第42回講談社児童文学新人賞を受賞した『十二歳』で作家デビューし、数々の受賞歴のある椰月美智子の2016年に出版された同名小説を原作に、子を持つ親なら誰もが直面する問題を瀬々敬久監督が映画化した『明日の食卓』(5月28日(金)公開)。
このたび解禁となった本予告映像では、神奈川県在住の仕事復帰を目指す43歳のフリーライター・石橋留美子(菅野美穂)、大阪府在住の30歳のシングルマザーで、息子を愛情深く育てながら懸命に生きる石橋加奈(高畑充希)、静岡県で優しい夫と自慢の優等生の息子に囲まれ幸せそうに暮らす36歳の専業主婦の石橋あすみ(尾野真千子)、同じ「ユウ」という名前の10歳の息子を育てる3人の母親たち三者三様の「石橋家」の平和な日常が描かれていく。
しかし、突如として「ある日、ひとりのユウ君が母親に殺された―」という言葉と共に衝撃の展開へと繋がっていき、子育てや家事に非協力的な夫に対し「協力し合おうって思えないの?」と問い詰める留美子の姿や、加奈に対し「僕のことはもう嫌いなんや!」と叫ぶ息子の勇(阿久津慶人)、そして「僕はいい子じゃない!お母さんもいいお母さんじゃない!」と狂気じみた表情で話す、あすみの息子の優(柴崎楓雅)を捉えたカットなど、それぞれのリアルかつ魂を揺さぶられるシーンが映し出されていき、三つの石橋家がたどり着く運命は私たち観る者の運命そのものかもしれないとメッセージを投げかける。
主題歌は、瀬々監督の『菊とギロチン』(18)で大杉栄を演じた、ミュージシャンでもある小木戸利光が実弟の小木戸寛と組むバンド tokyo blue weepsの「Motherland」。2012年リリースのEPに収録されている「dear grandma」を瀬々監督が気に入り、本作のためにアレンジを加え、本編が終わった後に続く「明日」への望みをつなぐ。
さらにあわせて解禁となった本ビジュアルでは、菅野、高畑、尾野が演じる3人の母親たちがこちらを覗き込むような構図となっており、一見、光に包まれた幸せな雰囲気に見えるものの、真ん中には「息子を殺したのは、私ですか―?」という衝撃的なコピーが添えられ、懸命に生きる3人の母親たちの三者三様の運命を予感させる。
ワンオペ育児や困窮するシングルマザー、世の母親たちを取り巻く環境はかようにも過酷だが、それは決して母親だけの問題ではない。にもかかわらず、その多くを彼女たちが背負わざるを得ない現実がある。それぞれが子育てに奮闘しながらも、息子を心から愛する幸せな家庭を築いていたはずだったのに、どこで歯車が狂ってしまったのか…。
女性が社会、育児、仕事の狭間で揺れ動く、決して他人事ではないリアリティあるサスペンスを瀬々監督が紡ぎだす。『明日の食卓』は5月28日(金)公開。
ストーリー
同じ「石橋ユウ」という名前の小学5年生の息子を育てる3人の母親たち。
神奈川在住・フリーライターの石橋留美子(菅野美穂)43歳。夫・豊はフリーカメラマン。息子・悠宇10歳。
大阪在住・シングルマザーの石橋加奈(高畑充希)30歳。離婚してアルバイトを掛け持ちする毎日。息子・勇10歳。
静岡在住・専業主婦の石橋あすみ(尾野真千子)36歳。夫・太一は東京に通い勤務するサラリーマン。息子・優10歳。
それぞれが息子の「ユウ」を育てながら忙しく幸せな日々を送っていた。しかし、些細なことがきっかけで徐々にその生活が崩れていく。苦労はあっても、息子への愛に偽りはなかったはずなのに、どこで歯車が狂ってしまったのか。「ユウ」の命を奪った犯人は誰なのか、そして三つの石橋家がたどり着く運命とは……?
作品タイトル:『明日の食卓』
出演:菅野美穂、高畑充希、尾野真千子
柴崎楓雅 外川燎 阿久津慶人 / 和田聰宏 大東駿介 山口紗弥加 山田真歩 水崎綾女 藤原季節
真行寺君枝 / 渡辺真起子 菅田俊 烏丸せつこ
監督:瀬々敬久
脚本:小川智子
原作:椰月美智子『明日の食卓』(角川文庫刊)
主題歌:「Motherland」tokyo blue weeps
製作幹事:WOWOW
制作プロダクション:トラヴィス
配給:KADOKAWA/WOWOW
公式サイト:https://movies.kadokawa.co.jp/ashitanoshokutaku/
公式Twitter:@asushoku_movie
コピーライト:(C)2021「明日の食卓」製作委員会
5月28日(金)角川シネマ有楽町ほか全国公開
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