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映画『まる』2種類の本編映像公開 堂本剛、荻上直子監督による副音声上映が決定

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公開中の映画『まる』より2種類の本編映像が公開された。

今回解禁された一つ目のシーンは、堂本剛演じる沢田が、綾野剛演じる横山が居酒屋のカウンターで会話をするシーン。隣人同士のふたりが「人の役に立つ」ということに関して話すこのシーンだが、「何ができる?」と迫る横山に、「口笛が吹ける」と真剣に答える沢田。その答えに「いらないよね」と戸惑う横山だが、「オレ口笛吹けないしね」とボソリ。
実はこの「オレ口笛吹けないしね」は綾野の本読みの時のアドリブから生まれたシーンだという。普段はあまり積極的にアドリブを採用しない荻上監督の心を掴み、「本番でもぜひ言ってください」とお願いされたという。このセリフを受けた堂本の細かい表情にも注目だ。

さらに解禁されたもうワンシーンでは、正体不明のアーティスト「さわだ」として騒がれ始めた沢田が、コンビニでのアルバイトをしている最中に、「一緒に写真を撮ってほしい」と女子高生2人組から突撃を受けるシーン。
嬉しそうにはしゃぐ女子高生と突然の出来事に戸惑う沢田。そんな沢田に森崎ウィン演じるモーが「何、今の?」と声をかける。自分のあずかり知らぬところで一躍有名になり、奇妙な出来事に巻き込まれていく沢田の表情がどこか可笑しさを感じさせるシーンとなっている。

また、公開3週目となる11月1日(金)~11月7日(木)までの上映で来場者特典として、本編上映後に「劇場限定 特別映像(special making)」が上映されることになった。本編エンドロール後に上映される、劇場でしか見ることのできない特別映像となっている。(※入場者映像はバリアフリー対応しておりません。予めご了承ください)

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さらに、11月1日(金)から堂本剛、荻上直子監督による副音声上映も決定。こちらは、スマートフォンとイヤホンを使ってコメンタリーを聞きながら、映画鑑賞も同時に楽しめる上映となっている。
副音声では、5つの見どころ解説も必見。堂本と荻上監督によるここでしか聞けないエピソードの数々をお楽しみいただける。詳細は公式サイトにてご確認を。
https://maru.asmik-ace.co.jp/news/

副音声については、映画評論家・松崎健夫氏から5つのポイントが挙げらている。詳細は以下の通り。

『まる』の副音声付き上映はココが凄い 5つのポイントを聴き逃すな!

1. 映画館でまるっと、観る・聴くオーディオコメンタリー
Blu-rayやDVDの音声特典として収録されることがある“オーディオコメンタリー”=“副音声解説”は、映画を鑑賞しながら監督やキャストが語る撮影の舞台裏をリアルタイムで聴けるという趣向。今回は、主人公・沢田を演じた堂本剛さんと荻上直子監督が、劇場パンフレットに掲載されているプロダクションノートやメイキングよりも濃密な情報によって、1時間57分の上映時間をふんだんに解説してくれる。また、堂本剛さんから見た現場の様子と、荻上監督から見た現場の堂本さんの様子、双方の視点によって多角的に語られるという強みもある。さらに、ふたりが語る綾野剛さん、吉岡里帆さん、森崎ウィンさん、柄本明さん、片桐はいりさん、小林聡美さんといった出演者に対する印象。例えば、歩いている尺の中で円周率を全部言い切る柄本明さんの演技に、堂本剛さんは圧倒されたことを述懐している。

