『シビル・ウォー アメリカ最後の日』の主人公のモデルにもなった、実在した女性の情熱的で数奇な運命を映画化した『リー・ミラー 彼女の瞳が映す世界』の場面写真10点が一挙解禁された。

本作で描かれるのは、写真家として戦争の最前線を駆け抜け、20世紀を代表する報道写真家となり、その名を歴史に刻んだリー・ミラーの人生。マン・レイ、パブロ・ピカソ、ココ・シャネル、ジャン・コクトー、ダリ、コンデ・ナストら時の天才たちを魅了してきたトップモデルは写真家へと転身してからも光りを放ち、凄まじい情熱とエネルギーで戦場へ赴く写真家となった。彼女が写し出す写真には、唯一無二の芸術的センスに加え、人間が持つ脆さと残酷さの両方が刻みこまれ、今もなお、人々を惹きつける歴史的記録として真実を伝えている。
本作の製作総指揮でもあり、主演としてリー・ミラー役を務めたのはケイト・ウィンスレット。『タイタニック』で世界的スターとして脚光を浴びて以降、『アイリス』、『エターナル・サンシャイン』、『リトル・チルドレン』など7度のアカデミー賞Rノミネートを誇り、2009年の『愛を読むひと』で念願のアカデミー賞(R)主演女優賞を獲得。ハリウッドきっての実力派俳優として、数々の映画賞にも輝いている。
本作では製作総指揮としても作品を牽引するウィンスレットだが、映画制作に乗り出すきっかけとなったのは、偶然、リー・ミラーに関わる古いテーブルを手に入れたことだったという。奇妙な運命とも言うべき偶然でリー・ミラーの存在を知ったウィンスレットは、「どうして今まで誰も彼女のことを映画にしなかったのか?」と疑問を抱き、20世紀を代表する女性報道写真家として歴史に名を残すミラーの人生を映画化することに熱意を燃やし、8年以上という長い歳月をかけて本作を完成させた。
今回到着した場面写真では、友人たちと昼下がりの南フランスでピクニックを楽しみ、人生を謳歌する戦前のミラーの姿が映し出されている一方で、激しい戦地に身を投じ、険しい表情で周囲を警戒しながらもカメラを抱える緊迫感あふれる瞬間が切り取られている。



さらに本作では、ミラーの人生に深く関わった重要な登場人物を、アンディ・サムバーグ、アレクサンダー・スカルスガルド、マリオン・コティヤール、ジョシュ・オコナー、アンドレア・ライズボロー、ノエミ・メルランといった豪華俳優たちが演じており、今回、彼らの姿を捉えた場面写真も到着。
アンディ・サムバーグが演じるのは、戦地でミラーと行動を共にし、その後生涯の友人となった、「LIFE」誌のフォトジャーナリスト、デイヴィッド・シャーマン役。実際のデイヴィッドとそっくりだという驚きの理由でキャスティングされた彼は、TVコメディドラマ「ブルックリン・ナイン-ナイン」で主演をつとめ、ゴールデングローブ賞最優秀主演男優賞を受賞したほか、主な映画作品に『セレステ∞ジェシー』、『俺たちポップスター』があり、コメディ作品での活躍が印象強い。しかし本作では、ミラーとともに前線を駆け抜け、真摯に戦争の事実と向き合う誠実なジャーナリスト役を快演。場面写真には、ミラーと共に戦地に並び立つ姿が映し出されている。


ステラン・スカルスガルドの長男であり、TVシリーズや数々の話題作に出演するアレクサンダー・スカルスガルドは、ミラーの夫となるアートディーラーのローランド・ペンローズ役で出演。自身も芸術家としての側面を持ち、その感性で生涯ミラーを支えたローランド。そんな彼の姿を捉えた写真には、戦争写真家となった彼女と自宅でくつろぐ束の間のひとときに、ミラーを悟すような表情で見つめる様子が。

