今なお世界に多大なる影響を与え続ける映画監督スタンリー・キューブリック。没後20年を迎えた今年、知られざるキューブリックの総てを描いた秀作ドキュメンタリー映画『キューブリックに魅せられた男』(原題:FILMWORKER)が、『キューブリックに愛された男』との史上初のカップリング上映で11月1日(金)より公開となる。
没後20年のメモリアル・イヤーに相応しく、2019年4月にはロンドンで大規模な「キューブリック展」が開催され、5月のカンヌ映画祭ではアルフォンソ・キュアロン監修による4K版『シャイニング』の上映が大きな話題となり、11月にはその『シャイニング』の40年ぶりの続編である『ドクター・スリープ』が世界公開を控えている。
そんな中、公開となる本作は『バリー・リンドン』の出演をきっかけに、キューブリックに絶対的な忠誠を誓った若き俳優レオン・ヴィターリが、その後個人的なアシスタントに取りたてられ、無限とも思えるキューブリック監督の雑事に追われていく過酷な日々を、ライアン・オニール、R・リー・アーメイ、マシュー・モディーンら出演者を始めとする多彩な映画人たちの証言と共に描き出してゆく、意欲的な作品となっている。
この度、本作の公開に先駆け、トークショー付き試写会の開催が決定いたしました。当日は、日本人では非常に珍しい、“取材嫌いのキューブリックに単独取材した男”矢追純一さんをゲストにお迎えし、キューブリックを語りつくしていただきます。貴重なイベントとなりますので、どうぞお見逃しなく…!皆様のご応募を心よりお待ちしております。
『キューブリックに魅せられた男』
トークショー付き試写会10組20名様ご招待!
【日時】10月24日(木)18:00開場/18:30開始(上映時間:94分)
※開場・開演時間は変更になる可能性がございます。
【場所】シネアーツ(東京都新宿区市谷本村町2-5 AD市ヶ谷ビル)
【登壇者】矢追純一さん (予定)
※応募締切:2019年10月14日(月)
【ご注意事項】
※本イベントは郵送(招待状)にて当選をご案内いたします。
※トークショーの内容、及び登壇者は予告無く変更・キャンセルとなる場合がございます。予めご了承ください。
※予告無くイベントが中止、日程や時間が変更となる場合がございます。予めご了承ください。
※当日はメディアの取材が入る可能性がございます。お客様が取材等で写り込む場合がありますので、予めご了承下さい。
※録画・録音機器などのお持込は、ご遠慮ください。
※いかなる理由がございましても、開演後の入場は固くお断りいたします。
※消防法の規定により、満員の際は入場をお断りいたします。
※会場までの交通費、宿泊費などは、当選者様ご自身のご負担となります。
※当選の途中経過や当選結果に関するお問い合わせは承ることができません。
※都合により、締切日よりも早く応募を締め切る場合がございます。予めご了承ください。
※プレゼントは終了いたしました。たくさんのご応募をいただき、誠にありがとうございました。
※当選の発表は、当選者のみに招待状(郵送)の発送をもって代えさせていただきます。
天才と仕事する方法教えます。
想像を絶する天才映画作家との30年の記録
1948年生まれのイギリス人、レオン・ヴィターリ。ロンドン音楽演劇アカデミー卒業後まもなくに観た、スタンリー・キューブリックの『2001年宇宙の旅』と『時計じかけのオレンジ』の映像世界に圧倒された彼は、将来、この監督と仕事をしたいと心に誓う。その機会は思いのほか早く訪れ、当時役者として活躍し始めていた彼は『バリー・リンドン』のオーディションに合格、俳優としてキューブリックの現場に参加、その後、なんと役者としてのキャリアをすべて投げ打ち、自ら志願して、キューブリックの現場で映画製作について学び始める。
現場助手として期待以上に有能だった彼は、キューブリックに重用され、彼の映画製作にかかわるさまざまなことに関与しはじめる。クリエイティヴの相談役を務める傍ら、キャスティング、俳優の演技指導、プリント・ラボ作業、サウンド・ミキシング、効果音制作、字幕と吹替の監修、宣材レイアウトの作成、海外テリトリー向け予告編の制作、在庫管理、配送、全世界での公開スケジュール管理、配給調整まで八面六臂の活躍ぶりだった。彼は自らをフィルムメイカーではなく、フィルムワーカー(映画仕事人、あるいは映画奉公人、映画使役夫)と呼ぶ。彼の仕事を通じて映画製作および配給・宣伝・マーケティングについての詳細が描かれ、映画づくりのノウハウが、映画産業志望者のみならず一般人にも魅力的に伝わるよう作品が展開する。
