『ドクちゃん ―フジとサクラにつなぐ愛―』(5月3日(金・祝)公開)の主人公であるグエン・ドクさんが来日し、4月11日(木)、日本赤十字看護大学において来日特別試写会の開催が決定した。
本作は、ベトナム戦争で使用された枯葉剤の影響を受け結合双生児として生まれた運命、今も後遺症と戦う宿命、そして平和のメッセンジャーという使命とともに逞しく生きるドクさんの姿を捉えたドキュメンタリー映画。
現在のドクさんは夫として、父として、結婚18年目を迎える妻のトゥエンさんと、双子の子供であるフジくんとサクラさん、そして闘病中の義母を自宅介護しつつ、自身も入退院を繰り返しながら一家の唯一の稼ぎ手として暮らしている。
1986年、兄のベトさんが「急性脳症」と診断され、2人とも命を失いかねない状況になり、ホーチミンから緊急来日、東京・広尾の日本赤十字社医療センターで約4か月に及ぶ入院生活を送った。また、1988年の分離手術に関しては日本赤十字社などの支援なしでは実現できなかったなど、ドクさんと日本赤十字社との関わりが深いこともあって、今回、日本赤十字看護大学での来日特別試写会開催が決定。当日はドクさんと川畑耕平監督が登壇し、同大学で学ぶ学生を前に舞台挨拶とトークを行う。
監督は、これまで全五大陸を旅しドキュメンタリーを制作している川畑耕平。撮影は2023年日本撮影監督協会「JSC賞」受賞の池田俊己、編集には2023年キーウ国際映画祭で受賞したウクライナ人のレシア・コルドーネッツが参加している。
さらに、 本作の音楽を担当しているのは、映画『流浪の月』や『ロストケア』、テレビドラマ、舞台などの音楽を担当、また東京オリンピックの開会式における森山未來のダンスパフォーマンスへの楽曲提供などで知られる原摩利彦。
原は「ドクさんの明るい笑顔と彼の双子の子どもたち――フジとサクラーーのもっと明るい笑顔。幸せとともに耐え難い苦しみが混在する彼の生活がそのまま映し出されています。そして先にこの世を去ったベトさんへの深い愛に胸を打たれました。この映画に音楽家として関われたことを心から誇りに思います」とコメントしている。
また、4月6日から始まるホーチミン国際映画祭での上映も正式に決定した。
『ドクちゃん ―フジとサクラにつなぐ愛―』
出演:グエン・ドク グエン・トゥエン グエン・フーシー(フジ) グエン・アンダオ(サクラ)
監督/編集:川畑 耕平
音楽:原 摩利彦
撮影:池田 俊己
編集:レシア・ コルドーネッツ
プロデューサー:リントン貴絵ルース 吉岡フローレス亜衣子
製作/制作:Kingyo Films Pte. Ltd. / Ruff Films LLC
配給:ギグリーボックス
(C)2024 Kingyo Films Pte. Ltd.
公式サイト:https://dokuchan-movie.com/
公式X:@dokuthefilm
公式Instagram:@dokuthefilm
5月3日(金・祝)より、新宿ピカデリー他にて全国公開
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