主人公が80年の人生の中で体験してきた戦争、結婚、近代化― 『ある一生』日本版予告&場面写真解禁

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世界40言語で翻訳、160万部以上発行されたローベルト・ゼーターラーによるベストセラー小説を映画化した『ある一生』(7月12日(金)公開)より、日本版予告と場面写真が解禁された。

“世紀の小説”“小さな文学の奇跡”などと評された原作を忠実に、かつ美しい情景と共に視覚的に映画化した本作は、激動の20世紀の中、80年にわたって暴力、戦争、貧困に耐えなければならなかったアンドレアス・エッガーの孤独な苦難の人生を描いている。しかし、そんな名もなき男の人生の中にも幸福な瞬間と大きな愛があり、エッガーは自分の人生を受け入れ、無骨に生き抜いていく。

今回解禁となった日本版予告は、冒頭、主人公の少年が農場にやってくると農場主から酷い仕打ちを受け、足を折ってしまうが、老婆が「すぐよくなるわ」とやさしく慰める。そんな主人公がたくましい青年になると、農場主に反発して、農場を出て一人で生きることを選択し、黙々と働き、凛々しい姿が描かれる。さらに、ロープウェー作業員となって安定した収入を得ると、マリーという女性とも出会い、結婚し、子供も授かる。

しかし、後半、戦争招集の場面から彼にさまざまな苦難を予期させる映像が畳み掛ける。激動の20世紀の中で生きた名もなき男が戦争、結婚、近代化といったものを体験し、「マリー!」と叫ぶ主人公には大きな悲劇が起きることが予想される。そして、終盤、主人公3世代の後ろ姿をカメラが追うこととで、辛いことがあっても振り返らず常に前を向いて生きてきた男の生き様を感じさせる。

最後、山を目の前にして立つ主人公と共に、 監督のメッセージ「「愛」と「充実感」についての寓話であり、成果重視の現代社会を映す鏡である」が、本作が過去を描きながら、現代に生きる私たちの物語であると示している。

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