映画『終わりの鳥』より、画家のヒグチユウコ、イラストレーターのぬまがさワタリ、死後くん、板倉アユミによる<デス>の描き下ろし“鳥”ビュートイラストが解禁となり、併せて著名人からのオピニオンコメントも到着した。

地球を周回して生きものの“終わり”を告げる鳥<デス>と、その鳥と寄り添う病を抱える少女。かたや一心不乱に鳥と闘う少女の母親。世にも奇妙な<デス>と突如対峙することによって、母娘ふたりは間もなく訪れるであろう別れを次第に受け止めてゆく。
A24のもと、長編監督デビューを飾ったのはクロアチア出身のダイナ・O・プスィッチ。タバコをくゆらせ、ラップのリズムを刻むチャーミングなキャラクターを造形する一方で、“死”という観念を奇想天外に視覚化、その苦悩にも触れるなど奥行きのあるストーリーに仕立てた。
繊細でウィットに富んだチューズデー役には、『恋人はアンバー』のローラ・ペティクルー。シリアスとコミカルを横断する絶妙なバランスで母親・ゾラを演じたのは、エミー賞常連の人気TVシリーズ「VEEP/ヴィープ」で知られる、コメディエンヌのジュリア・ルイス=ドレイファス。
喋って歌って変幻自在な一羽の鳥<デス>。監督は、<デス>という存在に恐ろしくもあり、愛らしい雰囲気と外見を探し求めていたという。やがて「不死身、永遠というテーマが、人間よりも動物の方が結びつきやすいのではないか」と考え、コンゴウインコの姿に辿り着く。そして、更にリアルを追求していく中で、コンゴウインコのみならず、絶滅危惧種も含め、さまざまな種類のインコの特徴といろいろなフォルムの鳥類を掛け合わせ、ユニークなキャラクターを創り上げた。
画家のヒグチユウコは、本作について「鳥として生きている私なのでこの映画の予告を見たとき「これは観ないとならない!」と思いました。どんな人間も退くことのできない結末のために仕事をする彼の姿は、とても苦しそうでした。締め切りに追われて、ヘトヘトになっているときと重ね合わせ何とも言えない気持ちになりました」とコメントを寄せた。

また、イラストレーターのぬまがさワタリは「いまだかつてない「余命もの」であり「鳥映画」!生者に贈るメッセージの意外な力強さに心打たれました」とコメントし、イラストレーター・絵本作家の死後くんは「予想の上いく展開にのけぞりながら、“死”の意義について深く考えさせられました。<デス>という名に親近感。デスくんには私から最優秀助演怪鳥賞をあげたいです」と称賛を贈る。


イラストレーターの板倉アユミは、「恐ろしくもチャーミングな<デス>。彼は別れを嘆き受け入れられない私の死との向き合い方も変えてくれた。私にもいつか訪れる死がどうか彼の姿であってくれますように」と、天国に旅立ったペットの雄鶏・コッコに<デス>を重ね、想いを馳せる。

