『HERE 時を越えて』大島依提亜によるオルタナティブポスター、著名人コメント&応援イラスト到着

『フォレスト・ガンプ/一期一会』のスタッフ&キャストが再集結した映画『HERE 時を越えて』(4月4日公開)より、オルタナティブポスター2点が到着。あわせて、著名人から寄せられた応援コメントを収録した特別映像と、気鋭のイラストレーターから寄せられた描き下ろしイラスト3点が公開された。

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本作は、地球上のある地点に固定カメラを設置し、その場所に暮らす幾世代もの家族が交差して描かれる、愛と喪失、記憶と希望の物語。ロバート・ゼメキス監督の最新作であり、動かないカメラで時空を越える、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の精神を引き継いだとも言える本作は、「すべては、ここ(HERE)で起こる」というテーマのもと、紀元前から現代までを往き来する壮大な時間旅行をひとつの舞台で描き出す。

オルタナティブポスターを手掛けたのは、『万引き家族』や『ミッドサマー』などの日本版デザインワークを手掛けてきた大島依提亜。ビジュアルに使用されているのは、原作「HERE ヒア」から引用された貴重なイラストの数々だ。

原作はグラフィックデザイナーのリチャード・マグワイアが2014年に手掛けたもので、世界20か国以上で翻訳された300ページにもおよぶグラフィックノベル。2016年アングレーム国際漫画フェスティバル最優秀作品賞を受賞し、日本でも国書刊行会から出版され、作家の円城塔や経済学者の成田悠輔らが書評で取り上げるなど、高い評価を受けている。

映画にも踏襲された“地球の黎明期から遥かな未来までの時間の流れを、小さな部屋の一角から垣間見る”という壮大な原作のテーマが、大島依提亜の手によって2枚のビジュアルに表現された。悠久の時の中から切り取られた、さまざまな家族のかけがえのない瞬間が刻まれた印象的なアザービジュアルとなっている。

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大島依提亜 オルタナティブポスター
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大島依提亜 オルタナティブポスター

日本とアメリカ、ふたりのグラフィックデザイナーの海を越えた合作ともいえる今回のオルタナティブポスター。その完成に際して、リチャード・マグワイアと大島依提亜の両名からコメントも到着した。大島は「新作となれば即劇場へ、そのフィルモグラフィを自分の人生と共に追い続けてきた監督であるロバート・ゼメキス。その新作に携われる(日本版のデザインという末席ではあるものの)日が来ようとは思ってもみなかったので夢のようです」とゼメキス監督の大ファンであることを明かしつつ、今回のコラボレーションについては「原作であるリチャード・マグワイアの傑作グラフィックノベル「HERE ヒア」の美しい絵を使わせて頂き、さらに光栄でした」とコメントを寄せている。

一方、マグワイアは「ゼメキス監督が僕に会いたがっていると連絡が来た時は信じられませんでした。彼はやる気まんまんで僕の本とまったく同じ映画を作りたいと言いましたが、僕には不可能に思えました。資金を調達しなければならないと言っていたので、こんな実験的な本のハリウッド映画化に関心を寄せる人なんて誰もいないだろうと思ったんです。でも、奇跡的にそれが起こったんです!」と映画化の経緯を振り返りながら、「いろいろなデザインを受け取りましたが、どれも気に入っています。敬意をもって再構築されたデザインを見て、とてもエキサイティングでした!」とコメントを寄せている。(※リチャード・マグワイア、大島依提亜のコメントは、本記事下に掲載)

さらに、本作にインスパイアされたイラストを描き下ろしたのは、日常風景を抒情的に捉えたイラストで「Pen」や「& Premium」などの表紙を手掛けてきた坂内拓、「SCREEN」や「POPEYE」などに印象的な劇画調の俳優イラストを多く寄稿してきたうえむらのぶこ、ポップなイラストで映画のあらすじを紹介する四コマ漫画を得意とするフクイヒロシの3名。3者それぞれのタッチが本作に見事にマッチしたイラストとなっている。

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坂内拓 イラスト
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うえむらのぶこ イラスト
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フクイヒロシ イラスト

また、映画監督・山崎貴やこがけんをはじめ、家の一角を定点観測する本作に因んだ窓や建築のスペシャリストまで、各界の著名人総勢19名から応援コメントが寄せられ、未解禁の本編映像をふんだんに使用した特別映像も到着した。(※応援コメントは、本記事下に掲載)

