『火垂るの墓』『こどもしょくどう』の日向寺太郎監督が、脚本家の冨川元文と初タッグを組んだ日中合作映画『安魂』(2022年1月15日公開)より、メインビジュアルと予告編が解禁された。
ベルリン国際映画祭金熊賞受賞を受賞した『香魂女-湖に生きる』(シェ・フェイ監督)の原作者でもある中国の作家・周大新(チョウ・ターシン)の同名原作を映画化した本作。
周大新は一人息子を若くして亡くし、原作はその息子との魂の交流を綴った実体験を元にした物語となっている。原作の核となる「大切な人と死別し残された人々の心の再生」を冨川が脚本で大胆にアレンジを加え、全編中国ロケ・中国語による本作品が完成した。
主人公の唐大道に、ドラマ「打狗棍」で安徽衛視“國劇盛典“最優秀俳優賞を受賞した巍子(ウェイ・ツー)、息子・英健と青年・劉力宏の2役演じるのは、「青丘狐傳說」で注目を集めた若手俳優・强宇(チアン・ユー)。
そして日本人留学生・星崎沙紀を演じるのは、本作唯一の日本人として出演する北原里英。 『サニー/32』(白石和彌監督)で主演を務め、本作では全編中国語の台詞で演じている。
また、日向寺太郎監督初の日中合作映画であり、初の全編海外ロケとなる本作において、詩の芥川賞と言われるH氏賞を受賞、谷川俊太郎の研究と中国語翻訳者としても知られる田原(ティアン・ユアン)が企画から携わり、本作の実現に大きく寄与している。
西安、洛陽、南京、北京と並ぶ中国で最も古い都の一つである中国河南省開封(かいほう)市で撮影された本作。
今回解禁された予告編は、開封の古い街並みの美しさとともに、先立たれた息子に「会いたい」と願う父と母の想いが身につまされる映像となっている。
ストーリー
わが子に先立たれた喪失感と後悔の念を抱え、息子が生きた証を探し求める父がその先に見つけたものとは―――
社会的名誉も地位も手に入れた著名な作家の唐大道。彼は自ら選んだ道こそが最も正しい道だと信じて疑わない独善的な人間であった。それは、愛する息子・英健に対しても同じで、息子の幸せの為だと恋人の張爽が農村出身という理由だけで別れさせた。
しかし、その絶対的な信念は、英健が29歳の若さでこの世を去ったとき崩れた。
「父さんが好きなのは、自分の心の中の僕なんだ」という言葉を遺した英健。
息子はどんな生き方を望んでいたのか…。まだ近くにいるはずだと様々な本を読みあさり息子の魂を探した。そんな中、英健と瓜二つの劉力宏と出逢い、息子の姿を重ね度々彼のもとを訪れる大道。妻の瑞英は大道を制止するが、彼と会うことを止めることはできなかった。
しかし、息子にもう一度会いたいと願う強い気持ちはひとつの奇跡を起こすことに。
作品タイトル:『安魂』
出演:ウェイ・ツー、チアン・ユー、ルアン・レイイン、北原里英、ジャン・リー
シャン・カンチョウ サイ・ショウイ ホウ・トウカイ / チェン・ジン
監督:日向寺太郎
原作:周大新(『安魂』 谷川毅訳、河出書房新社刊)
脚本:冨川元文
音楽:Castle in the Air(谷川公子+渡辺香津美)
製作:陳斗勇、馮学良、潘紅偉、鈴木ワタル、張朝喜、王欣
プロデューサー:王欣、馮学良、岩村修
総合企画:田原 芸術統括:明振江 撮影:押切隆世 照明:尾下栄治 録音:王宝石
美術:姫建剛 編集:川島章正 整音:小川武 音響効果:中村佳央 助監督:王昊陽 ヘアメイク:胡瑞
衣裳:宋林威 ラインプロデューサー:馬文亮
製作:河南電影電視製作集團/秉徳行遠影視傳媒(北京)/パル企画/大原神馬影視文化発展/浙江聚麗影視傳媒/北京易中道影視傳媒
2021/中国・日本/カラー/ビスタサイズ/5.1ch/108分
配給:パル企画
公式サイト:https://ankon.pal-ep.com/
公式Twitter:@ankon_movie
コピーライト:(C)2021「安魂」製作委員会
2022年1月15日~1月28日岩波ホール 2週間特別先行上映
ほか全国順次ロードショー
■ 『火垂るの墓』『こどもしょくどう』日向寺太郎監督による日中合作映画『安魂』2022年1月公開決定 ―コメント有