昨年の東京国際映画祭で『西湖畔に生きる』のタイトルで上映された『Dwelling by the West Lake(英語題)/草木人間(中国語題)』 が、『西湖畔(せいこはん)に生きる』の邦題で、今年9月27日(金)より全国順次公開されることが決定した。
デビュー作にしてカンヌ国際映画祭批評家週間クロージング作品に選ばれた『春江水暖~しゅんこうすいだん』(2019)が日本でもスマッシュヒットし、世界中の映画ファンに注目された中国のグー・シャオガン監督。
デビュー作では、絵巻物を横に開いていくような、山水画にインスパイアされた表現で、市井の人々の人生をスクリーンに映し出したグー・シャオガン監督だが、2作目となる本作では、天上から地獄へ、縦に降下上昇するような、大胆で新しい表現にチャレンジしている。
また、前作では監督自らの親戚と無名の俳優たちが出演したが、本作ではドラマ・映画で大人気の若手男優ウー・レイ(『長歌行』『愛なんて、ただそれだけのこと』)と、かつて資生堂のイメージキャラクターにも起用された実力派女優のジアン・チンチン(『清越坊の女たち~当家主母~』)が主演。
音楽を『花様年華』(ウォン・カーウァイ監督)、『陰陽師』(滝田洋二郎監督)などで有名な日本の梅林茂が手がけ、そのスケールある楽曲の美しさも大きな話題となっている。
舞台は前作同様、杭州市。世界遺産であり、最高峰の中国茶・龍井茶の生産地としても有名な西湖(せいこ)のほとりに暮らす母(ジアン・チンチン)と息子(ウー・レイ)が主人公。
母が働いていた天上のように美しい茶畑と、あるきっかけから堕ちてしまうマルチ商法の地獄。息子は母をなんとか救い出そうとするが…という物語で、これは、仏教の故事で、釈迦の十大弟子のひとりである目連が地獄に堕ちた母親を救う「目連救母」からインスパイアされている。
本国では、清明節の映画シーズンを控えた4月3日に公開され、4/4~4/6興収ランキングで、1位:君たちはどう生きるか、2位:ゴジラ×コング 新たなる帝国、3位:カンフー・パンダ4(日本公開未定)に次ぐ4位の大ヒット。最終興収は24億円を期待されている。
第17回アジア・フィルム・アワード最優秀主演女優賞(ジアン・チンチン)受賞
同 監督賞(グー・シャオガン)&音楽賞(梅林茂)ノミネート
第36回東京国際映画祭コンペティション部門出品作
『西湖畔(せいこはん)に生きる』
出演:ウー・レイ[呉磊]、ジアン・チンチン[蒋勤勤]、チェン・ジエンビン[陳建斌]、ワン・ジアジア[王佳佳]
監督:グー・シャオガン[顧暁剛]|撮影監督:グオ・ダーミン[郭達明]|音楽:梅林茂|
原題:草木人間|英語題:Dwelling by the West Lake|2023年|中国映画|118分
配給:ムヴィオラ、面白映画
(C)Hangzhou Enlightenment Films
公式サイト:https://moviola.jp/seikohan
公式X(Twitter):@seikohan_jp
9月27日(金)より新宿シネマカリテ、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開