石井裕也監督最新作となる映画『茜色に焼かれる』(5月21日(金)TOHOシネマズ日比谷ほかにて全国公開)の予告映像とイメージビジュアルが解禁となった。
この世界には、誰のためにあるのかわからないルールと、悪い冗談みたいなことばかりがあふれている。誰もが自身を偽り、まるで仮面の生活を強いられているかのように。そんな、まさに弱者ほど生きにくいこの時代に翻弄されている一組の母子がいた。哀しみと怒りを心に秘めながらも、わが子への溢れんばかりの愛を抱えて気丈に振る舞う母。その母を気遣って日々の屈辱を耐え過ごす中学生の息子。果たして、彼女たちが最後の最後まで絶対に手放さなかったものとは?
今の世相に正面から対峙することで、人間の内面に鋭く向き合ったのは、『舟を編む』(13)、『ぼくたちの家族』(14)、『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』(17)などを手掛けてきた石井裕也監督。
多難の時代に逆風を受けながらも自身の信念の中でたくましく生きる母親・田中良子を演じるのは、『ヤクザと家族 The Family』『明日の食卓』と出演作の公開が続く尾野真千子。
13歳の息子・純平を演じるのは『ミックス。』(17)で存在感を出した和田庵。
その純平が憧れを抱く良子の同僚・ケイには『あの頃。』(21)の片山友希、そして、交通事故で命を落とす夫・陽一をオダギリジョー、良子とケイを見守る風俗店の店長を永瀬正敏が演じる。
このたび解禁となった予告映像は尾野が「田中良子です」と力強く名乗るシーンから始まる。倒産したカフェの営業再開を目指しつつも、新たなパート先でのきつい仕事や義父の介護など、様々な問題が押し寄せてくる。家計簿をみた同僚のケイには「こんな真っ赤でどうして平気でいられるんですか?」と尋ねられ、ギリギリの生活に追われている良子の姿を映し出す。永瀬演じる店長から「取り返しつかないほどボロボロなのに、なんで生きようとするのよ?」と問われた良子。もがきながらも懸命に生きてきた良子は、遂に心にためた本音を吐き出す―「そんなのわかりませんよって話でしょ!」。息子の純平もケイも、時に泣きながら必死に日々を過ごす中で、良子が遂に爆発する。果たして、彼女の心に最後まで燃え続けるものとは―。
傷つきながらも、信念を貫き、たくましく生きる良子の姿を通して、今日を生きる私たちに、希望と勇気がもらえる作品であることを予感させる予告映像となっている。
ストーリー
悪い冗談みたいなことばかり起きるこの世界で母ちゃんも、僕も、生きて、生きる。
1組の母と息子がいる。7年前、理不尽な交通事故で夫を亡くした母子。母の名前は田中良子。彼女は昔演劇に傾倒しており、お芝居が上手だ。中学生の息子・純平をひとりで育て、夫への賠償金は受け取らず、施設に入院している義父の面倒もみている。経営していたカフェはコロナ禍で破綻。花屋のバイトと夜の仕事の掛け持ちでも家計は苦しく、そのせいで息子はいじめにあっている。数年振りに会った同級生にはふられた。社会的弱者―それがなんだというのだ。そう、この全てが良子の人生を熱くしていくのだから―。はたして、彼女たちが最後の最後まで絶対に手放さなかったものとは?
作品タイトル:『茜色に焼かれる』
出演:尾野真千子
和田庵 片山友希 / オダギリジョー 永瀬正敏
大塚ヒロタ 芹澤興人 前田亜季 笠原秀幸 / 鶴見辰吾 嶋田久作
監督・脚本・編集:石井裕也
製作:五老剛 竹内力
ゼネラルプロデューサー:河村光庸
エグゼクティブプロデューサー:飯田雅裕
プロデューサー:永井拓郎 神保友香
共同プロデューサー:中島裕作 徳原重之 長井龍
主題歌:「ハートビート」/GOING UNDER GROUND(ビクターエンタテインメント)
『茜色に焼かれる』フィルムパートナーズ:朝日新聞社 RIKIプロジェクト
製作幹事:朝日新聞社
制作プロダクション:RIKIプロジェクト
2021年/日本/144分/カラー/シネマスコープ/5.1ch R-15+
配給:フィルムランド 朝日新聞 スターサンズ
公式サイト:akaneiro-movie.com
コピーライト:(C)2021『茜色に焼かれる』フィルムパートナーズ
5月21日(金)、TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
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