『メグレと若い女の死』予告編&場面写真解禁!唯一の手がかりは高級ドレス…身元不明の若い女性の死に隠された真実とは

メグレと若い女の死

フランスの名匠パトリス・ルコント監督の最新作『メグレと若い女の死』(3月17日(金)公開)の予告編と場面写真3点が解禁された。

第42回カンヌ国際映画祭にノミネートされた『仕立て屋の恋』(89)や、第16回セザール賞にて7部門ノミネートされた『髪結いの亭主』(90)など、大人の恋愛劇に定評のあるパトリス・ルコント監督。8年ぶりに制作した最新作は、彼の出世作でもある『仕立て屋の恋』の原作者でもあるジョルジュ・シムノンの傑作ミステリー小説が原作。シムノンの代表作である〈メグレ警視シリーズ〉の中でも、深い余韻に包まれる読後感からファンにも人気の高い、1954年に発行された映画と同名の小説「メグレと若い女の死」を基に描かれる。

この度解禁となる予告編は、“これほど純粋に心を動かされる推理小説はない”という、原作小説に対するリスペクトが込められたパトリス・ルコント監督からのメッセージから始まる。

その後、若い女の刺殺体が発見されたことをきっかけに、捜査を担当することになったメグレ警視が犯人探しのための謎解きだけでなく、被害者である若い女が身にまとっていた高級ドレスを唯一の手がかりに、女性の素性と生涯を探りながら事件の裏に隠された真実に迫っていく姿が描かれる。フランスきっての名優ジェラール・ドパルデューが、身長180cm、体重100kgという原作に忠実と言える大柄な体型を活かしつつ、重厚さと渋みを漂わせる名演を見せるところにも注目だ。

手がかりが極端に少ないながらも徹底した聞き込み捜査を行い、複雑な事件にのめり込んでいくメグレ警視。彼をここまで駆り立てるのは何なのか。メグレの秘めたる思いとは。霧がかかったような色味と独特の落ち着いたトーンがシムノンの世界観とマッチし、ミステリーファンはもちろん、映画ファンの心もくすぐる。

メグレと若い女の死
メグレと若い女の死

また、本作の公開とジョルジュ・シムノン生誕120周年を記念して、1月25日発売のミステリー専門雑誌「ミステリマガジン 3月号」(早川書房)ではジョルジュ・シムノンを大特集。映画『メグレと若い女の死』の紹介のほか、エッセイ、本邦初訳ペンネーム時代のシムノンによる作品などが掲載される。

さらに、原作「メグレと若い女の死」の新訳版(訳:平岡敦)もハヤカワ・ミステリ文庫より2月に刊行予定。映画を観る前に予習するも良し、映画を観た後にチェックするも良し、映画とあわせて楽しめそうだ。

メグレと若い女の死

ストーリー
1953年のパリ。ある日モンマルトルのヴァンティミーユ広場で、シルクのイブニングドレスを着た若い女性の刺殺体が発見される。血で真っ赤に染まったドレスには5か所もの執拗な刺し傷。この事件の捜査を依頼されたメグレ警視は、死体を見ただけで複雑な事件になる予感がするのだった……。死体のそばに持ち物類は何もなく、事件を目撃した人もいない。彼女が誰なのか、どんな女性だったのかを知る人もいない。そんな状況で、若い女性には不釣り合いなほど高級なドレスが彼女を特定する唯一の手がかりに。メグレ警視は捜査を進めていくうちに、身元不明の彼女がどうして殺されなくてはいけなかったのか、彼女はどんな人生を送ってきたのかを探っていく。この事件に異常にのめり込んでいくメグレ警視。何が彼をこれほどまでに駆り立てるのか……。

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