山田洋次監督がメガホンを取り、主演に吉永小百合、その息子役で大泉洋が共演する映画『こんにちは、母さん』の製作が決定し、来年9月1日(金)劇場公開となることが明らかになった。
2020年、100周年を迎えた松竹映画。『男はつらいよ』シリーズをはじめ、その長きに渡る歴史の中で松竹が描き続けてきたのは、人の温かさを描いた人情の物語であり、【家族】の物語。そして、2022年。時代とともに家族の姿を描き続けてきた山田洋次監督が、91歳にして90本目の監督作となる本作で、現代を生きる家族・親子の形や想いを心情豊かに描く。
主演を務める吉永小百合は、1972年に公開された『男はつらいよ 柴又慕情』をはじめ、『母べえ』(08)、『おとうと』(10)、『母と暮せば』(15)など約50年間に渡って数々の山田洋次監督作品に出演、日本映画界を共に牽引し続けてきた。映画出演123本目となる本作で、下町に暮らす母・福江を演じる。
その息子・昭夫を演じる大泉洋は、数々の映画やNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」での好演も記憶に新しい国民的人気俳優。山田洋次監督映画への出演、吉永小百合との共演はともに初となる。
『母べえ』『母と暮せば』に続く『母』3部作となり、日本を代表する名女優・吉永小百合の集大成ともいえる本作。原作は日本を代表する劇作家であり、演出家としても数々の名優と舞台を創ってきた永井愛の人気戯曲「こんにちは、母さん」。01年と04年に新国立劇場で上演され、07年にはNHK土曜ドラマにて映像化されるなど、多くの演劇ファンから人気を博した本作が現代の下町を舞台に映画化される。
なお今回、山田洋次監督、吉永小百合、大泉洋から寄せられたコメントは以下の通り。
コメント(敬称略)
■ 山田洋次 監督
隅田川沿いの下町、古びた家並みの向こうにスカイツリーが高々とそびえる『向島』にカメラを据えて、この江戸以来の古い町に暮らす人びとやここを故郷として行き来する老若男女たちの人生を、生きる喜びや悲しみを、スクリーンにナイフで刻みつけるように克明に写し取り、描き出したい。
■ 吉永小百合:神崎福江 役
山田学校に再入学し、原点に戻って
監督の思いをしっかり受け止められる様、努めます。
大泉さんとは初めてなので、ちょっと心配でしたが、
明かるくて、優しくて、リハーサルの時から励まされています。
すてきな親子になりたい…なります!
■ 大泉洋:神崎昭夫 役
山田洋次監督の映画に、吉永小百合さんの息子役として出演することとなりました、大泉洋でございます。
まさか私がこのような光栄な挨拶をする日が来ようとは、夢にも思っておりませんでした。
役の重責に押し潰されそうではありましたが、リハーサルで、山田監督の力強くも細やかな演出を受け、海より深い愛情を湛えた吉永さんの母親としてのお芝居を目にし、今は感謝と、喜びと、期待でいっぱいであります。
正直申し上げて、あの吉永小百合さんから、大泉洋は生まれない。私もそう思います(笑)
しかし、決してそうは思わせない山田監督の演出、吉永さんの演技、映画とは偉大だと改めて感動しております。
今や私は吉永さんの息子としか思えません。
どうか皆さま、山田監督の描く、今も昔も変わらない、日本の下町で懸命に生きる、可笑しくもせつない、家族の物語を楽しみにしていてください。
ストーリー
大会社の人事部長として日々、神経をすり減らし、家では妻との離婚問題、大学生になった娘との関係に頭を悩ませる神崎昭夫(大泉洋)は、久しぶりに母・福江(吉永小百合)が暮らす東京下町の実家を訪れる。
「こんにちは、母さん」
しかし、迎えてくれた母の様子が、どうもおかしい…。
割烹着を着ていたはずの母親が、艶やかなファッションに身を包み、イキイキと生活している。
おまけに恋愛までしているようだ!
久々の実家にも自分の居場所がなく、戸惑う昭夫だったが、お節介がすぎるほどに温かい下町の住民や、これまでとは違う“母”と新たに出会い、次第に見失っていたことに気付かされてゆく。
作品タイトル:『こんにちは、母さん』
出演:吉永小百合 大泉洋
監督:山田洋次
脚本:山田洋次 朝原雄三
原作:永井愛「こんにちは、母さん」
企画 配給:松竹
コピーライト:(C)2023「こんにちは、母さん」製作委員会
2023年9月1日(金)全国ロードショー