ベルリン国際映画祭でエキュメニカル審査員賞を受賞したリラ・アビレス監督長編第2作『夏の終わりに願うこと』(8月9日(金)公開)より、30秒予告と場面写真が解禁された。
7歳の少女・ソルは、父・トナの誕生日パーティーのため祖父の家を訪ねる。病気で療養中の父と久しぶりに会えることを喜ぶソルだったが、身体を休めているから、となかなか会わせてもらえない。従姉妹たちと無邪気に遊びまわることも、大人たちの話し合いに加わることもできず、いらだちや不安が募るばかり。やがて父との再会を果たしたとき、それまで抱えていた思いがあふれ出し、ソルは“新たな感情”を知ることになる。よろこび、悲しみ、希望、落胆。波打つ自身の感情の変化に戸惑いながらも、物語のラスト、少女が願ったこととは――?
今回解禁された30秒予告は、本作が受賞、ノミネートや招待された世界70か国以上の映画祭の名前が画面いっぱいに映し出されるところから始まる。続いてのシーンは、病気で療養中の父・トナへの思いを込めて、パーティーの準備を進める親戚たちは慌ただしくも楽し気な様子に。だが、徐々にこの1日が家族にとってとても大切なのものだということが明らかになる。誰もが”祈らずにいられない”その思いとは…?
「あなたを虜にする(TheMoveable)」「無力な愛に満ちている(LosAngelesTimes)」「非の打ちどころのない映画(El pais)」「心からの人生の祝福(VULTURE)」といった海外メディアからの絶賛評からも、本作への注目の高さがうかがえる。
場面写真からは、思いにふける7歳の少女・ソルやパーティーの準備を進める叔母たち、猫と遊ぶ従姉妹、ヘルパーに支えられ歩く父・トナの様子など家族それぞれの家での過ごし方を垣間見ることができる。
「メキシコ映画界の新たなパイオニア(IndieWire)」とも評されるリラ・アビレス監督の最新作は、長編2作目ながらベルリン国際映画祭エキュメニカル審査員賞を受賞し、東京国際映画祭ほか70以上の映画祭で上映。アカデミー賞(R)国際長編映画賞のショートリストにも選出されるなど、世界中で注目を集めた。同じメキシコ映画界から、世界中を席巻するアカデミー賞(R)受賞監督であるアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、ギレルモ・デル・トロ、アルフォンソ・キュアロンからも応援の声が上がっている。
中でも『ゼロ・グラビティ』(13)で第86回アカデミー賞(R)監督賞を含む7冠、『ROMA / ローマ』(18)が第91回アカデミー賞(R)でも3冠に輝いたアルフォンソ・キュアロンは、リラ・アビレス監督の俳優の持つ自然な雰囲気を捉える力を絶賛。Los Angeles Timesのオンライン取材では、「リラ・アビレスは、俳優が何を望んでいるかを完璧に理解している。彼女の最大の武器は、明確なビジョンと内面の豊かさだ」と語っている。
ストーリー
ある夏の1日。7歳の少女・ソルは、母に連れられて父・トナの誕生日パーティーのため祖父の家を訪ねる。病気で療養中の父と久しぶりに会えることを無邪気に喜ぶソルだったが、準備に駆け回る家族の異変に気が付いていく。よろこびや戸惑い、希望や不安…それぞれが抱える思いが交差するなか、パーティーが始まろうとしていた――。
『夏の終わりに願うこと』
出演:ナイマ・センティエス、モンセラート・マラニョン、マリソル・ガセ、マテオ・ガルシア・エリソンド、テレシタ・サンチェス
監督・脚本:リラ・アビレス
2023年/メキシコ・デンマーク・フランス/カラー/スタンダード/95分/原題:Tótem
日本語字幕:林かんな
後援:メキシコ大使館
配給:ビターズ・エンド
(C) 2023- LIMERENCIAFILMS S.A.P.I. DE C.V., LATERNA FILM, PALOMA PRODUCTIONS, ALPHAVIOLET PRODUCTION
公式サイト:https://www.bitters.co.jp/natsuno_owari/
8月9日(金)、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
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