なお、本作に応援コメントを寄せた一人である、俳優・鈴木保奈美の登壇するトークショー付き試写会が、3月26日に開催決定。イベントでは、自身の“思い出”を交えながら、“家族”をテーマにした本作の魅力がたっぷりと語られる予定だ。

リチャード・マグワイア、大島依提亜コメント全文

ロバート・ゼメキス監督が僕に会いたがっていると連絡が来た時は信じられませんでした。彼はやる気まんまんで僕の本とまったく同じ映画を作りたいと言いましたが、僕には不可能に思えました。資金を調達しなければならないと言っていたので、こんな実験的な本のハリウッド映画化に関心を寄せる人なんて誰もいないだろうと思ったんです。でも、奇跡的にそれが起こったんです!
今回は、日本の配給会社から、私の本の画像をオルタナティブポスターデザインとして使用すると連絡があり、とても嬉しく思いました。映画化の原作が認められたのは嬉しく、感謝しています。いろいろなデザインを受け取りましたが、どれも気に入っています。敬意をもって再構築されたデザインを見て、とてもエキサイティングでした!
リチャード・マグワイア(「HERE 時を越えて」原作者)

新作となれば即劇場へ、そのフィルモグラフィを自分の人生と共に追い続けてきた監督であるロバート・ゼメキス。その新作に携われる(日本版のデザインという末席ではあるものの)日が来ようとは思ってもみなかったので夢のようです。
今回制作したオルタナティブポスターでは、原作であるリチャード・マグワイアの傑作グラフィックノベル「HERE ヒア」の美しい絵を使わせて頂き、さらに光栄でした。
この思いもよらぬ着想に満ちた原作を見事に再創造した本作、普段映画を観ている中で意識されることのないカメラの揺るぎない存在と意味にうるうるしっぱなし。そう、この映画、カメラとそのまなざしに泣かされます。
大島依提亜(グラフィックデザイナー)

応援コメント全文(敬称略・五十音順)

全編ほぼ定点撮影とかマジかよ…凄すぎるぜ、ロバート・ゼメキス…。そして描かれるのは“壮大な家族の物語”だ。大胆な挑戦と、繊細な物語。映画の魔法をふんだんに詰め込んだ素敵な傑作!
赤ペン瀧川(映画プレゼンター)

いつだって、選ばなかった道がある。
喜びも後悔もひとまとめで自分の人生であり、選んだ道こそが正しかったと、この映画の主人公である、うつろいゆく“家”は静かに語りかけてくれた。
赤山恭子(映画ライター)

リビングに固定された視点。
その位置は決して変わらない。
だが、空間にフレームを出現させながら、
異なる時間をコラージュすることによって、物語が重奏化していく。
五十嵐太郎(建築史家,東北大学大学院教授)

太古からコロナ禍までをつなぐフレームが映すもの。それは愛も幸福も価値観もすべてが変わりゆくということ。壮大な時の流れを前に、人の営みなど無数の泡沫にすぎず、いつか必ず消える。その残酷な理があるからこそあらゆる瞬間が尊いのだと、このドラマは悠然と物語っている。
ISO(ライター)

ちょっと待ってほしい、こんなにすごい映画だったとは…! “観る”ではなく“一生”を生きる体験だ。カメラは固定されビタッと動かないが、時代と空間が動き続ける。ゆえにダイナミズムがすさまじい。観客の脳のヒートマップは、あちこちが真っ赤に光り続けるだろう。あなたはこれから、人生を駆け抜けることになる――忘れられない104分間。幸福に包まれるラスト。
映画.com編集部

あなたの皮膚を一枚めくると、そこには母や父の皮膚が現れ、先祖たちの、そうして見知らぬ人々の、通り過ぎていった人々の皮膚がどこまでも続き、それらの全てが今のあなたを形づくっているという、そんな感覚。
円城塔(作家)

「HERE」は、人生といういくつもの「窓」が交錯する物語である。
それは時空を越え、かつてここで暮らした誰かの生活を「今、ここ」において接続する。
大西萌(窓研究所)

まったく新しい映像体験。見終わると、豊かな物語を見た幸福感に包まれます。
岡田惠和(脚本家)

同じ場所に暮らした何世代もの人生をまさかの定点カメラで描く驚異の映像体験に…オーマイガー!
一人、また一人と家族が増え、時に居なくなる。その時々にドラマがあり、それを乗り越えてまた生きる。
固定フレームに過去と未来を交錯させながら、かつてないほどささやかな個々の〝暮らし〟を描いた本作は、歴史を超えたもっとも小さなスペクタクルだ!
こがけん(芸人)

