ゴールデン・グローブ賞【外国語映画賞】を受賞、アカデミー賞前哨戦レースで快進撃を繰り広げている『ミナリ』(3月19日(金)公開)へ、各界著名人よりコメントが到着した。
一足先に公開となった韓国では初登場1位を記録。2.2Mドルの興収を挙げ、大ヒットスタートを切った。『ソウルフル・ワールド』以来のUS作品としては、韓国で最大の公開規模となっており、注目の高さがうかがえる。すでに『女王様のお気に入り』(1.3Mドル)や『スポットライト』(2.1Mドル)といった、近年アカデミー賞主要部門を受賞した作品の成績を超え、週末までには2019年アカデミー賞作品賞を受賞した『グリーンブック』(3Mドル)を超える勢いを見せている。
コメント(※五十音順、敬称略)
■イッセー尾形(俳優)
素晴らしい!
大仕掛けはなくても、夫婦の妥協しない姿勢がぶった切りのナマな迫力で作品を引っ張ります。
そして、一家族を見つめる中で気づく、言葉を超えた結び付き。
あの男の子を思わず抱きしめたくなるような、愛おしい作品でした。
■丑尾健太郎(脚本家)
画面から、草の匂いまで伝わってくる。倒れても懸命に生き抜く家族の姿が、たまらなく愛おしい。
■枝優花(映画監督・写真家)
居場所のせいにして、自分自身から逃げることは容易い。本当はどこにいたって自分自身次第。どこまでだって行ける。ならば、今をどう生きる?そんなことを劇場で強く感じられる新しい春は最高。
■大森寿美男(脚本家・映画監督)
幸運なことは何も起きなくても、この家族には奇跡が起きている。
その奇跡を見つけることが家族であり、映画の役割だ。
この映画に登場する少年がのちにこの映画を撮ったかと思うと。
その奇跡を見つめる喜びを何度でも味わいたい。
■片渕須直(アニメーション映画監督)
土地を拓き、そこで生きるには、大地に認めてもらわなくてはならない。僕の土や水はどこにあるのだろう。
■上白石萌音(女優)
子どもたちとおばあちゃんの目がよく似ていたり、子が親より大人びていたり。人生は巡るのだなと思った。
何を選択し何を信じるのか。水と土と火と、人はどう共に生きるのか。
言葉や眼差しや風景の中に真理が潜んでいて、何ひとつ見逃せなかった。
誰の心にも、「ミナリ」の育つ湿地帯が必要だ。
■川村元気(映画プロデューサー・小説家)
芹(韓国語でミナリ)が好きだ。
鍋に入れても、お浸しにしてもいい。
いつ食べても繊細で、けれどもたくましい野生の味がする。
リー・アイザック・チョン監督が育んだ芹は、ひときわ味わい深く、どこか弱っていた僕に、生きる力を与えてくれた。
■SYO(映画ライター)
「余韻」では足りない。悠久の、感慨。
この映画は“苗”だ。私たちの心に根付き、時間をかけて生い茂る。土地も文化も越えて。
■原田眞人(映画監督)
偶然と必然、陰と陽、おばあちゃんの2つの「お手柄」を並べたラストに心を揺さぶられた。
映画作家の見事な記憶の再生芸術。
■弘兼憲史(漫画家)
アメリカ版「北の国から」を是枝監督が撮ったらこんな作品になるのだろうか。家族のあり方を、いろんな面から考えさせられる作品だ。
■藤井美菜(女優)
物語の後半、私は主人公たちと共にいた。
力強い大地の上で彼らと笑い、涙し、地団駄を踏んでいた。
これほどまでに観客を魅了し、没入させる作品があっただろうか。
■松尾レミ(GLIM SPANKY)
満身創痍でいると優しさに気付けなくなる事がある。そんな時も誰かがこっそり心に水を与えてくれているのかもしれない。泥に塗れ生きていく人生の美しさを教えてくれる作品。
■室井滋(女優)
夢に向かっても落ちてしまう穴がある。
努力しても容易くないことだらけ。
この家族を見つめて自分の道をも省みた。
私のミナリは何処にーー。
■YOU(タレント)
強さは、 弱さや 不信や 理想までを 乗り越えた場所にあった。
そこには まるで、根付いたすべてがあるようだった。
イントロダクション
主人公は、韓国出身の移民の一家。父親は農業で成功したいと夢見てアーカンソー州の大地に広大な土地を買うが、現実は厳しく、一家には様々な困難と予想もしない事件が降りかかる。
父親・ジェイコブ役には『バーニング 劇場版』「ウォーキング・デッド」のスティーヴン・ユァン。
監督は、米国有力映画メディア「インディワイア」で2020年に「今年最高の監督10人」に、デヴィッド・フィンチャーやスパイク・リーらと共に選ばれたリー・アイザック・チョン。新海誠監督の『君の名は。』のハリウッド実写版の監督として抜擢された新鋭だ。
ストーリー
1980年代、農業で成功することを夢みる韓国系移民のジェイコブは、アメリカ南部のアーカンソー州の高原に、家族と共に引っ越してきた。荒れた土地とボロボロのトレーラーハウスを見た妻のモニカは、いつまでも心は少年の夫の冒険に危険な匂いを感じるが、しっかり者の長女アンと心臓に病を持つが好奇心旺盛な弟のデビッドは、新しい土地に希望を見つけていく。まもなく毒舌で破天荒な祖母も加わり、デビッドと一風変わった絆を結ぶ。だが、水が干上がり、作物は売れず、追い詰められた一家に、思いもしない事態が立ち上がる──。
作品タイトル:『ミナリ』
出演:スティーヴン・ユァン、ハン・イェリ、アラン・キム、ネイル・ケイト・チョー、ユン・ヨジョン、ウィル・パットン ほか
脚本&監督:リー・アイザック・チョン
原題:MINARI
全米公開日:2021年2月12日
2020年/アメリカ 上映時間:116分
配給:ギャガ
公式サイト:gaga.ne.jp/minari
コピーライト:(c)2020 A24 DISTRIBUTION, LLC All Rights Reserved.
3月19日(金)TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー
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