『C.R.A.Z.Y.』日本版予告編解禁!父の望む姿でありたいという思いと、それに抗う衝動…彼の下した決断は―

C.R.A.Z.Y.

アカデミー賞3部門受賞の『ダラス・バイヤーズクラブ』、ヴァネッサ・パラディ主演の『カフェ・ド・フロール』で知られるジャン=マルク・ヴァレ監督。2021年12月、その生涯を終えた監督の『C.R.A.Z.Y.』(7月29日(金)公開)より、日本版予告編が解禁された。

監督が「深く感銘を受けた」と語る脚本のフランソワ・ブレの家族構成や実体験を基に、カナダ・ケベックの中流家庭で育った監督自身の体験も反映されている本作。5人兄弟の4男として育ち、男らしくあれと語る父親の理想を体現したいという切実な思いから、同性に惹かれていく自身の内面を否定し続けてきた主人公ザック。彼のアイデンティティ確立までの旅路が、音楽、反抗、ユーモアをもって語られる。

1960年の12月25日に誕生したザック。赤子の彼を見たがる兄が伸ばした手によって、父ジェルヴェの腕から落下してゆくー。解禁となった予告編では、ショッキングな映像と、「物心がついたころからクリスマスが嫌いだった」という彼の独白からスタートする。

成長するにつれ、父親の理想の息子でいられなくなっていくザックの姿と、「あいつは変わっちまった」と嘆く父親。3人の「クソ」な兄たち、中でも”天敵”の次男レイモンとの衝撃的な乱闘のカットも繰り出される。軍で働き音楽を愛する、友達の平凡な親とは全く違う、世界一の父親―。父の望む姿でありたいという思いと、それに抗う衝動。「普通になりたい」と零す彼の下した決断は―。

エネルギッシュで魅力的”(Miami Herald)、”最高のサウンドトラックと躍動感”’(Variety)という評の通り、ユーモアと切実さに満ちたザックの独白、そしてデヴィッド・ボウイ、ピンク・フロイド、ローリング・ストーンズ、パッツィー・クラインらによる、60~70年代を彩る楽曲が、映画本編に更なる輝きを与えている。

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