今の世相に正面から対峙し、もがきながらも懸命に生きようとする「母の生き方」を捉えた愛と希望の物語『茜色に焼かれる』(公開中)の本編映像が到着した。
この世界には、誰のためにあるのかわからないルールと、悪い冗談みたいなことばかりがあふれている。まさに弱者ほど生きにくいこの時代に翻弄されている一組の母子がいた。哀しみと怒りを心に秘めながらも、わが子への溢れんばかりの愛を抱えて気丈に振る舞う母。その母を気遣って日々の屈辱を耐え過ごす中学生の息子。果たして、彼女たちが最後の最後まで絶対に手放さなかったものとは―。
あえてまさに今の世相に正面から対峙することで、人間の内面に鋭く向き合ったのは、『舟を編む』(13)、『ぼくたちの家族』(14)、『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』(17)など、毎年のように質の高い作品で今や日本映画界を牽引するの石井裕也監督。多難の時代に逆風を受けながらも自身の信念の中でたくましく生きる母親・田中良子を演じるのは尾野真千子。13歳の息子・純平を和田庵、その純平が憧れを抱く良子の同僚・ケイには片山友希、そして、交通事故で命を落とす夫・陽一をオダギリジョー、良子とケイを見守る風俗店の店長を永瀬正敏が演じる。
勝負に出る時は必ず“赤”を身に付けるという田中良子(尾野真千子)。赤いワンピースに身を包み、公衆トイレの鏡で真っ赤な口紅を塗り直して静かに闘志をたぎらせている。ただ事ではない雰囲気を感じ取り、心配して後をついてきた息子の純平(和田庵)を「ここ女性用だから。入ってきちゃ駄目でしょ!そういうルールでしょ!?」と寄せ付けず、トイレの前で立ちすくむ純平。良子は「悪いけど、お母さんとかなんだってのは、一旦忘れさせて。私の問題だから」と凄みのある声で告げると、純平を残し公衆トイレを出ていってしまう。全身に赤を纏い、怒りを押し殺した表情の良子が向かった先とは――。鬼気迫る様子の良子は一体、何に挑もうとしているのか。
『茜色に焼かれる』は全国公開中。
ストーリー
悪い冗談みたいなことばかり起きるこの世界で母ちゃんも、僕も、生きて、生きる。
1組の母と息子がいる。7年前、理不尽な交通事故で夫を亡くした母子。母の名前は田中良子。彼女は昔演劇に傾倒しており、お芝居が上手だ。中学生の息子・純平をひとりで育て、夫への賠償金は受け取らず、施設に入院している義父の面倒もみている。経営していたカフェはコロナ禍で破綻。花屋のバイトと夜の仕事の掛け持ちでも家計は苦しく、そのせいで息子はいじめにあっている。数年振りに会った同級生にはふられた。社会的弱者―それがなんだというのだ。そう、この全てが良子の人生を熱くしていくのだから―。はたして、彼女たちが最後の最後まで絶対に手放さなかったものとは?
作品タイトル:『茜色に焼かれる』
出演:尾野真千子
和田 庵 片山友希 大塚ヒロタ 芹澤興人 笠原秀幸 泉澤祐希 前田 勝 コージ・トクダ
前田亜季 鶴見辰吾 嶋田久作 / オダギリジョー 永瀬正敏
監督・脚本・編集:石井裕也
製作:五老剛 竹内力
ゼネラルプロデューサー:河村光庸
エグゼクティブプロデューサー:飯田雅裕
プロデューサー:永井拓郎 神保友香
共同プロデューサー:中島裕作 徳原重之 長井龍
主題歌:「ハートビート」/GOING UNDER GROUND(ビクターエンタテインメント)
『茜色に焼かれる』フィルムパートナーズ:朝日新聞社 RIKIプロジェクト
製作幹事:朝日新聞社
制作プロダクション:RIKIプロジェクト
2021年/日本/144分/カラー/シネマスコープ/5.1ch R-15+
配給:フィルムランド 朝日新聞 スターサンズ
公式サイト:akaneiro-movie.com
公式Twitter:@akaneiro_movie
コピーライト:(C)2021『茜色に焼かれる』フィルムパートナーズ
全国公開中
関連記事:
■ 映画『茜色に焼かれる』石井裕也監督や共演者が女優・尾野真千子の魅力を語るコメントが到着! ―5/21(金)より全国公開
■ 主演・尾野真千子×監督・石井裕也『茜色に焼かれる』池松壮亮、仲野太賀、前田敦子ら著名人の絶賛コメントが続々到着!
■ 【レポート】『茜色に焼かれる』完成報告会で尾野真千子「”ここで止まっていたらあかん!”と背中を押してくれた作品」
■ 主演・尾野真千子×監督・石井裕也『茜色に焼かれる』ポスタービジュアル&場面写真が解禁! ―5月21日(金)公開
■ 尾野真千子が叫ぶ!信念を貫き、たくましく生きる母親を熱演『茜色に焼かれる』予告映像&イメージビジュアル公開
■ 石井裕也監督『茜色に焼かれる』5/21公開決定!主演に尾野真千子、共演は和田庵、片山友希、オダギリジョー、永瀬正敏