映画『クライ・マッチョ』(2022年1月14日(金)公開)が第34回東京国際映画祭(TIFF)でオープニング作品として上映され、監督・主演のクリント・イーストウッドからコメントが到着した。さらに、同映画祭で初公開された監督デビュー50周年を記念する特別映像が同時解禁された。
半世紀以上に渡り一線で活躍を続ける名優にして、『許されざる者』『ミリオンダラー・ベイビー』で監督として2度のアカデミー賞(R)に輝くクリント・イーストウッド。監督デビューから50年、40作目となるアニバーサリー作品となる本作は、彼が監督・主演を兼任する新たなマスターピースだ。落ちぶれた元カウボーイと少年の旅を通して語られる“人生”とは。喜びや悲しみを背負い、なお人生を歩み続ける、生きる上で必要な[強さ]とは何かを温かく、時にユーモラスに時に切なく語りかける。
イーストウッドからのコメントでは、オープニング作品選出の喜びとセレモニーに参加できない悔しさをにじませる内容につづき、「この映画を通して、私が信じる”本当の強さ”を感じてもらえると嬉しいです。」「『クライ・マッチョ』はコロナ禍に撮影されたものです。私は本作が映画業界に、勇気と強さをもたらす作品の一つになればと思っています。」と作品に込めたメッセージが語られている。
あわせて解禁されたのは、西部劇の傑作『アウトロー』(76)、アカデミー賞(R)5部門受賞の『許されざる者』(92)、“マッチョ”な役柄を演じた『ダーティファイター』(78)など、イーストウッド監督作品の名シーンでその軌跡を振り返る特別映像。
「イーストウッドはアメリカンヒーローの神髄。私たちが在りたいと思う人物像だ」と語るのはプロデューサーのアルバート・S・ラディ。続いて、『父親たちの星条旗』(06)、『硫黄島からの手紙』(06)、『ヒア アフター』(10)などを製作したスティーヴン・スピルバーグが「クリントはアメリカを象徴する監督だ」とコメントを寄せ、メル・ギブソンは「アメリカの琴線に触れる感情を描く。アメリカの心と通じている」と、その演出力と演技力の双方を讃える。そして、アカデミー賞(R)4部門に輝いた『ミリオンダラー・ベイビー』(04)で主演女優賞を受けたヒラリー・スワンクが「長年の経験から直感を信じて映画をつくる」と続ける。
製作のティム・ムーアは、イーストウッドから『クライ・マッチョ』の脚本があると伝えられた。主人公のマイクは、元ロデオスターで本物のカウボーイを体現するイーストウッドらしい役だ。マイクは、元雇い主の依頼でメキシコで暮らす14歳の少年ラフォを誘拐して連れ戻す旅に出る。「昔はマッチョだったんだろ?」と問いかけられ、「昔の俺は凄かった。だが今は違う」と自らの老いを認める落ちぶれたカウボーイだ。
さらにムーアは、本作では「人間関係のきらめきも描かれる」と語る。マイクは旅の途中で食堂を営む女性マルタと出会う。互いに自己紹介した2人には、どんなきらめきが待っているのか。『マディソン郡の橋』(95)を思い出させるダンスシーンが印象的だ。
『クライ・マッチョ』は、「とても感動的で、イーストウッド映画で見られる“象徴的な瞬間”が含まれている」と語るティム・ムーアは、「彼には夕日に向かって、馬に乗って行ってほしいと思う」と語る。『スリー・ビルボード』(17)の名カメラマン、ベン・デイビスがとらえた美しいメキシコの荒野の風景を走るマイクの姿に重ねて、「人生には決め時ってもんがある、今がその時だ」の名台詞が刻まれる内容となっている。
91歳を迎えて尚も現役を続けるクリント・イーストウッドが問う”マッチョ”=「真の強さ」とは。監督デビュー50周年記念作品、集大成にして新境地となる『クライ・マッチョ』は、2022年1月14日(金)日本公開。
クリント・イーストウッドからのコメント
日本の皆さんへ
最新作『クライ・マッチョ』が、第34回東京国際映画祭オープニング作品に選ばれたことをとても光栄に思います。
本当にオープニングセレモニーに参加したかったです。この映画を通して、私が信じる”本当の強さ”を感じてもらえると嬉しいです。
『クライ・マッチョ』はコロナ禍に撮影されたものです。私は本作が映画業界に、勇気と強さをもたらす作品の一つになればと思っています。
どうぞ楽しんでご覧ください。
【原文】
Hello Japan. I’m very honored to know that my latest film “Cry Macho” has been selected as the
Opening Film for the 34th Tokyo International Film Festival.
I wish I could have been there in person to attend the festival.
Through this film, I would like to deliver my interpretation of “true strength”.
“Cry Macho” was shot during the pandemic, and I hope it can be one of the films to bring courage and strength to the film industry.
Please enjoy the film.
ストーリー
誘拐から始まった少年との出会いが、二人の人生を大きく変えてゆく―
アメリカ、テキサス。ロデオ界のスターだったマイクは落馬事故以来、数々の試練を乗り越えながら、孤独な独り暮らしをおくっていた。そんなある日、元雇い主から、別れた妻に引き取られている十代の息子ラフォをメキシコから連れ戻すという依頼を受ける。犯罪スレスレの誘拐の仕事。それでも、元雇い主に恩義があるマイクは引き受けた。男遊びに夢中な母に愛想をつかし、闘鶏用のニワトリとともにストリートで生きていたラフォはマイクとともに米国境への旅を始める。そんな彼らに迫るメキシコ警察や、ラフォの母が放った追手。先に進むべきか、留まるべきか?少年とともに、今マイクは人生の岐路に立たされる――。
作品タイトル:『クライ・マッチョ』
出演:クリント・イーストウッド、エドゥアルド・ミネット、ナタリア・トラヴェン(『コラテラル・ダメージ』)、ドワイト・ヨアカム(『ローガン・ラッキー』)、フェルナンダ・ウレホラ(『ブルー・ミラクル』)
監督・主演・製作:クリント・イーストウッド
原作:N・リチャード・ナッシュ「CRY MACHO」
脚本:ニック・シェンク(『グラン・トリノ』『運び屋』)、N・リチャード・ナッシュ
製作:アルバート・S・ルディ(『ゴッドファーザー』『ミリオンダラー・ベイビー』)、ティム・ムーア(『グラン・トリノ』『アメリカン・スナイパー』)、ジェシカ・マイヤー(『グラン・トリノ』『アメリカン・スナイパー』)
配給:ワーナー・ブラザース映画
公式サイト:crymacho-movie.jp #クライマッチョ
コピーライト:(c) 2021 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved
2022年1月14日(金)全国ロードショー
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