
ケイト・ウィンスレットとシアーシャ・ローナンが共演する、フランシス・リー監督最新作『アンモナイトの目覚め』が、4月9日(金)TOHOシネマズ シャンテ他にて全国順次公開となる。
この度到着したのは、これまでいくつもの作品で演技を評価されてきたケイト・ウィンスレットとシアーシャ・ローナンの実力が発揮された、台詞がなく動きだけで感情を表現しなければならないシーンの映像。
町医者からの招待で、音楽会に参加することになったメアリー(ケイト・ウィンスレット)とシャーロット(シアーシャ・ローナン)。部屋で身仕度をしているシャーロットの様子を見に来たメアリーだが、不意に目にした背中が大きくあいた下着姿に戸惑いを隠せない。目で合図を送り、着替えを手伝ってもらいたいと訴えるシャーロットに近づき、コルセットの紐を縛るメアリー。そのお礼にとシャーロットはメアリーの手首に香水をつける。普段は力仕事ばかりで、めかし込むことのないメアリーは不慣れな動きで香りを嗅ぎ、ぎこちない笑顔を浮かべる。そこへ母親の呼ぶ声が響き渡り、メアリーは部屋を去り、少し残念そうなシャーロットが1人取り残される――。
メアリーの戸惑いとときめき、そしてシャーロットの心の変化が一切の台詞なしで表現されたこのシーン。たった1分程度のワンシーンだが、表情と動きの演技によって2人の心に何かが芽生え始めているということが伝わってくる。そこには無駄な説明ゼリフは省き、役者の演技を信頼してストーリーを動かしていく、フランシス・リーの手腕も表れている。
リー監督は彼女たちとの仕事について、「本作の撮影は思い出深い瞬間がたくさんあった。その中でも深く感動し強く印象に残っているのが、ケイトとシアーシャの演技だ。2人はそれぞれの方法で役にのめり込み、身も心も別人になり切っていた。2人の演技には真実と強く激しい感情が込められている。そして、私やお互いに最大限の敬意を払い、私の考えていることを形にしてくれた。驚くほど心が揺さぶられ、美しい関係を表現してくれたんだ」と絶賛。
さらに、「本作はキャラクター主体で非常にのめり込みやすい。観客は彼女たちと一緒に物語を体験しながら、画面から生の感情を感じることになるんだ。そして最後には希望を感じてもらいたい。人は人との出会いでこんなにも変われるんだとね」と、2人の演技を通して感情を共有できる作品となっていることをアピールしている。
また、ケイトは“静かにすること”が撮影中最も難しかったことだったと語り、「メアリーは冷静沈着で感情を抑え込むタイプだけど、素の私は声が大きく活発で、動き回るタイプなの。だからフランシス(・リー監督)は私を身体から変身させた。シーンに合った体の動きエネルギーレベルを把握し私を静めてくれた。撮影中は1日のほとんどを動作、呼吸、発話のリズムを抑えて過ごした。意思疎通に焦点を当てたシーンだから、表情や視線のわずかな動きで感情を伝えなければならない。当時は異性間の恋愛しか認識されてなくて、同性間の関係や恋愛感情はひた隠しにされてきた。内に秘めた愛を表現するのが私にはとても難しかったの」と、監督の演出に助けられたと撮影を振り返っている。
言葉に頼らず、役者の演技と映像の力を存分に引き出し物語が展開されていく本作。動作、呼吸、発話のリズム、そしてエネルギー、すべての絶妙なコントロールの果てに生まれた名演を、ぜひスクリーンで確かめたい。
イントロダクション
2020年の第73回カンヌ国際映画祭にはじまり、第47回テルライド映画祭、第45回トロント国際映画祭など数々の映画祭でオフィシャルセレクションに選ばれた本作。中でも注目を集めたのは、四半世紀にわたって世界の映画界の中心的存在と称えられるアカデミー賞(R)女優ケイト・ウィンスレットと、その鮮烈な演技で26歳にしてアカデミー賞(R)4度のノミネートを誇るシアーシャ・ローナンの豪華初共演。世に忘れられた古生物学者・メアリーと、裕福な化石収集家の妻・シャーロットという、真逆でありながら、ともに孤独を抱えた女性を演じた2人の演技合戦は必見だ。
女性の生きやすい世の中を創り出そうとする現代において、歴史に埋もれながらも自分を貫いた実在の古生物学者メアリーにスポットライトを当て物語を紡いだのは、長編デビュー作『ゴッズ・オウン・カントリー』でその手腕を高く評価されたフランシス・リー監督。長編2作目となる本作で、世界中のクリエイターが組みたいと切望するケイトとシアーシャを迎え、社会や孤独に埋もれた自分を、自らの手で発掘していく女たちの物語を、繊細かつ大胆に描き上げていく。
ストーリー
時は1840年代、舞台はイギリス南西部の海沿いの町ライム・レジス。主人公は、人間嫌いで、世間とのつながりを絶ち暮らす古生物学者メアリー・アニング(ケイト・ウィンスレット)。かつて彼女の発掘した化石は大発見として一世を風靡し、大英博物館に展示されるに至ったが、女性であるメアリーの名はすぐに世の中から忘れ去られ、今は土産物用のアンモナイトを発掘しては細々と生計をたてている。そんな彼女は、ひょんなことから裕福な化石収集家の妻シャーロット(シアーシャ・ローナン)を数週間預かることとなる。美しく可憐、何もかもが正反対のシャーロットに苛立ち、冷たく突き放すメアリー。だが、次第にメアリーは自分とはあまりにかけ離れたシャーロットに惹かれていき――。
作品タイトル:『アンモナイトの目覚め』
出演:ケイト・ウィンスレット『愛を読むひと』、シアーシャ・ローナン『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』
監督:フランシス・リー『ゴッズ・オウン・カントリー』
配給:ギャガ
R-15
公式サイト:https://gaga.ne.jp/ammonite/
公式Twitter:@AmmoniteJapan
公式Instagram:@ammonite_japan
コピーライト:(C) 2020 The British Film Institute, British Broadcasting Corporation & Fossil Films Limited
4月9日(金) TOHOシネマズ シャンテ他 全国順次ロードショー
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