永遠ではない日常の出来事、些細な感情や何気ない瞬間。
始まりも終わりも孤独も希望も、すべてを包み込む場所が自分にもあってほしいと強く思えた。
坂内拓(イラストレーター)

見知らぬ土地に刻まれた、居住者たちの記憶と感情。
自分と無関係な他者の生を定点観測していたはずが
不思議なことにフレームに個人史を重ね始めていた。
そして最後には静かに涙した。これが映画の魔法か。
SYO(物書き)

定点観測と時間旅行をこんなふうにアレンジするなんて!
いま自分がいる“この場所”は、かつてどんな風景だったのだろう、
誰がどんな人生を送ったのだろうと、
観る者の想像力を広げてくれる驚きに満ちた映画だった。
新谷里映(映画ライター)

家族の、人類の、生物の、地球の歴史。
今わたしたちが暮らしているのは奇跡なのだと、スクリーンの魔法が語りかける。
あまりにも平凡であまりにも輝かしい、どこにでもある、ここにしかない物語。
鈴木保奈美(俳優)

人生の尊い瞬間が詰まった時空を超える物語。
神のような視点でさまざまな人生を追体験することで、どんな人にも幸せも苦しみも奇跡も訪れることに気づく。後悔している過去も不安な未来も、すべての瞬間を大切に抱きしめたくなる素晴らしい映画です。
DIZ(映画アクティビスト)

原作漫画を読んでくれ。この映画の前に。いや、贅沢は言わない。映画の後でもいい。原作漫画を読んでくれ。言いたいことはそれだけだ。どうか原作漫画を読んでくれ。
成田悠輔

これはシリーズ化希望、地球上の他の場所で他の監督の『HERE』も観てみたい! と思ってしまうほど面白く、同時にゼメキス監督のこれまでが甕に継ぎ足された秘伝のたれのように唯一無二の味わいを出す。感服しました。
野中モモ(翻訳者・ライター)

定点カメラで切り取ったたった一つの場所のさまざまな時代。
そこでの小さな営みの積み重ねを眺め続けることで、人は自然とスクリーンの奥に自分の人生を再発見するのではないでしょうか?
ゼメキス監督がまたも前例のない映画作りに取り組んでいるのを見て感服しました。
山崎貴(映画監督)

壮大な歴史における一幕も、ささやかな家族のストーリーも、
全てが「ここ」で展開している。
ゼメキスは彼にしかできない映像表現で重層的な時間の連なりを見せて、
他のどこでもない、「今」「ここで」生きる人たちの物語を肯定しているのだ。
山崎まどか(コラムニスト)

先史時代から現代、同じ場所に据え置いた設定のカメラで往来する、ゼメキス版“ツリー・オブ・ライフ”。
ややステレオタイプなアメリカの家族観がベースながら、時代を超え繰り返される喜怒哀楽に共感。
よしひろまさみち(映画ライター)


ストーリー
恐竜が駆け抜け、氷河期を迎え、オークの木が育ち、先住民族の男女が出会う。悠久の時を越えてその場所に家が建ち、いくつもの家族が入居しては出てゆく。心を揺さぶるドラマと共に。1945年、戦地から帰還したアル(ポール・ベタニー)と妻のローズ(ケリー・ライリー)が家を購入し、やがてリチャード(トム・ハンクス)が生まれる。世界が急速に変化していく中、絵の得意なリチャードはアーティストになることを夢見ていた。そんな中、別の高校に通うマーガレット(ロビン・ライト)と出会い、2人は恋におちる。マーガレットは、高校卒業後は大学に進学し、弁護士になることを目指していた。だが、ここから思いがけない人生が始まる――。

『HERE 時を越えて』
出演:トム・ハンクス ロビン・ライト ポール・ベタニー ケリー・ライリー ミシェル・ドッカリー
監督:ロバート・ゼメキス
原作:リチャード・マグワイア
脚本:エリック・ロス&ロバート・ゼメキス
2024年/アメリカ/英語/104分/カラー/5.1ch/ビスタ/原題:HERE/字幕翻訳:チオキ真理/G
提供:木下グループ
配給:キノフィルムズ
(c)2024 Miramax Distribution Services, LLC. All Rights Reserved.

公式サイト:here-movie.jp
公式X:@HERE_movie0404

4月4日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー

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