キューブリックは、自らが完璧主義者であると同時に、会う人ごとに「ああ、この人のためなら、なんでもやってあげたい」と思わせるほどの、究極の「人たらし」だった。レオンは週7日、1日24時間をキューブリックのために捧げることとなる。家族どころか自分自身の健康をも顧みず、ひたすら「映画を最高の状態で、キューブリックが思い描く通りの状態」での上映を可能にするために。美しさと若さを誇っていたレオンの容色が崩れ出す。時には、周りの人々から疎まれ、同情され、キューブリックにいいように利用されても、レオンは滅私奉公を続ける。キューブリックの死後も、その幻影にとりつかれ、献身を怠らない幽鬼めいた姿に、感涙と同時に恐怖までも覚えさせるかもしれない。
本作ではこのレオン・ヴィターリの他、証言者として、貴重な人々が登場する。『バリー・リンドン』で主役を演じたライアン・オニール、『フルメタル・ジャケット』主役のマシュー・モディーン、同じく『フルメタル・ジャケット』で鬼軍曹に扮した、故R・リー・アーメイ、『シャイニング』で「輝き」を持つ少年ダニーを演じたダニー・ロイド、俳優ヴィターリと共演したステラン・スカルスガルドらの俳優陣のほか、キューブリックの後期映画の配給を担ったワーナー・ブラザースの幹部、キューブリック映画のスタッフ陣らも登場、貴重な証言をおこなっている。
監督はドキュメンタリー製作に定評があり、数々の映画祭にも出品、賞にも輝いている、トニー・ジエラ。数々の貴重なアーカイブ映像とアニメーションを駆使し、キューブリックの映画製作現場を再現した。監督は現在、また別の「シャイニング」にまつわるキューブリックについてのドキュメンタリーを撮影中。本来なら、その作品は本作よりも先に製作される予定だったが、その製作の過程でレオン・ヴィターリに出会った監督が、衰弱の激しい彼の存命中にこの物語をぜひ残しておくべきだと決心し、本作が先に完成を迎えた。本作は2017年第70回カンヌ国際映画祭で正式上映されている。
第70回カンヌ国際映画祭クラシック部門公式セレクション作品
ストーリー
レオン・ヴィターリは有望な若手英国俳優。多感な時期に『2001年宇宙の旅』と『時計じかけのオレンジ』に衝撃を受けた、キューブリック監督の信奉者でもあった。その彼が全力で挑んだのが新作『バリー・リンドン』のオーディション。万全の態勢で臨んだ結果、見事に合格を果たす。撮影初日、初めて監督本人と会った瞬間「電流が走った」とレオンは回想している。撮影が進む中、監督の厳しい要求の数々にもこたえ、2人は次第に親交を深めてゆく。クランクアップの後、レオンの中に「キューブリックとまた仕事がしたい」という思いが高まり、有望視されていた俳優業からスタッフ側に転身。念願叶い『シャイニング』からキューブリック組に参加する。ダニー少年役のキャスティングを任され、その子役の世話から演技指導までを手がけ、早くも監督の信頼を勝ち取るレオン。そして、この時からキューブリックは身の回りに無数にある、ありとあらゆる細かい用事や仕事を彼に任せ始める。その量は常識をはるかに超え、レオンは24時間365日体制を強いられる。そして、監督から課せられるプレッシャーは次第に彼を肉体的、精神的に追い詰めていく…。
作品タイトル:『キューブリックに魅せられた男』
出演:レオン・ヴィターリ/ライアン・オニール/マシュー・モディーン/R・リー・アーメイ/ステラン・スカルスガルド/ダニー・ロイド
監督・撮影・編集:トニー・ジエラ
2017年/アメリカ/カラー/94分/ビスタサイズ/5.1ch
配給:オープンセサミ/配給協力:コピアポア・フィルム
公式サイト:kubrick2019.com
コピーライト:(C)2017True Studio Media
2019年11月1日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開
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