丸山隆平主演の映画『金子差入店』が、このたび韓国の釜山にて10月2日(水)~11日(金)で開催される第29回釜山国際映画祭のコンペティション部門<NEW CURRENTS(ニューカレンツ)>部門への出品が決定。併せて、場面写真が公開された。
釜山国際映画祭は、世界中から300本ほどの作品が出品されるアジアを代表する最大規模の映画祭で、今回出品が決定したNEW CURRENTS(ニューカレンツ)部門は、釜山国際映画祭のメインコンペティション部門の一つで、アジア新鋭監督の初長編監督作または第二長編監督作が対象となり、今年は10本の映画が選出。
昨年には『福田村事件』(23年/森達也監督)が出品され、ニューカレンツ賞(最優秀作品賞)を受賞しており、日本映画の2年連続の受賞も期待される。
刑務所や拘置所に収容された人への差入には、厳しい審査や検閲がある。本作は、様々な事情から面会に行くことができない人たちに代わって、面会室へ出向く「差入屋」という仕事を営む家族の絆を描いたヒューマンサスペンス。
差入店の店主を務める主人公の金子には、『泥棒役者』以来8年ぶりの主役を演じる丸山隆平。人に言えない過去を抱え、息子のために生き直そうとする男を、これまでの丸山のイメージとは一線を画す迫真の演技で情感豊かに体現した。釜山国際映画祭出品について「国境を越えて、一人でも多くの方々に、この作品が届くことを願っています」とコメントを寄せている。
金子の妻の美和子には、真木よう子。世の中の価値観に惑わされず自らの信念を静かに貫く美和子を芯に強さのある柔らかさで表現した。
二人の息子の和真には、NHK大河ドラマ「光る君へ」に藤原道長の長男役で出演するなど、注目される子役の一人、三浦綺羅。
3人と一緒に暮らす金子の叔父の星田には、寺尾聰。2016年に主演を務めたドラマ「仰げば尊し」の現場で制作スタッフだった古川豪の才能にふれ本作への出演を決めた。本作では要所要所で家族を支える星田を飄々とした優しさで演じている。
監督はオリジナル脚本も自ら手掛けた古川豪。完成までに構想から11年の歳月をかけた長編初監督作で映画祭への切符をつかんだ監督は「どこか夢なのでは?と思うほどに、作品成立までの道のりがギフトをいただきっぱなしだったので、まだこんなに素晴らしいことが起こるのかと、どこか実感が湧かない側面も正直あります。改めて素晴らしい俳優陣と優秀なスタッフ陣に感謝です」とコメントを寄せた。
コメント全文
主演:丸山隆平
この映画の登場人物たちは、家族の中の小さいけれど大事な出来事から、社会で起きた大きな事件まで、同時進行で向き合っています。それは今この瞬間も、世界中の人々が直面していることではないでしょうか。言葉や習慣の違う国で、どんな風に受け止められるのか、とても楽しみにしています。国境を越えて、一人でも多くの方々に、この作品が届くことを願っています。
監督・脚本:古川豪
率直に嬉しいです。どこか夢なのでは?と思うほどに、作品成立までの道のりがギフトをいただきっぱなしだったので、まだこんなに素晴らしいことが起こるのかと、どこか実感が湧かない側面も正直あります。長編作品を世に送り出すことが初ですので色々と不安だらけでしたが、ある一定数評価されたからこその結果だと思えば、喜びもひとしおです。改めて素晴らしい俳優陣と優秀なスタッフ陣に感謝です。引き続き、『金子差入店』をよろしくお願いいたします。
ストーリー
刑務所や拘置所に収容された人への差入を代行する「差入屋」。 金子真司は一家で「差入店」を営んでいた。 ある日、息子の幼馴染の女の子が殺害される凄惨な事件が発生。彼女の死にショックを受ける一家だったが、犯人の母親が差入をしたいと尋ねてくる。 差入屋として犯人と向き合いながらも、日に日に疑問と怒りが募る金子。 そんな時、毎日のように拘置所を訪れる女子高生と出会う。 彼女はなぜか自分の母親を殺した男との面会を求めていた。 2つの事件の謎と向き合ううちに、金子の過去が周囲に露となり、 家族の絆を揺るがしていく―
『金子差入店』
出演:丸山隆平 真木よう子 / 三浦綺羅 寺尾聰
監督・脚本:古川豪
配給:ショウゲート
(C)2025映画「金子差入店」製作委員会
公式サイト:kanekosashiireten.jp
2025年、全国ロードショー