累計60万部を突破する直木賞作家・西加奈子の同名小説が原作の映画『さくら』が11月13日(金)公開となる。登場するのは、サクラと名付けられた1匹の犬と5人の家族。そして、彼らにとって大切なひとたちだ。
この度、公開に先駆けて本作を鑑賞した著名人たちから、映画へのコメントが到着した。
コメントは、山崎ナオコーラ、ブレイディみかこ、中村文則をはじめとする作家・小説家たちや、長濱ねる、BiSH、棚橋弘至といった、『さくら』の世界に魅了された様々な著名人たちから到着。
5人の家族と、その愛犬サクラの姿を見守る、愛に溢れたコメントにご注目を。
コメント
みんなが善人で、みんなが悪人。べつに、成長しなくたっていい。
変でも、悲しくても、このままで、生きていける。清濁併呑の映画だ。
山崎ナオコーラ(作家)
サクラは接着剤だ。不器用に傷つけ合う家族をくっつけるための。私たちは犬につながれ
ながら生きている。
ブレイディみかこ(ライター/コラムニスト)
物語の中心にいる三人の兄妹達が、そのお互いの距離感を含め、本当に実在しているかのようでした。
中村文則(小説家)
原作を読んだのがけっこう前だったのですが、読んだときの衝撃を思い出しました!
役者がみんな小説の人物になっていて「ああ、そういえばこんな感じだったな」という謎のなつかしさを感じたのも不思議でしたね。
原作の芯をとらえた、圧倒的な強さと弱さで両方からこころが引き裂かれるような、
それでいてなにもかもがひとつになるような、そんな作品でした。
海猫沢めろん(文筆家)
生命を抱いてこの世をたゆたい、ぶつかり合っていく。
どこにでもいる家族を眺めているうちに、とんでもない濁流に飲み込まれてしまった。
呆然と、いまここに自分が生きていることをかみしめている。
今日マチ子(漫画家)
痛々しくて、おもしろおかしくて、美しくて、切実な家族の物語を、
今この映画で観ることができる喜びを噛み締めています。
小林エリカ(作家、マンガ家)
さくらはあの家の神様だった。机の下でみんなの真ん中で、ボールを受け止め続けていた。生きよう。やっぱり生きたほうがいいのだ。当たり前のようなその気づきはなんだかすごく大切なもののように思えた。
長濱ねる(タレント)
どんなに歪でもたしかに
ここにある愛に涙し、
羨ましくも思いました。
憎たらしくてやるせない
でも仕方なく愛おしい。
いつだって私の傍らにも
家族の愛があったのだと
気づいた温かい時間です。
人臭い表情ってとても
美しいものなんです
明日からも私を生きなくては
セントチヒロ・チッチ(BiSH)
何気なく生きる中で無意識に培う刹那が、映像を通していないかのように生々しく、心も体温も貪りとられました。
人には人の地獄があるとはよく聞きますが、人には人の天国もあると感じました。
例えばそれが1番悲しい看取られの仕方になってしまっても。
アイナ・ジ・エンド(BiSH)
華やかなキャストの中、淡々と漂う蒼くささがとても新鮮でした。どんなヘンテコ家族でも、全てを受け入れてくれるのが「犬」なんですよね。私も昔から家族で犬を飼っているのですっごく分かります(笑)
IMALU(タレント)
家族一人一人の喜びや悲しみを
ずっと側で見てきたさくらが…
もし言葉が話せるなら、1番初めに家族の誰に、どんな言葉で何を伝えるのだろうか?
