元犯罪者が司祭になりすました実在の事件を基に、聖と悪の境目とは一体何なのかを観る者に鋭く問いかける―『聖なる犯罪者』が1月15日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、渋谷ホワイト シネクイントほかにて順次公開となる。
2019年ヴェネチア国際映画祭内のヴェネチア・デイズでのプレミア上映を皮切りに、トロント国際映画祭ほか世界中の映画祭を席巻し、第92回アカデミー賞外国映画賞に見事ノミネートされた本作。
この年の外国語賞のノミネート作品は粒ぞろいの傑作ばかり。作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の最多4部門を受賞したポン・ジュノ監督『パラサイト 半地下の家族』、現代社会に潜む問題を圧倒的な緊迫感とスタイリッシュな映像で見事に描き切ったラジ・リ監督『レ・ミゼラブル』、スペインの巨匠ペドロ・アルモドバル監督『ペイン・アンド・グローリー』、ドキュメンタリー映画賞・国際映画賞2部門同時ノミネートした北マケドニアで作られた驚異のドキュメンタリー、タマラ・コテフスカ&リュボミル・ステファノフ監督『ハニーランド 永遠の谷』。
これらの錚々たる作品群は昨年、日本公開されて話題を呼んでいるが、その最後の日本公開が、ポーランド映画の新星ヤン・コマサ監督『聖なる犯罪者』だ。
信仰深き元受刑者ダニエルが、刑務所から出所した後に立ち寄った協会で、新任の神父と勘違いされたことから、村人達の信頼を勝ち得ていくが、やがて最後には、善と悪の境目を超えた衝撃の結末を迎えることになる。
ポーランドで実際に起こった事件に着想を得たこの物語。まさに、コロナウィルスが猛威を奮い続けているその最中、人々の心の不安にどう対処していくのか。何を信じ、何を疑えばよいのかも分からない現代の人々の不安と病理を見事に写し取っている。
この度、ダンスホールでドラッグをキメて瞳孔が開きっぱなしで踊る姿、タトゥーが彫られた体を教会で晒す姿、血まみれで殴り合っている姿、子どもと楽しそうにサッカーをしている姿など、ダニエルの様々な一面を捉えた新たな場面写真が6枚解禁された。
この異様なキャラクターを見事演じきったのは、弱冠28歳のバルトシュ・ビェレニャ。今後ポーランド映画界のみならず世界的にも注目される俳優になるであろう、その存在感もこの映画の最大の魅力だ。
そのあまりの内容の過激さ故に、映倫指定R18で遂に日本公開となる本作にご期待いただきたい。
作品タイトル:『聖なる犯罪者』
出演:バルトシュ・ビィエレニア、エリーザ・リチェムブル、アレクサンドラ・コニェチュナ、トマシュ・ジィェンテク
監督:ヤン・コマサ
2019年/ポーランド=フランス合作/ポーランド語/115分/R18/5.1ch デジタル/スコープサイズ
原題:Boże Ciało 英題:Corpus Christi
字幕翻訳:小山美穂 字幕監修:水谷江里
後援:ポーランド広報文化センター
配給:ハーク
公式サイト:hark3.com/seinaru-hanzaisha
コピーライト:(C) 2019 Aurum Film Bodzak Hickinbotham SPJ.- WFSWalter Film Studio Sp.z o.o.- Wojewódzki Dom Kultury W Rzeszowie – ITI Neovision S.A.- Les Contes Modernes
2021年1月15日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開
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