杏主演の映画『かくしごと』(6月7日(金)公開)の本編映像が初解禁され、原作小説「噓」の作者・北國浩二からのコメントも到着した。
※「噓」は正字
『生きてるだけで、愛。』(18)で長編監督デビューを飾った映像クリエイター、関根光才の待望の長編第二作目となる本作は、子を守る母親の強烈な愛と嘘の物語。
今回解禁されたのは、事故をきっかけに出会った少年(中須翔真)と主人公・千紗子(杏)のある朝をとらえた本編映像。記憶を失った少年に「なにか、思い出した?」と尋ねるも、少年は暗い表情でうつむいてしまう。そんな少年の頬を包み、「そんな顔しないで」と微笑む千紗子の姿はまるで母親のようだ。そして、千紗子は少年の両手をとり、「あなたのこと、教えてあげる」と切り出し、「あなたは私の子供なの」と<嘘>をつき、「拓未」という名前を教える──。
嘘を伝える瞬間の張り詰めた空気に、千紗子のこの子の母になるという強い覚悟が滲み出る緊迫のワンシーン。この嘘をきっかけに、千紗子、拓未、そして千紗子の父・孝蔵(奥田瑛二)は本当の家族のように暮らしていくことになるが、千紗子の嘘はいつまで通用するのだろうか。そして、千紗子のついた嘘と覚悟、その裏側には過去のある出来事が隠されているのだった。千紗子と、千紗子を取り巻く人物たちがそれぞれに抱える“かくしごと”とは―。
そんな本作の原作で、「ミステリー作家が描く感動小説」として評価も高い「噓」は2011年に発刊。2012年に河野プロデューサーが「噓」で描かれるテーマに深い感銘を受け、出版社に映画化の希望を伝えたところから、映画『かくしごと』プロジェクトが始まった。
河野プロデューサーは「最初に読んだ時は父と娘のストーリーに感動して、号泣してしまいました。しばらくして自分が出産した後にまた読み返したら、今度は主人公と少年の絆に胸を打たれました。いろんな世代の人に響く作品だと思い、ぜひ映画化したいと思いました」と作品の魅力を熱弁している。
そして、河野プロデューサーから挙げられたいくつかの映画化の候補となる作品から「噓」を選んだ関根監督は、「読んでみたところ、これは個人的にチャレンジしたい題材だと思ったことが始まりです。虐待や老人介護などテーマが社会問題だから扱いたいというよりは、個人的に気になっていることとして、向き合ってみたいという気持ちを強く持ちました。僕はじいちゃん子で育ったんですけど、その祖父が認知症になってしまって。でも、当時、僕は中高生でしたが、その現実をよく分かってなかったんですよ。当時の僕がこういう本を知っていて、情報を得ていれば、あの時ああしてあげられたな、こうしてあげられたなって思いました。また、個人的に子どもへの、凄惨な虐待事件も気になっていたこともあります」と原作への想いを語っている。
作者の北國は、本作について「『嘘』ではなく『かくしごと』の世界は、人がふだん隠している感情が露呈し、罪や愛、怒りや悲しみ、後悔と希望、そしてやさしさがあふれ出す世界だ。ぼくは何度か涙した。心を温めてくれる涙だった」とコメント。杏の演技や、原作とは違うラストシーンについても感想を寄せている。
原作・北國浩二 コメント(敬称略)
これは葛藤の物語。親子の絆、犯罪、介護、認知症、虐待など多様な要素が複雑に絡むなか、登場人物それぞれが苦悩のうちに葛藤する。
なかでも主演の杏さんはその揺れ動く心を、また、母としての愛と決意を、さらには娘としての想いまで見事に表現し、惹き込まれる。
小説と違うラストシーンには、この先千紗子と少年がどういう道を辿るのかと想像力を掻き立てられた。
『嘘』ではなく『かくしごと』の世界は、人がふだん隠している感情が露呈し、罪や愛、怒りや悲しみ、後悔と希望、そしてやさしさがあふれ出す世界だ。
ぼくは何度か涙した。心を温めてくれる涙だった。
「#私のかくしごとキャンペーン」開催中
映画公式X(@kakushigotofilm)では「かくしごと」「嘘」のエピソードを募集する【#私のかくしごとキャンペーン】を開催中。4月21日(日)まで、ハッシュタグ「#私のかくしごと」をつけてエピソードを投稿、公式Xアカウントのフォローで応募が完了。抽選で5組10名様に完成披露試写会ペア招待券がプレゼントされる。
また、募集したエピソードから最もインパクトの強い【最強のかくしごと選手権】を開催。こちらは4月23日(火)以降、公式Xアカウントにてアンケート機能で順次投票を開始。勝ち残ったエピソードから、杏・中須翔真・奥田瑛二が優勝を決定する。優勝エピソードの投稿者にはキャストサイン入りポスター、ムビチケオンライン券、原作本「噓」がセットでプレゼントされる。
▼#私のかくしごとキャンペーン 概要
【応募方法】
公式Xアカウント(@kakushigotofilm)をフォローし、「#私のかくしごと」をつけて「かくしごと」「嘘」エピソードを投稿
【応募期間】
エピソード募集:4月1日(月)~4月21日(日)
アンケート期間:4月23日(火)~4月30日(火)
※公式Xアカウントにて実施
【賞品】
映画『かくしごと』完成披露試写会ペアご招待券…5組10名様
キャストサイン入りポスター&ムビチケオンライン券&原作本「噓」…1名様
ストーリー
絵本作家の千紗子(杏)は、長年絶縁状態にあった父・孝蔵(奥田瑛二)の認知症の介護のため、渋々田舎に戻る。他人のような父親との同居に辟易する日々を送っていたある日、事故で記憶を失ってしまった少年(中須翔真)を助けた千紗子は彼の身体に虐待の痕を見つける。少年を守るため、千紗子は自分が母親だと嘘をつき、少年と暮らし始めるのだった。
ひとつの“嘘”からはじまった千紗子と少年、そして認知症が進行する父親の三人の生活。最初はぎこちなかった三人だが、次第に心を通わせ、新しい家族のかたちを育んでいく。しかし、その幸せな生活は長くは続かなかった。
許されないとわかっていても、なぜ彼女は嘘をついてまで少年を守ろうとしたのか。そして、このひとつの嘘から明かされていく、それぞれの<かくしごと>とは―。
『かくしごと』
出演:杏
中須翔真 佐津川愛美 酒向 芳
木竜麻生 和田聰宏 丸山智己 河井青葉
安藤政信 / 奥田瑛二
脚本・監督:関根光才
原作:北國浩二「噓」(PHP文芸文庫刊)
音楽:Aska Matsumiya
主題歌:羊文学「tears」F.C.L.S.(Sony Music Labels Inc.)
製作幹事:メ~テレ ホリプロ
企画・制作:ホリプロ
2024年/日本/カラー/ヨーロピアンビスタ/5.1ch/128分
配給:ハピネットファントム・スタジオ
(C)2024「かくしごと」製作委員会
公式サイト:happinet-phantom.com/kakushigoto
公式X:@kakushigotofilm
6月7日(金)TOHOシネマズ 日比谷、テアトル新宿他全国ロードショー
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