見終わった瞬間に私は愛犬を抱きしめ【どんな時でも側にいてくれて有難う】そう伝えました。
北斗晶(タレント)
「どこにでもあるような家族」なんて、
本当は、どこにもないんだろうな。
まともでなくても、普通でなくても、
愛を諦めないで生きていかなければいけないと思った。
2020年、この映画に出会えたことに感謝。
宇賀なつみ(フリーアナウンサー)
誰より近くにいるのに、誰よりわかりあえない。家族を愛することは、心地良い距離を、傷つきながら探り続けることだ。
太陽の周りを、近づいたり遠ざかったりする惑星みたいに。さくらが、その役割を果たしてくれた。
岸田奈美(作家)
ときどき「家族」って何だろう?と思う時があります。
一緒にいて楽しいけど、ケンカもするし、苦しいときもある。
そのリアルさが心に響きました。それでも家族の形を愛おしいと思うのです。
棚橋弘至(新日本プロレス)
恋は怖い。愛は怖い。あたたかいけど、それだけじゃない。
全てから逃げてしまいたい。
ああ、「すろん」と産まれてしまったからには、真正面から見据える強さが欲しい。
西田藍(書評家)
甘酸っぱくて切ない記憶が蘇るような、もう戻れない切なさに駆られました。
人を愛せる人生は特別で素晴らしいことなのだと、改めて考えさせられる素敵な作品に出会えました。
岸明日香(女優)
健やかなる時も、病める時も、心がバラバラになった時も、さくらはいつも家族の中心にいる。
どんな時もさくらは変わらないけれど、自分が中心にいるとは悟っていない。
だから僕たちは「自分にとっての中心って何だろう?」と考え始める。
松崎健夫(映画評論家)
きっと、観終えてから何年経っても、春が来るたびに想う。「彼らは、元気かな」って。
桜のように儚くて、たおやかな家族のことを。
SYO(映画ライター)
かつて矢崎監督が撮った『風たちの午後』のかぼそい囁き声が、ある力を携えて再びスクリーンから聞こえた気がしたときに、思わず感涙してしまいました。あらゆる愛の姿を肯定してくれるこの物語が、どうか届くべき人のもとへと届けられることを願っています。
児玉美月(映画執筆家)
まっすぐな感情も、隠しておきたい感情も、理解しがたい感情も、色々な感情がたえまなく身体に流れ込んでくる、感情を経験させてくれる映画でした。受け取った深い愛と温かさ、忘れません。
新谷里映(映画コラムニスト)
どんなに深い夜にも朝日が昇り、永い冬にも春が巡ってくる。
この映画がたどり着く光景は、それまでの一分一秒を乗り越えるために存在する。
小野寺系(映画評論家)
イントロダクション
『三月のライオン』、『ストロベリーショートケイクス』など海外からも高い評価を受け、詩情溢れる作品を多数生み出してきた矢崎仁司監督のもと、長谷川家の兄弟妹を演じるのは北村匠海、小松菜奈、吉沢亮。3人の母を寺島しのぶ、父を永瀬正敏が演じ、彼らと出会う女性キャラクターには、小林由依(欅坂46)、水谷果穂、山谷花純というフレッシュな顔ぶれがそろった。世界的に活躍するピアニスト、アダム・ジョージが劇中曲を担当し、東京事変が書き下ろした主題歌「青のID」がエンディングを彩る。
ストーリー
音信不通だった父が2年ぶりに家に帰ってくる。
長谷川家の次男・薫は、その年の暮れに実家へと向かった。けれど兄の一(ハジメ)の姿はない……。薫にとって幼い頃からヒーローのような憧れの存在だったハジメは、2年前のあの日、亡くなった。そしてハジメの死をきっかけに家族はバラバラになり、その灯火はいまにも消えそうだ。そのつながりを繋ぎ止めるかのように、薫は幼い頃の記憶を回想する。それは、妹・美貴の誕生、サクラとの出会い、引っ越し、初めての恋と失恋……長谷川家の5人とサクラが過ごしたかけがえのない日々。やがて、壊れかけた家族をもう一度つなぐ奇跡のような出来事が、大晦日に訪れようとしていた──。
作品タイトル:『さくら』
出演:北村匠海、小松菜奈、吉沢亮、
小林由依(欅坂46)、水谷果穂、山谷花純、加藤雅也、趙珉和
寺島しのぶ、永瀬正敏
原作:西加奈子「さくら」(小学館刊)
監督:矢崎仁司
脚本:朝西真砂
音楽:アダム・ジョージ
主題歌:東京事変「青のID」(EMI Records/ユニバーサル ミュージック)
製作:「さくら」製作委員会(松⽵ テレビ東京 ⼩学館 ATOMICʼS FREBARI ハピリィホールディングス ⼭梨⽇⽇新聞社 ⼭梨放送)
製作幹事:松竹
制作プロダクション:FREBARI
特別協賛:DOKUSO映画館 日本ネットワークサービス 日立物流
2020年/日本/カラー/16:9/DCP5.1ch/119分/G
宣伝協力:CAMDEN
配給:松竹
公式サイト:sakura-movie.jp
公式Twitter:https://twitter.com/sakuramovie
公式Instagram:@sakura_movie
コピーライト:(c)西加奈子/小学館 (c)2020「さくら」製作委員会
11月13日(金)全国公開
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