仏版「VOGUE」誌のファッション・ディレクターで、ミラーの親友でもある公爵夫人ソランジュ・ダヤン役には、『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』でセザール賞主演女優賞、ゴールデングローブ賞(R)主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)、アカデミー賞(R)主演女優賞を受賞したマリオン・コティヤール。場面写真には、戦前の南フランスでピクニックに興じる華やかな様子が捉えられている。

同じくミラーの友人でモデルのヌーシュ・エリュアール役には、『パリ13区』、『TAR ター』、そして『エマニュエル』で主演を務めるなど、多くの話題作への出演でも注目のノエミ・メルラン。写真には、南フランス以来の再会となるふたりが、様変わりした戦下のパリでの再会に見せる喜びと安堵の表情が切り取られている。

そして、ミラーの写真を評価し、雑誌での取り上げを検討する英国版「VOGUE」の編集長オードリー・ウィザーズ役を演じるのは、アンドレア・ライズボロー。到着した場面写真には、ミラーが持ち込んだ写真を吟味するオードリーの姿が切り取られている。

ミラーにとってオードリーは仕事上の上司でもあり、プライベートでも信頼を寄せる重要な存在だ。アカデミー賞作品賞をはじめ数々の賞を受賞した『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』で主人公の恋人役を演じ、主演と製作総指揮を兼ねた『To Leslie トゥ・レスリー』ではアカデミー賞(R)主演女優賞にもノミネートされたライズボロー。物語の中で、彼女とウィンスレットが魅せてくれる女性2人の軽快なタッグは、20世紀の男性社会の中で信念を貫く女性たちの姿を、小気味よく、それでいて鮮やかに映し出している。
本作に集ったこの豪華俳優たちは、映画化に情熱を燃やすウィンスレット自らがキャスティングを行った。彼女の熱意に感銘を受けた彼らは、その想いに呼応するかのように最高の演技をスクリーンへと刻み込んでいる。ウィンスレットはそんな彼らに対し、「彼らがこの作品に参加したいと思ってくれたこと、そしてこの物語を伝える一端を担える機会に感謝の気持ちを持ってくれていると実感できて、私は本当に感動した」と、感謝の気持ちを明かしている。
トップモデルから20世紀を代表する報道写真家としてその名を歴史に刻んだリーミラー。彼女はいかにして従軍記者になったのか、戦争の前線で目撃した真実、人生をかけて遺したものとは一体何だったのか。『リー・ミラー 彼女の瞳が映す世界』は5月9日公開。
ストーリー
1938年フランス、リー・ミラー(ケイト・ウィンスレット)は、芸術家や詩人の親友たち──ソランジュ・ダヤン(マリオン・コティヤール)やヌーシュ・エリュアール(ノエミ・メルラン)らと休暇を過ごしている時に芸術家でアートディーラーのローランド・ペンローズ(アレクサンダー・スカルスガルド)と出会い、瞬く間に恋に落ちる。だが、ほどなく第二次世界大戦の脅威が迫り、一夜にして日常生活のすべてが一変する。写真家としての仕事を得たリーは、アメリカ「LIFE」誌のフォトジャーナリスト兼編集者のデイヴィッド・シャーマン(アンディ・サムバーグ)と出会い、チームを組む。そして1945年従軍記者兼写真家としてブーヘンヴァルト強制収容所やダッハウ強制収容所など次々とスクープを掴み、ヒトラーのアパートの浴室でポートレイトを撮り戦争の終わりを伝える。だが、それらの光景は、リー自身の心にも深く焼きつき、戦後も長きに渡り彼女を苦しめることとなる。
『リー・ミラー 彼女の瞳が映す世界』
出演:ケイト・ウィンスレット、アンディ・サムバーグ、アレクサンダー・スカルスガルド、マリオン・コティヤール、ジョシュ・オコナー、アンドレア・ライズボロー、ノエミ・メルラン
監督:エレン・クラス
製作:ケイト・ウィンスレット、ケイト・ソロモン
原題:LEE
イギリス | 2023 | 116分 | 英語、フランス語
翻訳:松浦美奈
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
(C) BROUHAHA LEE LIMITED 2023
公式サイト:https://culture-pub.jp/leemiller_movie
公式X:@leemiller_movie
5月9日(金)全国公開
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