2. 作品の細部がまる裸に
映像に合わせたピンポイントな解説を聴けるのも副音声上映の利点だ。例えば、細やかな美術。映画の冒頭をよく見ると、沢田の眠るベッドがビールケースを並べた簡易なもので出来ていることが判る。既製品を使わないことによって、沢田のキャラクター造形にも繋がっているというわけなのだ。また、骨折した沢田は右手を使えないという設定。左で「まる」を描く、左手で鋏を使うことの難しさが語られているが、部屋の水槽に古代魚のエンドリケリが登場する経緯と意図を、堂本剛さんが説明しているのは必聴!さらに荻上直子監督は、ある場面で実際には撮影現場で鳴っていない<音>を後から付け加えたことを後悔。一方、ある場面では天候に左右されてしまい撮影場所を一箇所に集約しなければならなかったことが、逆に功を奏したという知られざる裏話を忌憚なく語る。副音声上映は、映像のどこに注視すべきかのガイドとなるのも利点のひとつだ。

3. 作品に対する理解が深まる
作品内に点在する「まる」というモチーフ。沢田を演じながら無意識に「まる」を描くことが難しかった、と堂本剛さんは述懐している。今作ではENDRECHERI.名義で劇伴を担当しているが、「絵を描くように作った」という音楽制作の裏側も語られる。また、『まる』は、デジタル撮影全盛の時代に16ミリフィルムで撮影されているという特徴がある。荻上直子監督にとっても十数年ぶりの挑戦であるフィルム撮影に対するこだわり、そして意義についても語られてゆく。現代社会では、データによって数値化されたエビデンスを重視する傾向にある。その傾向はアートの世界においても無縁ではなく、劇中ではギャラリーのオーナー・若草が「売れないアーティストに価値はない」と言い放つ。創作における「お金とは?」という命題に対する、堂本剛さんのアーティスト論も必聴だ。

4. 極まる、堂本剛さんの沢田役への愛
副音声では、沢田というキャラクターをどう捉え、役に対してどう向き合っていたのか?という堂本剛さんなりの解釈が語られる。例えば、「沢田を一番ブサイクにしようと思っていた」というある場面や、4段階のレベルに分けられた沢田の目の下のクマ。視覚的な印象によって、沢田の変化を演じ分けていたことを窺わせるエピソードも満載だ。また、悪天候下で体調を崩した堂本さんが体に鞭打って撮影に挑んだエピソードや、志村けんさんの「変なおじさん」を無意識のうちに参照していたというエピソード。さらに、もし「まる」という作品が世間に発見されなかったとしたら、沢田はどうなっていたのか?と考える堂本剛さんの言葉に、沢田という役に対する愛を感じずにはいられない。

5. 堂本剛さん自身の本音に迫るマル秘トーク
作品の解説から離れて、堂本剛として周囲の期待に応えなければならないことに対する本音、芸能活動や創作に対する考え、或いは、「もし、この仕事をしていなかったら?」と私的な側面が語られているのも重要な点。ここ数年、多様性に対する社会の姿勢が変化したことを実感しながらも、これまでは社会に対して生きづらさを感じていたと真摯に語っているのだ。そして、自身の人生に対し「トライする機会をたくさん貰っている人生」と語りはじめる。いっけん映画とは関係のない話題にも思えるが、やがて沢田という人物の行動を理解することへと繋がってゆく語りは圧巻。副音声を聴きながら作品を再見することで、映画の新たな楽しみ方が始まる!

(映画評論家・松崎健夫)

映画『まる』は、全国公開中。

『まる』
出演:堂本剛 綾野剛 / 吉岡里帆 森崎ウィン 戸塚純貴 おいでやす小田 濱田マリ 柄本明 / 早乙女太一 片桐はいり 吉田鋼太郎 / 小林聡美
監督・脚本:荻上直子『かもめ食堂』『彼女が本気で編むときは、』
音楽:.ENDRECHERI./堂本剛
主題歌:堂本剛「街(movie ver.)」
制作プロダクション:アスミック・エース、ジョーカーフィルムズ
製作・配給:アスミック・エース
(C) 2024 Asmik Ace, Inc.

公式サイト:https://maru.asmik-ace.co.jp
公式X:https://twitter.com/movie_maru2024
公式Instagram:https://www.instagram.com/movie_maru

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