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『リング・ワンダリング』予告編&本ビジュアル解禁!第52回インド国際映画祭(ゴア)では最高賞の金孔雀賞受賞

リング・ワンダリング

金子雅和監督の最新作『リング・ワンダリング』の渋谷シアター・イメージフォーラムでの初日が2022年2月19日(土)に決定し、予告編、本ビジュアルが解禁された。

また、11月20日から28日までインドのゴア州で開催された第52回インド国際映画祭(ゴア)コンペティション部門で、本作が最高賞である金孔雀賞(ゴールデン・ピーコック・アワード)を受賞した。

漫画家を目指す草介は、絶滅したニホンオオカミを題材に漫画を描いているが、肝心のオオカミをうまく形にできず前に進めない。そんなある日、バイト先の工事現場で、逃げ出した犬を探す不思議な娘・ミドリと出会う。転倒しケガをしたミドリを、彼女の家族が営む写真館まで送り届けるが、そこはいつも見る東京の風景とは違っていた…。草介はミドリとその家族との出会いを通じて、その土地で過去に起きたことを知ることになる。東京の土地に眠る、忘れられた人々の想いがよみがえる、幻想譚である。

この度解禁された予告編は、漫画家を目指す主人公・草介(笠松将)が絶滅したニホンオオカミが描けず悩む様子から始まり、逃げた飼い犬を探す、不思議な娘ミドリ(阿部純子)との出会い、その家族(安田顕片岡礼子)との交流が切り取られている。草介が描く明治時代の漫画の一幕も映し出され、過去と現在がどのように交錯しする展開となるのか、期待感を煽る仕上がりとなった。

また、本ビジュアルは劇中漫画の作画を担当する漫画家の森泉岳土が手掛けたオオカミのイラストレーションとともに、生い茂るススキの中に佇む草介の姿が映し出され、「迷い込み、巡り会う」のキャッチコピーとあいまって、幻想世界へと誘われる予感を抱かせる。

さらに本作は、第37回ワルシャワ映画祭でのエキュメニカル賞スペシャル・メンション授与、第22回東京フィルメックスのメイド・イン・ジャパン部門での上映に続き、11月20日から28日にインドのゴア州で開催された第52回インド国際映画祭(ゴア)コンペティション部門に選出され、現地時間11月28日16時(日本時間19時半)から行われた授賞式で、最高賞である金孔雀賞(ゴールデン・ピーコック・アワード)を受賞する快挙を果たした。

リング・ワンダリング
右から2番目が金子雅和監督、左側が中山豊プロデューサー

現地時間11月26日にINOX Panjim(シネコン)で上映された際は、517席の会場がほぼ満席となり、上映後は「素晴らしい!」「美しい!」「この映画が好きだ」など、ストレートでポジティブな感想を、現地にいた金子監督まで伝えに来る観客が後を絶たなかった。

アジアでは東京、上海、そしてゴアのみが、国際映画製作者連盟が認めている長編コンペのある国際映画祭で、本作は同映画祭においてコンペティション部門に出品された唯一の邦画。日本映画の受賞は、今井正監督の『あにいもうと』(76)、降旗康男監督の『鉄道員(ぽっぽや)』(99)に次いで、本作が史上3番目となる。これまでの金孔雀賞受賞作は、2014年にアンドレイ・ズビャギンツェフ監督の『裁かれるは善人のみ』、2015年に、今年の審査員でもあるシーロ・ゲーラ監督の『彷徨える河』、2017年にロバン・カンピヨ監督の『BPM ビート・パー・ミニット』など、日本でも劇場公開された世界的に評価される監督たちの作品が多く受賞している。

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金子雅和監督の受賞コメント

私がインドを初めて訪れたのは、20歳の時でした。インドでかつて撮影された『シッダールタ』(72年/監督:コンラッド・ルークス、撮影:スヴェン・ニクヴィスト)という映画の映像美に強く魅せられ、その国の光を、風土を自分の目で見たい、体験したいと思ったのがきっかけでした。
3度目の渡航となるインド、私の創作の根源に間違いなく強い影響を与えているこの世界一の映画大国の中でも、最大最古の映画祭である第52回インド国際映画祭で、最高賞である金孔雀賞(ゴールデン・ピーコック・アワード)を受賞したのはこの上ない光栄であり、喜びです。
『リング・ワンダリング』に参加して下さった全てのキャスト、スタッフ、関係者、そしてこの驚嘆すべき規模の素晴らしい映画祭を支え私たちをアテンドして下さったゴアの優しいスタッフ各位、観客の皆さまに心から感謝いたします。

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