映画『HAPPYEND』(10月4日(金)公開)より、90秒本予告と場面写真が解禁された。
本作は、短編映『The Chicken』、コンサートドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto | Opus』で注目を集めた新鋭・空音央監督の長編劇映画デビュー作。
XX年後のとある都市。変わりゆく社会の中で、変わらない友情を育んでいた幼馴染で大親友の高校生のユウタ(栗原颯人)とコウ(日高由起刀)は卒業を間近に控え、いつもの仲間たちと悪ふざけをしながら楽しく過ごしていた。ある日、二人が仕掛けたいたずらが学校中を巻き込んだ騒動に発展し、監視システムを導入する事態に。この出来事をきっかけに、アイデンティティと社会への違和感について深く考えるようになったコウと、仲間と楽しいことだけしていたいユウタは少しずつすれ違い始める…。
解禁された90秒の本予告は、印象的なテクノサウンドが響くクラブシーンから始まる。主人公の2人は大好きな音楽に身をゆだね、ふざけながらいつもの仲間たちと楽しく過ごす。いつまでも終わらないように思える幸せな時間が流れるが、学校の中庭に黄色い車がそびえ立った場面から、少しずつ不穏な空気が漂い始める。
コウに「普通の日本人とはデモグラフィックが違う」と言い放つ校長(佐野史郎)、AI監視システム、何かに弾圧される人々、ガタガタと揺れる学校。フィクションのはずなのに身近に感じざるを得ない未来の描写が、観る者の心をザワつかせる。「音楽以外のことも考えねぇの?」「お前のいう大事なことって何?」と、ついに2人は衝突し、これまで一緒に見ていた景色が少しずつずれ始めてきたことを予感させる。
そして予告編の最後には「世界は変わっていくんだよ」というテキストと共に、ふざけあう後ろ姿が映し出される。果たして2人の選び取る未来は“HAPPYEND”なのだろうか。
普遍的でありながらも、これまでに見たことのない切り口で”友情の危うさ”を描いた本作。今の世の中と地続きでありえるかもしれない未来を、独特のサウンドとエモーショナルな映像美で表現した青春映画となっている。
また、本作を公開に先駆けて鑑賞した『ドライブ・マイ・カー』『悪は存在しない』の濱口竜介監督からは、「見終えた後もずっと『HAPPYEND』の登場人物たちが自分の中を生きている。」との応援コメントも到着。なお、このコメントは予告編にも収められている(全文は下部に記載)。
さらに、真っ直ぐにそびえ立つ黄色い車、クラブで楽しむユウタとコウの姿、赤いレーザーで囲まれる生徒たちなど、謎多き『HAPPYEND』の世界観が垣間見える場面写真11点も一挙解禁された。
今月末から始まるヴェネツィア国際映画祭ではオリゾンティ・コンペティション部門への正式出品、ワールドプレミアの上映を控える本作。さらに第49回トロント国際映画祭、第62回ニューヨーク映画祭、第29回釜山国際映画祭への招待上映も決定しており、日本のみならず世界中から注目を集めていることがうかがえる。
濱口竜介監督 コメント(全文)
見終えた後もずっと『HAPPYEND』の登場人物たちが自分の中を生きている。
遥かな未来への予感を抱かせる、空音央と若者たちの出発点。
ストーリー
ユウタとコウは幼馴染で大親友。仲間たちと音楽を聴いたり悪ふざけをしながら毎日を過ごしていた。高校3年のある晩、こっそり忍び込んだ学校でユウタはとんでもないいたずらを思いつく。翌日いたずらを発見した校長は激昂し、学校に四六時中生徒を監視するAIシステムを導入する騒ぎにまで発展。この出来事をきっかけに、大学進学を控えるコウは自らの将来やアイデンティティについて深く考えるようになる。その一方で、変わらず楽しいことだけをしていたいユウタ。2人の関係は次第にぎくしゃくしはじめ…。
第81回ヴェネツィア国際映画祭 オリゾンティ・コンペティション正式出品
『HAPPYEND』
出演:栗原颯人 日高由起刀 林裕太 シナ・ペン ARAZI 祷キララ 中島歩 矢作マサル PUSHIM 渡辺真起子/佐野史郎
監督・脚本:空 音央
撮影:ビル・キルスタイン
美術:安宅紀史
音楽:リア・オユヤン・ルスリ
サウンドスーパーバイザー:野村みき
プロデューサー:アルバート・トーレン、増渕愛子、エリック・ニアリ、アレックス・ロー、アンソニー・チェン
製作・制作: ZAKKUBALAN、シネリック・クリエイティブ、Cinema Inutile
日本・アメリカ/2024/カラー/DCP/113分/5.1ch/1.85:1 【PG12】
配給:ビターズ・エンド
(C) 2024 Music Research Club LLC
公式X:https://x.com/HAPPYEND_mv
公式Instagram:https://www.instagram.com/bitters_end/
10月4日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開
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