世界最古の映像クリエイター、リュミエール兄弟によって撮影された貴重な映像から選りすぐりの110本をまとめた映画『リュミエール!リュミエール!』より、約130年前に日本で撮影された歌舞伎役者の豪快な立廻りを捉えた映像が解禁された。
“映画の父”リュミエール兄弟が発明したシネマトグラフによって撮影された映像が、より深く、より美しく、130年後の今、完璧に蘇る。2017年に公開された『リュミエール!』に続き、リュミエール研究所所長でもあり、カンヌ国際映画祭総代表のティエリー・フレモー氏による後世に残すべき歴史的映像 約1,400本の中から選りすぐられた110本の集大成。そこに映し出されるのは、130年前に息づく人々、当時の世界の町並み・・・悠久の時を感じる貴重な映像体験。映像の始まりとともに、未来に想いを馳せる必見の映像ドキュメンタリー。
本作では、リュミエール兄弟が日本に派遣したカメラマンが撮影した映像が登場することも見どころの一つ。今回解禁されたのは、約130年前に撮影された歌舞伎役者の初代・市川左團次が豪快な立廻りを披露する「日本の俳優:剣による戦い」と題した貴重映像。
「武術映画の先駆けだろうか」というティエリー・フレモー監督のナレーションから始まる映像は、鉢巻きをした初代・市川左團次が槍や刀を手に格闘する姿を映し出す。「この元祖ブルース・リーは歌舞伎役者だ。コンスタン・ジレルの前でアジアの格闘技を披露する」というティエリー・フレモーの言葉どおり、まるでアクション映画の主人公のように、いきいきと躍動する歌舞伎役者の動きをとらえたのは、リュミエール兄弟が日本に派遣したカメラマンのコンスタン・ジレル。1897年に撮影されたと言われており、初代・市川左團次は当たり役だった「丸橋忠弥」(慶安太平記)を特別に野外で演じた。
一人に多勢で掛かる歌舞伎ならではの立廻りのあと、井戸の水を被り、カメラに向かって“見得を切る”ところまで、見事な構図で「この演出は、ほぼ完璧だ」とティエリー・フレモーも脱帽。見得を切ったあとの左團次がまだカメラが回っていることに気づき、再び所作を繰り返すのはご愛敬。今に続く日本の伝統芸能の歌舞伎役者を日本で初めて撮影した映像とは思えぬほどの鮮明さと躍動感あふれる50秒の映像となっている。本作では、この作品含む6本の日本で撮影した貴重映像が登場する。
映画『リュミエール!リュミエール!』は11月22日(金) より公開。
ストーリー
1895年12月28日パリ、ルイ&オーギュスト・リュミエール兄弟が発明した“シネマトグラフ”で撮影された映画『工場の出口』等が世界で初めて有料上映された。それから130年後の今、“映画の父”リュミエール兄弟の作品が、より深く、より美しく、完璧に蘇る。2017年に公開された『リュミエール!』に続き、リュミエール研究所長であるティエリー・フレモー氏による後世に残すべき歴史的映像の集大成。そこに映し出されるのは、130年前に息づく人々、当時の世界の町並み、パリ、ニューヨーク、京都…。それは、悠久の時を感じることのできる貴重な映像体験。歴史的映像を彩るのは、リュミエール兄弟と同時代に生きたガブリエル・フォーレによる楽曲の数々。未来に想いを馳せる奇跡の映像の数々が、130年前の世界へ誘う。それは、映像の楽しさ、驚き、興奮のはじまり―――。
『リュミエール!リュミエール!』
監督・脚本・編集・プロデューサー・ナレーション:ティエリー・フレモー(リュミエール研究所所長、カンヌ国際映画祭総代表)
音楽:ガブリエル・フォーレ
エグゼクティブ・プロデューサー:マエル・アルノー、アソシエイト・プロデューサー:ナタナエル・カルミッツ(MK2)、プロダクション・マネージャー:マーゴット・ロッシ、編集:ジョナサン・カヴシアル、シモン・ジェメリ、映画史アドバイザー:ファブリス・カルゼトーニ、ジャン・マルク・ラモット、プロダクション:ソルティ―・ユージーヌ・プロダクション、リュミエール研究所
英題:LUMIERE! THE ADVENTURE CONTINUES/2024年/フランス/フランス語/105分/ビスタ/5.1chデジタル/モノクロ/字幕翻訳:高部義之/字幕監修:古賀太
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
提供:ギャガ、ティー ワイ リミテッド
配給:ギャガ
(C) Institut Lumière 2024
公式サイト:https://gaga.ne.jp/lumiere2/
11月22日(金) シネスイッチ銀座 他全国ロードショー
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