第34回柴田錬三郎賞を受賞した朝井リョウの小説を、監督・岸善幸、脚本・港岳彦、出演に稲垣吾郎、新垣結衣、磯村勇斗、佐藤寛太、東野絢香を迎え映画化した『正欲』の公開日が11月10日(金)に決定し、ティザービジュアルと特報映像、7名の追加キャスト情報が解禁された。
家庭環境、性的指向、容姿――様々に異なった”選べない”背景を持つ人たちを同じ地平で描写しながら、人が生きていくための推進力になるのは何なのかというテーマを炙り出していく本作。
解禁されたティザービジュアルには、『正欲』というタイトルが大きく示されており、「(ab)normal desire」という本作の英題がパッションピンク色の手書き風文字で強調されている。あえてカッコでくくられた「ab」が意味するものが一体何なのか、注目したい。
あわせて解禁された特報映像でも、本作のタイトルが大きく強調されている。「正」という文字が最初に示された後に、稲垣、新垣、磯村、佐藤、東野それぞれの表情が大きく映し出されていく。「欲」という文字が次に示されると、「それでも私が、私たちが抱えている欲望は、あって良いものだと思いたい」という新垣演じる桐生夏月の台詞とともに、再度キャストの表情が次々と映される。切迫感、安堵、疑問、不安……それぞれの役柄が心に秘めた想いを感じさせる。
さらに追加キャストとして、不登校になった息子との距離を掴めずにいる啓喜（稲垣吾郎）に対し、徐々に気持ちが離れていく妻・寺井由美を山田真歩、啓喜とともに検察庁に勤める事務官・越川秀己を宇野祥平、夏月と佳道（磯村勇斗）の中学の同級生・西山修を渡辺大知、夏月と同じ商業施設で働き、夏月を気に掛ける妊婦の女性・那須沙保里を徳永えり、ある日をきっかけに、佳道と大也（佐藤寛太）と秘密を共有するようになる小学校の非常勤講師・矢田部陽平を岩瀬亮、大也の所属するダンスサークルのリーダーとして、サークルのみならず大学内でも信頼を得ている高見優芽を坂東希、中学時代、夏月と佳道の担任をしていた教師を山本浩司が演じる。
「読む前の自分に戻れない」と評される、価値観を揺るがす原作世界の映画化。既に解禁されている5名に加えて、脇を固める豪華俳優陣がどのように関わっていくのか、期待が高まる。