第二次世界大戦後のドイツで美術館を飛び出し「社会を彫刻する」ことを掲げ世界中を攪乱した芸術家ヨーゼフ・ボイスの人生を追ったドキュメンタリー映画『ヨーゼフ・ボイスは挑発する』(原題:BEUYS)が、2019年3月2日(土)よりアップリンク吉祥寺、アップリンク渋谷、横浜シネマリンほか全国順次公開する事が決定した。
この度、本作のビジュアルと予告編が解禁となった。また合わせて、兼ねてより本作の主人公ヨーゼフ・ボイスに影響を受けている事を公言している音楽家の坂本龍一氏より、本作の魅力を真摯に語る推薦コメントが到着した。
※以下、坂本龍一氏のコメントを掲載。
よけいな説明が少なく、しかも洗練されたサウンドデザインが施されていて、
よいドキュメンタリーは、それ自身がアートだと思う。
今まで知らなかった、ボイスの繊細さ、傷つきやすさと真剣さ、
夢想家と理性の人という両面を知ることができた。
そして「傷」というのがボイスの芸術を解く鍵ではないかということも。
資本主義が終焉を迎えている今、その先を見据えた経済・芸術を唱えたボイスの思考を知る、格好のドキュメンタリーだと思う。
坂本龍一(音楽家)
彼は社会を彫刻した。
白黒テレビに映し出される討論番組でフェルトの帽子を被った一人の芸術家が苛立ち、叫ぶ。「今は民主主義がない、だから俺は挑発する!」彼の名前はヨーゼフ・ボイス。
初期フルクサスにも参加し、“脂”や“フェルト”を使った彫刻やパフォーマンス、観客との対話を作品とするボイスの創造(アート)は美術館を飛び出し、誰もが社会の形成のプロセスに加わるべきだと私たちに訴える。既存の芸術が持つ概念を拡張するその思想は、世界中に大きな議論とセンセーションを巻き起こし、バンクシーを始めとする現在のアーティストにも脈々と受け継がれている。
本作は膨大な数の資料映像と、新たに撮影された関係者へのインタビュー映像で創られた、ボイスの芸術と知られざる”傷”を見つめるドキュメンタリー映画である。
過激!エキセントリック!
ーーニューヨーク・タイムズ
第二次世界大戦後の最も重要なドイツ人アーティストであり、彼の影響力はアンディー・ウォーホルに匹敵する。
ーーMoMA(ニューヨーク近代美術館)
作品タイトル:『ヨーゼフ・ボイスは挑発する』
出演:ヨーゼフ・ボイス、キャロライン・ティズダル、レア・トンゲス・ストリンガリス、フランツ・ヨーゼフ・ヴァン・デル・グリンテン、ヨハネス・シュトゥットゲン、クラウス・シュテーク
監督・脚本:アンドレス・ファイエル
撮影:ヨーク・イェシェル
編集:シュテファン・クルムビーゲル、オラフ・フォクトレンダー
音楽:ウルリヒ・ロイター、ダミアン・ショル
音響:マティアス・レンペルト、フーベルトゥス・ミュル
アーカイブ・プロデューサー:モニカ・プライシュル
字幕翻訳:渋谷哲也
学術協力:山本和弘
(2017年/ドイツ/107分/ドイツ語、英語/DCP/16:9/5.1ch/原題:Beuys)
配給・宣伝:アップリンク
公式サイト: http://www.uplink.co.jp/beuys/
Facebook: https://www.facebook.com/BeuysMovieJP/
Twitter: https://twitter.com/BeuysMovieJP
2019年3月2日(土)より、アップリンク渋谷、アップリンク吉祥寺、横浜シネマリンほか全国順次公開