圧倒的なカリスマ性と才能を携え、映画界の革命児として躍進を遂げてきたグザヴィエ・ドランの最新作『マティアス&マキシム』が9月25日(金)より全国公開となる。
本作はこれまで監督が一貫して描き続けてきた“母と子”というテーマから一新、2人の青年の友情と揺れる恋心に焦点を当てた青春ラブストーリー。
これまで様々なクリエイターの方とコラボレーションを果たしてきた本作。公式ビジュアルを担当したヒグチユウコさんは「もう一度観たくなる素晴らしい作品」と絶賛。また、本作に詩を寄稿頂いた最果タヒさんからは「こんなにも好きな映画に出会えてよかった」と熱い声が。その最果さんの詩を朗読頂いた菅田将暉さんは「人間には愛があると教えられた」と語っている。
この度、本作に寄せられたコメントが一挙公開となった。俳優、作家、監督、漫画家など、幅広い著名人から熱いラブコールが到着。その中でも、以前からドラン作品にコメントを寄せてきた女優の杉咲花さんからは、まるで情景が浮かぶような美しいポエムが。また、インタビューや個人のSNSで度々ドランについてお話している千葉雄大さんからは、本作に見る「友情」について個人の想いも交えたポエムが到着。お二人の想い溢れる言葉を、本作のポスターを手掛けた大島依提亜さんによってビジュアル化されたポスターが完成した。
ポスター掲載ポエム
杉咲花さん(女優)
苦しいことの方が多い人生だけれど、たった一瞬の喜びや幸せに私たちは生かされて、
そしてそれを求めてまた生きていくのだと思う、とある人が言っていたことを思い出した。
孤独の青、炎の赤、涙の青、情熱の赤、すれ違う2色の鼓動が初めて交わった時
それはそれは美しく、儚い朝焼けのようだった。
千葉雄大さん(俳優)
ぼくの友達について考えてみた。彼、彼女らはかけがえのないものだ。
集まれば、みんないろいろ抱えていたとしても、なんだかくだらないこと一つで笑い合えて。
誰かが欠けても誰かが加わっても、友情は形を変えて人生を彩ってくれる。
けれども、人との関わりは、煩わしくもある。
ある分野においては衝突もするし、言葉を飲み込むこともある。
時には尖った言葉で手を離してしまうこともあるかもしれない。
そうやって歪な形を取りながらも、やっぱり手を繋いで気付いたら一緒にいる。
でも、その手を繋げなくなるかもしれないとしたら。それはとても怖いことかもしれない。
それでも、窓越しに浮かべる彼の素敵な笑顔を彼に教えてあげたい。この先どうなろうが、その瞬間だけは苦しくなるほど美しかった。
コメント
唯川恵さん(小説家)
躊躇いと衝動、戸惑いと情熱。その狭間で心がかき乱れる。だって、それが恋だから。
江國香織さん(作家)
名づけ得ない感情が、名づけられないまま息づいた、繊細で情感豊かな映画。
言葉の奔流も愉しい。泳いだり走ったり殴ったり殴られたり、若い人たちは大変(なのにうらやましくなった)。
魚喃キリコさん(漫画家)
こんなに熱のあるキスシーンを見たことがない。
山戸結希さん(映画監督)
カットバックは義務、ツーショットは権利。
登場人物たちは皆、距離を表現し続ける。
ツーショットが許されるのは、
この世界にただ二人だけ。
倉橋トモさん(漫画家)
仲間達と冗談を言い合うその隣でひっそりと芽生えてしまった二人の秘密の感情、その行方にヒリヒリしました。
たがが外れたように求め合うシーンは美しく、胸が熱くなります!
ヒグチユウコさん(画家)
視線の先には何があるのだろう。
マティアス、マキシム、そして優しい友人達。それぞれの考えや想い。2度観たらハッとさせられることも多かったです。
もう一度観たくなる素晴らしい作品です。
最果タヒさん(詩人)
わたしはこの映画が好きです。大好き。でもこの映画が素晴らしいとか、良い作品だとかそういうことは言いたくなくて、そういう「評価をする」という行為がこの映画を見終わったときのわたしの気持ちをぐちゃぐちゃに踏みつけてしまうと感じている。
ドランの表情は、人間の顔が、決して何かを伝えるためだけにあるのではないことを教えてくれる。その奥にあるものがなんなのか、はっきりと知ることができないそうした表情が、唯一、感情そのものとして映像の中に残ることができる。きっと。そう思う。
わたしはこの作品に宛てて詩を書くことになっていて、映画を見終わったときにそれが嬉しくて、でも、とても困りもした。二人について詩を書く時間は、けれど、やはり幸福でした。繰り返し二人を思い出しながら書くことで、自分も傷ついたし、それでいて自然と祈るような心地がしました。それは多分、映画の中にすでにあった祈りなのだと思います。こんなにも好きな映画に出会えてよかったです。上映を心から楽しみにしています。
菅田将暉さん(俳優)
傷みに耐えられる心など
ある筈もなく
果てしなく痛々しい
でもその姿が最高に美しい
人間には愛がある
そう教えられた気がします
イントロダクション
本作は第72回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、「帰ってきたドラン!キャリア史上最も官能的で美しい。(Variety)」「心の底から共感(TELEGRAPH)」、「とにかくストレートで心に響く。(Hollywood Reporter)」「成熟したドランに魅了される(THE WRAP)」など、各メディアから絶賛の声が寄せられた。
また、監督初期の代表作品(『わたしはロランス』『Mommy/マミー』など)で見られる繊細な心理描写、余韻を残すセリフが印象的に使用され、その原点回帰も見どころの一つ。海外メディアからは「このドランが見たかった!」などという声も上がっている。本作はこれまで一貫して描き続けてきた“母と子”というテーマから一新、二人の青年の友情と揺れる恋心に焦点を当てた青春ラブストーリー。溢れ出る愛おしさ、触れたい衝動、相手を追いかける眼差しなど、スクリーンに映し出される全てが「恋」そのものを物語り、「誰かを好きになること」の切なさと喜びが凝縮された新たな愛の傑作だ。
ストーリー
たった一度の偶然のキス。そして溢れ出す、友達以上の想い。
マティアスとマキシムは30歳で幼馴染。友人が撮る短編映画で男性同士のキスシーンを演じることになった二人は、その偶然のキスをきっかけに秘めていた互いへの気持ちに気づき始める。美しい婚約者のいるマティアスは、親友に芽生えた感情に戸惑いを隠せない。一方、マキシムは友情が壊れてしまうことを恐れ、想いを告げずにオーストラリアへと旅立つ準備をしていた。迫る別れの日を目前に、二人は抑えることのできない本当の想いを確かめようとするのだが-。
作品タイトル:『マティアス&マキシム』
出演:ガブリエル・ダルメイダ・フレイタス、グザヴィエ・ドラン、ピア・リュック・ファンク、ハリス・ディキンソン、and アンヌ・ドルヴァル(『Mommy/マミー』)
監督・脚本:グザヴィエ・ドラン(『Mommy/マミー』、『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』)
原題:Matthias & Maxime(2019年/カナダ/120分/ビスタ/5.1ch)
提供・配給:ファントム・フィルム
公式サイト:phantom-film.com/m-m/
公式Twitter:@mattandmax_jp
公式Instagram:@mattandmax_jp
コピーライト:(c) 2019 9375-5809 QUÉBEC INC a subsidiary of SONS OF MANUAL
2020年9月25日(金)より、新宿ピカデリーほか全国ロードショー
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