また鳥好きとして知られ、「鳥展」のオーディオガイドも務めたお笑い芸人のレイザーラモンRGや高柳明音、漫画家の鯨庭、文筆家の折田侑駿ら著名人からのコメントも到着した。
オピニオンコメント全文(順不同)
私は顔も生年月日も血液型も伏せて活動しております。
どうしても写真に映らなければならない時はオウムの被り物をしています。
鳥として生きている私なのでこの映画の予告を見たとき「これは観ないとならない!」と思いました。
死を司る存在の<デス>。
どんな人間も退くことのできない結末のために仕事をする彼の姿は、とても苦しそうでした。
締め切りに追われて、ヘトヘトになっているときと重ね合わせ何とも言えない気持ちになりました。
ヒグチユウコ(画家)
いまだかつてない「余命もの」であり「鳥映画」!
巨大な“死”のインコと余命わずかな少女の出会いが、
まったく予想しない方向へと転がっていく…!
生者に贈るメッセージの意外な力強さに心打たれました。
ぬまがさワタリ(イラストレーター)
落語「死神」の鳥版?「おくりびと」ならぬ「おくりどり」?
死別が近い母娘とキモかわいい鳥<デス>の“終活戦線異常あり”映画。
予想の上いく展開にのけぞりながら、“死”の意義について深く考えさせられました。
<デス>という名に親近感。
デスくんには私から最優秀助演怪鳥賞をあげたいです。
死後くん(イラストレーター)
汚れた体、傷のある右目、鎌のように伸びた嘴。
恐ろしくもチャーミングな<デス>。
彼は別れを嘆き受け入れられない私の死との向き合い方も変えてくれた。
私にもいつか訪れる死がどうか彼の姿であってくれますように。
板倉アユミ(イラストレーター)
怖い鳥の映画だと思って観たら笑って泣いて考えさせられて
最後にラップが効いてくるHIPHOPムービーでした!
『終わりの鳥』あるある
→観た後Ice Cubeの「It Was A Good Day」が
その人の人生のベスト5に入る曲になりがち♪
レイザーラモンRG(お笑い芸人)
まず!鳥好きとして伝えたいのは、鳥好きにとってショッキングなシーンがあります。
正直、私は「やめてくれー!」と心の中で叫びました。
ただ最後まで見るとメッセージ性も深く考えさせられる、素敵な映画です。
<デス>が“鳥”だからこその演出や設定があり、鳥の動きや羽の質感も
とてもリアルで良かったです。
本作での鳥は死を告げる役割なので、普通の人は「戻ってくるなー!」と思うのでしょうが…
鳥好きとしては、再び<デス>に出会えた時には安堵しました。
高柳明音(俳優・タレント)
人は、死を不潔で穢らわしいと忌み嫌う。
だが、いざ世界に“死”が不在になると、苦しみから逃れるために終わらせてくれる役目が必要だと嘆く。
こんなに自己中心的な生き物のために働くこの鳥はきっと楽じゃないだろう。
鯨庭(漫画家)
多くの人間がその出会いを避けたいと願うであろう、“死”というものに背を向けることができるのなら。
いや、“死”を飼い慣らすことができるならば。
いやいや、“死”と手をつなぐことができるのならば──。
<それ>は私たちが思っている以上に、決しておどろおどろしいものなどではないのかもしれない。
ともに歌ったり、踊ったりできるものなのかもしれない。
『終わりの鳥』にはこの“死”の手触りがある。
折田侑駿(文筆家)
死は別れではあるが、終わりではない。
綺麗事で語られそうな死との付き合い方を、可視化された死の鳥が体温をもって示す。
奇抜な表現に映るが、そのまなざしは冷静で慈愛に満ちている。
誰も“死”とは友達になれないと思っていた。
まだ友と呼ぶには早いかもしれないけれど、隣にいる人くらいには感じられそうだ。
この新たな視座がきっとこれからの自分を助けてくれる。
奥浜レイラ(映画・音楽パーソナリティ)
人が、自分以外の人の内部に何が渦巻いているかを想像することは本当に難しい。
それでもなお、他者のことを想像し、尊重する。
そのことが双方の魂の助けに少しだけでもなる。
そんなことを、鳥は教えてくれた気がします。
あと、誰も知らなかった、人生のそのあとの極秘情報も。
驚きました。
星野概念(精神科医など)
ストーリー
余命わずかな15歳のチューズデーの前に喋って歌って変幻自在な一羽の鳥が舞い降りた。地球を周回して生きものの“終わり”を告げる、その名も<デス(DEATH)>。チューズデーはそんな彼をジョークで笑わせ、留守の母親ゾラが帰宅するまで自身の最期を引き延ばすことに成功する。やがて家に戻ったゾラは、鳥の存在に畏れおののき、愛する娘の身から<デス>を全力で遠ざけるべく、暴挙に出るが……。
『終わりの鳥』
出演:ジュリア・ルイス=ドレイファス、ローラ・ペティクルー
監督・脚本:ダイナ・O・プスィッチ(初長編監督作品)
原題:TUESDAY/2024年/英=米/110分/シネマスコープ/5.1ch/字幕翻訳:佐藤恵子
映倫区分:G
配給:ハピネットファントム・スタジオ
(C)DEATH ON A TUESDAYLLC/THE BRITISH FILM INSTITUTE/BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2024
公式サイト:happinet-phantom.com/tuesday
4月4日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開
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