『ぼくは君たちを憎まないことにした』11/10(金)公開決定! ―フランス発、感動の世界的ベストセラーを映画化

ぼくは君たちを憎まないことにした

映画『ぼくは君たちを憎まないことにした』が11月10日(金)より、TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショーとなることが決定し、特報映像とティザーポスターが解禁された。

本作は、家族3人で幸せに暮らしていたアントワーヌが、テロ発生から2週間の出来事を綴った世界的ベストセラーの映画化。
最愛の人を予想もしないタイミングで失った時、その事実をどう受け入れ、次の行動に出るのか――。

パリ中心部にあるコンサートホールのバタクラン。アメリカのバンド、イーグルス・オブ・ザ・デスメタルのライブ中に3人の男たちが1500人の観客に銃を乱射し、立てこもった。少し前には、パリ郊外のスタジアムで行われていたフランス対ドイツのサッカー親善試合や周辺のレストランで過激派組織「ISIL」の戦闘員が自爆テロを起こしていた。バタクランには、アントワーヌの妻エレーヌと友人がいた。安否確認すらままならないカオスの中で、2日後に判明したのは、友人は生き延び、エレーヌは犠牲となった受け入れがたい事実だった。

誰とも悲しみを共有できない苦しみと、これから続く育児への不安をはねのけるように、アントワーヌは手紙を書き始めた。妻の命を奪ったテロリストへの手紙は、息子と二人でも「今まで通りの生活を続ける」との決意表明であり、亡き妻への誓いのメッセージ。一晩で20万人以上がシェアし、新聞の一面を飾ったアントワーヌの「憎しみを贈らない」詩的な宣言は、動揺するパリの人々をクールダウンさせ、テロに屈しない団結力を芽生えさせていく。

混乱するアントワーヌの内面を映画化したのは、マラソンに挑戦する老人たちをほのぼのと描くコメディ『陽だまりハウスでマラソンを』(13)のキリアン・リートホーフ監督。アントワーヌの手記は、メルヴィンと同じ年頃の娘を持つリートホーフ監督の心を打ち、監督はすぐさま映画化を決断。ドイツ人の立場からフランスで実際に起きた悲劇を客観的に見つめ、平明な言葉で憎しみの連鎖を拒絶するアントワーヌに焦点を当てた。

主演は、『万能鑑定士Q -モナ・リザの瞳-』(14)で綾瀬はるかと共演し、『エッフェル塔~創造者の愛~』(21)にも出演する実力派ピエール・ドゥラドンシャン。負の感情と自らの言葉の間で苦悩する、感受性豊かなアントワーヌを熱演。

妻のエレーヌ役にはシンガーソングライターでもあるカメリア・ジョルダーナ。19年出演のアクション『レッド・スネイク』ではISILを征伐する女性特殊部隊の一員として出演している。

お風呂と絵本が大好きなメルヴィルには、当時3歳だったゾーエ・イオリオ。子役コーチによる演技訓練や長時間にわたるリハーサルに耐え、ママの不在に悲しみの涙を流し、笑顔を忘れたパパを支える愛息を演じている。

この度解禁された特報映像では、愛する妻を突然失って悲しみに暮れるアントワーヌが、それでも小さな息子と前を向いて生きていこうと決意する姿に胸を打たれる。ティザーポスターも大きなタイトルと、親子が抱き合う姿が配されたシンプルながら、背中を向けるアントワーヌの力強い意志を感じさせるようなデザインとなっている。

なお、無差別襲撃から1年後の2016年11月12日。バタクランはエンターテインメントを愛する人々に支えられ、全面改装してスティングのコンサートで再オープン。2023年現在も人気の会場として営業を続けている。

目次