冒険小説「野性の呼び声」で世界的名声を獲得した作家ジャック・ロンドンの自伝的小説を、イタリアを舞台に映画化した『マーティン・エデン』が9月に全国公開される。
監督は、2019年トロント国際映画祭審査員プラットフォーム賞、2020年イタリア・アカデミー賞脚色賞を受賞したポン・ジュノ監督も注目の新鋭ピエトロ・マルチェッロ。
無学の青年が教養に触れ、独学で底辺から高みに上り詰めようとする切望と激情を圧倒的な迫力をもって描き切った青春文芸ドラマだ。
原作者、ジャック・ロンドンの波乱万丈な生きざまをベースに生み出された主人公、マーティン・エデンを演じたのは、イタリア、ローマ生まれのルカ・マリネッリ。
『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』(17)ジンガロ役で見せた狂気や、Netflix映画『オールド・ガード』(20)ニッキー役でのロマンスが話題となり、いままさに注目度上昇中、今後のさらなる活躍が期待される俳優だ。
「ルカ・マリネッリはすべてのシーンにおいて圧巻だ」(ハリウッド・レポーター)と言わしめた本作での熱演は、第76回ヴェネツィア国際映画祭において『ジョーカー』(19)のホアキン・フェニックスを抑えて見事《男優賞》に輝いた。
解禁された場面写真は、日本版オリジナル・ポスターにも使用されている路地裏の荒んだ雰囲気で煙草をくわえるショットに加え、シルクハットの姿も。労働者階級の民衆たちと社会主義の集会に参加し険しい表情を見せる姿も鮮烈だ。
また、文学に目覚めタイプライターに向かう真摯な姿、人生を変えた運命の女性・エレナとの穏やかな時間を切り取った場面も。予告編でも紹介されているパーティで蝋燭を素手で消す場面など、激しいドラマを感じさせる8点だ。
貧しい船乗りの青年マーティンは、上流階級の娘エレナと出会い恋に落ち、教養に目覚める。激動する時代、労働者地区に生まれ育った無学の青年は、運命の出会いに導かれて文学にのめり込んでいく。作家になるという夢に向かい一心不乱に己の道を突き進むが、生活は困窮し恋人の理解も得られない。
絶望にかられてすべてを諦めようとした矢先、彼の運命は一変する。
果たして彼を待ち受けるのは希望か、絶望か――。
労働者階級出身ながら若き日の破天荒な生活を経て大作家になるというアメリカン・ドリームの体現者である作家ジャック・ロンドン。ルカ・マリネッリの熱い演技が魂を揺さぶる感動を生む。
久々に登場した正統派の青春文芸ドラマ『マーティン・エデン』は、9月、シネスイッチ銀座、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次ロードショー。
ストーリー
イタリア、ナポリの労働者地区で生まれ育った貧しい船乗りのマーティンは、ブルジョワの娘エレナに恋したことから文学の世界に目覚め、独学で作家を志すようになる。
幾多の障壁と挫折を乗り越えてついに名声と富を手にするが…。果たして彼を待ち受けるのは希望か、絶望か――。
作品タイトル:『マーティン・エデン』
出演:ルカ・マリネッリ、ジェシカ・クレッシー、デニーズ・サルディスコ、ヴィンチェンツォ・ネモラート、カルロ・チェッキ
監督・脚本:ピエトロ・マルチェッロ
脚本:マルリツィオ・ブラウッチ
原作:「マーティン・イーデン」ジャック・ロンドン(白水社刊)
2019年/イタリア=フランス=ドイツ/イタリア語・フランス語/129分/カラー・モノクロ/ビスタ/5.1ch
原題:Martin Eden 字幕:岡本太郎
後援:イタリア大使館、イタリア文化会館、在日フランス大使館、アンスティチュ・フランセ日本
配給:ミモザフィルムズ
公式サイト:http://martineden-movie.com/
コピーライト:(c)2019 AVVENTUROSA – IBC MOVIE- SHELLAC SUD -BR -ARTE
9月よりシネスイッチ銀座、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開