2009年山形ドキュメンタリー映画祭にて絶賛され、フランス人監督が描く、太宰治の文章に影響を受けた人々のドキュメンタリー『太宰』が7月28日(土)より、ココロヲ・動かす・映画館〇(通常:吉祥寺ココマルシアター)ほか順次全国公開となる。
小説家・太宰治の文学に魅せられ、彼の文章に呼応するように生きる日本人たちのつぶやきを、フランス人の監督が静かに、そして愛情に満ち溢れた目線で描き出したドキュメンタリー。
この度、本作の公開を記念し、下記日程において一般試写会の実施が決定いたしました!皆様のご応募を心よりお待ちしております。
※応募締切:7月17日(火)
『太宰』一般試写会5組10名様ご招待!
【日時】7月27日(金) 18:30開場/19:00開映(110分)
【場所】吉祥寺ココマルシアター(武蔵野市吉祥寺本町1-8-15)
【当選発表に関して】
※当選発表は、7/18(水)~7/19(木)を予定しております。
※当選発表は、当選者ご本人様への当選通知メールをもって代えさせていただきます。
※プレゼントは終了いたしました。たくさんのご応募をいただき、誠にありがとうございました。
―“生きていること、
それはやりきれない息も絶え絶えの大事業”
本作は、パトリス・シェロー、レオス・カラックス、ラウール・ルイスらの作品で助監督を務め、ドキュメンタリー作品の脚本家・監督をしているジル・シオネと、フランス文化省の後援を受け、『Sillence』(2004)『I Didn‘t Want It』(2002)など、多くの映画祭や展覧会で上映された実績を持つマリー=フランシーヌ・ル・ジャリュがコンビを組んで作り上げた作品である。
2人の監督が津軽や東京など太宰のゆかりの地を回り、地域の人々の協力を得て完成させ、2009年の山形ドキュメンタリー映画祭で日本上映し高い評価をうけた。
その後、10年の歳月を経て待望の日本公開となった。
<太宰治とは>
1909年6月19日~1948年6月13日
日本の小説家。本名は津島修治(つしましゅうじ)。1930年東京大学仏文科に入学,中退。井伏鱒二に師事。在学中共産主義運動の非合法活動に関連していたが脱落後、自殺未遂や薬物中毒を繰り返した。戦前から戦後にかけて多くの作品を発表。没落した華族の女性を主人公にした『斜陽』はベストセラーとなる。その作風から坂口安吾、織田作之助、石川淳らとともに新戯作派、無頼派と称された。典型的な自己破滅型の私小説作家で、誕生日であり、玉川上水で遺体が発見された6月19日を命日とし“桜桃忌”が営まれる。主な作品に『走れメロス』『津軽』『お伽草紙』『人間失格』がある。
監督からのメッセージ
「どうして太宰なのですか?」という問いに、私たちはおそらく、この作家は地球上に住む一人一人と最も親密な関係を抱く事が出来、かつ最も普遍的な作家だからですと答えるでしょう。太宰は古典的な面を持っていますが、私たちにとっては過去の作家ではないのです。彼は今でも現代性を持つ問いを発しています。
太宰は多くの面を持っています。私たちの出会った太宰の愛読者との対話により、太宰の文章は読者のそれぞれの感性により変化していき、それぞれの太宰を作り上げているので同一の太宰というヴィジョンを持つことがないという事が分かりました。『斜陽』の中では太宰のさまざまな顔が見られます。この物語の中の人物はすべて太宰の化身であり、読者がそれぞれの太宰を見つけ、共感していくのです。川端康成は太宰に「あなたのスキャンダラスな人生が、あなたの才能を台無しにしています。」と言いましたが、太宰を愛する人々はスキャンダラスではなく、全く普通でシンプルな人たちなのです。本作品のモデルは突飛な振る舞いで太宰を賛辞する人もいますが、多くのファンは思考し、太宰を読み、再読することで太宰のある面に対して共感を抱き、太宰とともに生きています。
太宰はまだ息づいている現代の作家なのです。
作品タイトル:『太宰』
出演:
津島園子
猪瀬直樹
大畑里砂
中野愛未
平野広美
太田尚吾
安藤由美
正山耕介
監督・ジル・シオネ、マリー=フランシーヌ・ル・ジャリュ
撮影:加藤孝信、山崎裕
編集:マリー=フランシーヌ・ル・ジャリュ、ジル・シオネ、ローラ・トゥルパン
録音:鈴木昭彦、エマニュエル・アングラン
制作:ピエール・ラリー、エレーネ・ベルナルダン、ジル・シオネ、マリー=フランシーヌ・ル・ジャリュ
2009年/フランス/110分/カラー、モノクロ/日本語原題:The Whisperd Life
配給:ココロヲ・動かす・映画社〇
公式サイト:https://www.cocomaru.net/dazai
コピーライト:(C)The IdeaFirst Company Octobertrain Film
7/28(土)より、ココロヲ・動かす・映画館〇ほか順次全国公開