子氏(明治学院大学 教授)
配給:マーメイドフィルム、コピアポア・フィルム
公式サイト:chantalakerman2022.jp
Twitter:https://twitter.com/akermanfilmsjp
4/29(金・祝)~5/12(木)ヒューマントラストシネマ渋谷にて開催!他全国順次公開