
『マイスモールランド』(5月6日(金)公開)に各界の著名人から寄せられたコメントととともに、<15秒予告―青春編―&メイキング>映像が解禁された。
本作は、是枝裕和監督が率いる「分福」気鋭の新人監督・川和田恵真監督による商業映画デビュー作。日本に住む難民申請中のクルド人の家族に告げられた、過酷な現実。在留資格を失い、普通の高校生としての日常が奪われてしまった17歳の主人公サーリャ。彼女が理不尽な社会と向き合いながら、自分の居場所を探し、成長していく物語が描かれ、本年度のベルリン国際映画祭では、アムネスティ国際映画賞《特別表彰》に輝いた。主人公サーリャを演じるのは、自身も5カ国のルーツを持ち、ViVi専属モデルとして活躍する嵐莉菜。
今回、コメントを寄せたのは歌手・俳優の武田鉄矢、映画監督の西川美和、俳優の石橋静河、漫画家の今日マチ子、ガンダムシリーズで知られる漫画家の安彦良和ら。
また解禁された15秒予告では、サーリャと聡太の2人が少しずつ心を寄せていく様子が伝わるものになっており、メイキングでは、雨のシーンのために散水を準備するスタッフと一緒におどけるオフショットが。自ら<雨の中>に身を委ね、くるくる回りながら満開の笑顔を見せる素顔の2人は劇中の姿ともリンクし、今日マチ子のコメントにもある“青春のきらめき”を映し出した映像となっている。
なお今回、今日マチ子はクルドの民族衣装をまとったサーリャと、日本の高校の制服を着たサーリャ、2人のサーリャが背中合わせに立つ姿を描いたイラストも描き下ろしている。幼い頃から育った愛着のある「日本」と「クルド人」としてのアイデンティに葛藤するサーリャの表情が表現されている。
コメント一覧(50音順/敬称略)
自分が生まれ育ったこの街に、生きる為に働く事も許されず家族揃って生活する事も難しい状況である人達がいる事を恥ずかしながら知りませんでした。未来を守ってあげたい。この作品を観て同じようにこの問題を知る人が一人でも増えて欲しいです。
秋川ゆずき(俳優)※川口出身
自分にとってごく自然な日常生活を過ごす、高校生のサーリャちゃん。そこに”クルド人の”が付くことで、浮き彫りになった不条理な社会問題。そんな闇と、思春期に揺れ動くサーリャちゃんの心に触れられる映画。
みんなに観て知って欲しい作品だよ!
あんこ(お笑い芸人/映画系YouTuber)
もし私の横に彼女がいても、お金を渡したり、ご飯を作ってあげることしかできないだろう。そう思うととても情けない気持ちになった。でも、スクリーンの中の彼女とともに心の底から絶望し、涙することは自分の中に無意識に存在させている「差別」を見つける第一歩だと思った。
石橋静河(俳優)
自由な高校生活から、数々の制限をかけられた生活へ。「ごく普通」が豹変する様子は日本における難民問題を知る一助になるだろう。それでも友情や進路問題、恋がある。青春のきらめきは境遇の苦さに勝るのだ。
今日マチ子(漫画家)

「日本人か、日本人じゃないか」。その線引きが日常に平然とある社会。日本人にはほぼ見えない線でも、日本人じゃない人には、時に有刺鉄線にもなりうる線。わたしたちの暮らしの中で音版大切な想像力というものを再認識できる映画です。
クリス智子(ラジオパーソナリティ)
家族のために力強く逞しく成長する子供の姿と、いつだって子の幸せを願う親の気持ちに心打たれました。
関根麻里(タレント)
「国籍」「民族」という重い言葉を背負い、クルドの少女は懸命に生き、希望を探します。ラストシーンは静かで美しい。世界で国を失った人達への希望の伝言になるでしょう。
武田鉄矢(歌手・俳優)
みずみずしい恋の風景がある。しかしみずみずしい恋だけでは、何も解決し得ない。異邦の少女に惹かれるこの国の心優しい少年は、哀れなほど無力だ。少年の無力は私の無力であり、この映画の中で最も重たい問いかけなのではないかと思う。
西川美和(映画監督)
多くの人は彼女の秘密を知らないし、秘密を抱えさせていることにすらきっと気づいていない。もがいて、苦しんで、それでも生き延びようとする彼女の中から、真実が叫んでいた。
望月優大(ライター)
今の日本で絶対に語られるべき物語。「可哀そう」を超えて「尊重」へ、「尊重」を超えて「普通」へ、そんな日本になることを願う。
Moment Joon(ラッパー)
世界で、日本人の対極にいるのがクルド人です。そのクルド人は「可哀想」なのではなく「勁い(つよい)」のです。ラストのサーリャのつよいまなざしは、日本人にも「勁くあれ」と言っているのだと思います。たいへんいい映画をみせていただきました。
安彦良和(漫画家)
イントロダクション
ここに居たいと願うことは“罪”ですか―?
日本に住む、難民申請中のクルド人の家族に告げられた過酷な現実。在留資格を失い、普通の高校生としての日常が奪われてしまった17歳の主人公サーリャが、理不尽な社会と向き合いながら、自分の居場所を探し、成長していく物語。
『万引き家族』×『ドライブ・マイ・カー』スタッフが贈る国境を越え、胸に響く感動作。
2022年ベルリン国際映画祭のアムネスティ国際映画賞・特別表彰。
ストーリー
クルド人の家族とともに、生まれた地を離れ、幼い頃から日本で育った17歳の少女、サーリャ。少し前までは同世代の日本人と変わらない、ごく普通の高校生活を送っていた。ある日、難民申請が不認定となり、家族の日常が一変する。埼玉に住むサーリャは、在留資格を失った今、バイトをして、大学に進学し、東京の高校に通う聡太と自由に会うこともできない。日本に居たいと彼女が望むことは“罪”なのだろうか――?
作品タイトル:『マイスモールランド』
出演:嵐莉菜、奥平大兼、平泉成、藤井隆、池脇千鶴
アラシ・カーフィザデー、リリ・カーフィザデー、リオン・カーフィザデー、韓英恵、サヘル・ローズほか
監督・脚本:川和田恵真
主題歌:ROTH BART BARON「N e w M o r n i n g」
企画:分福
制作プロダクション:AOI Pro.
共同制作:NHK FILM-IN-EVOLUTION(日仏共同制作)
上映時間:114分
配給:バンダイナムコアーツ
公式サイト:mysmallland.jp
公式Twitter:@mysmallland
公式Instagram:@mysmallland
コピーライト:(c)2022「マイスモールランド」製作委員会
5月6日(金)新宿ピカデリーほか全国公開
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