草笛光子の最新主演作『アンジーのBARで逢いましょう』が4月4日(金)公開となることが決定し、予告編とポスターが解禁された。
1953年の映画初出演後、70年に渡りドラマ・映画などに第一線で出演しつづけ、1999年には紫綬褒章、2005年には旭日小綬章、2013年に第48回紀伊國屋演劇賞・個人賞、永年の舞台の功績に対して2014年に第39回菊田一夫演劇賞・特別賞、2020年に毎日芸術賞、2022年日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞した草笛光子。近年も数々のドラマ・映画に出演し、90歳で映画単独初主演となった『九十歳。何がめでたい』では日刊スポーツ映画大賞主演女優賞を受賞。年齢を重ねるにつれ輝きを増し、世代を超えて大きな支持を受けている。
そんな草笛が本作で演じるのは、謎多き”お尋ね者”のヒロイン・アンジー。「風に吹かれた」と突然町にやってきて、いわくつきの物件でBARを開き、「人間まともなもん食わないとだめよ!」「本当に怖いのは人間だけだ」「過去に追いつかれると食い殺されちまうからね」「いくつになっても生きることは簡単じゃないの。面倒だし複雑だし汚いことだらけ」と、心に刺さる名言を厳しくも優しく投げかけながら、悩み多き町の人々をだんだんと変えていく。
そんなアンジーを取り巻く町の人々には豪華共演陣が集結。アンジーに二つ返事で物件を貸す大家の熊坂役を寺尾 聰、女手ひとつで息子を育てる美容師・満代役を松田陽子、満代の息子で悩みを抱える高校生・麟太郎役を青木柚、石材屋の息子・政志役を田中偉登、古い迷信にとらわれる梓役を石田ひかり、そして謎の青年をディーン・フジオカが演じる。
監督は、大林宣彦監督などの助監督を長年務めた松本動。脚本は『私立探偵 濱マイク』シリーズ、『十三人の刺客』を手掛ける天願大介が担当した。
そして、今回解禁された予告編映像は、トンネルを抜けて歩き出すアンジーの映像から始まり、風が吹いた場所にある廃墟を見つめるシーンへと移る。そして、それぞれに問題を抱えている町の人々が、突如現れたアンジーと触れ合うことで魔法にかけられているように表情がだんだん変わっていく様子がまるで心温まるおとぎ話のように感じられるが、一転して、何者かにアンジーが見張られているシーンも。
アンジーが冗談めいていった「私、実はお尋ね者なの」の意味とは。BARのカウンターでアンジーが話す「生きるってことは簡単じゃないの。最初の一歩を踏み出したら、動く!動く!動く!」の言葉に、予告編からだけでも元気がもらえそうだ。
また、ポスターには真っ赤なドレスを身にまとった草笛演じるアンジーが、肩肘をついて椅子に腰かけ、何かを想う様子が収められている。
なお今回、草笛と松本監督から到着したコメントは以下の通り。
コメント
草笛光子
この映画は不思議な映画です。
風が吹くように現れた得体の知れない女が出会った人の人生をそっと変えてしまいます。
いつもは台本をいただくと「さて、どう演じようか」と悩むことが多い私ですが、この映画は珍しく肩に力が入らず、自然に柔らかく演じることができました。
そして、豪華な共演者の皆様がたくさん出てくださって感謝しています。
寺尾聰さんは若い頃私の息子役をなさったご縁でプライベートでもずっと仲良くしていましたが、共演は何年ぶりでしょうか?
久しぶりの共演はとてもうれしかったです。
ディーン・フジオカさんもかっこよく登場されるし、石田ひかりさんも面白い役どころで、どちらのシーンも楽しかったです。
アンジーが映画の中で生き生きしていると感じていただければ嬉しいです。
皆さまも是非アンジーに会いに映画館にいらしてください。
松本動監督
高齢の方が主人公というと、病気や死がテーマのことが多いですが、年を重ねた女性が元気にカッコよく痛快に活躍するような今までの邦画には無かったような映画にしようと決めていました。老若男女、誰もが憧れるような『アンジー』を誕生させ、映画という架空の世界で思いっ切り躍動させたい、そのためにも草笛さんには楽しく自由に演じてもらおう、そうすれば必ずや草笛光子演じる魅力溢れる『アンジー』の活躍に魅了される素敵な映画がきっと生まれ、観てくれた人達を元気にしてくれるだろう。という願いと想いを込めて制作を進めました。
草笛さんとご一緒した率直な感想は、とにかくその存在自体が絵になる、撮影の舞台にちょこんと座っているだけで何か物語が生まれるような俳優さんです。そして何と言っても本当に可愛らしい方です。「私ね、アンジーみたいな役を、ずっとやりたかったのよ!」と言って、悪戯っ子のような眼差しで可愛く微笑んで下さったことが、楽しんで演じてくれているんだと分かり、本当に嬉しかったです。そのチャーミングさで、いつも太陽のように撮影現場を明るくして下さり、クランクアップした後は、私だけでなくスタッフも草笛ロスになっていました。今回、草笛さんが主演の映画を監督させて頂く事が出来て、大変光栄に思っています。
『アンジーのBARで逢いましょう』
出演:草笛光子 松田陽子 青木 柚 六平直政 黒田大輔 宮崎吐夢 工藤丈輝 田中偉登 駿河メイ 村田秀亮(とろサーモン) 田中要次 沢田亜矢子 木村祐一 石田ひかり ディーン・フジオカ 寺尾 聰
監督:松本 動
脚本:天願大介
製作プロダクション:ザフール
配給:NAKACHIKA PICTURES
(C)2025「アンジーのBARで逢いましょう」製作委員会
公式サイト:angienobar.com
公式X:@angienobar
4月4日(金)公開