阪本順治監督が黒木華主演、寛一郎、池松壮亮共演で手掛けた最新作『せかいのおきく』(4月28日(金)公開)の新場面写真が解禁された。
阪本監督にとって30作目となる本作は、初のオリジナル脚本による時代もの。とはいっても、髷姿の侍たちが斬り合うような活劇ではない。社会の底辺を生き抜く庶民に目を向け、苦難に直面しながらもたくましく、したたかな彼らの姿を通し、〈人と人のぬくもり〉と〈いのちの巡り〉を映し出す。若者たちを中心に、その恋や青春を軽やかに描いた、阪本監督の新境地でもある。
日本が世界の大きな渦に飲み込まれていった江戸末期。 寺子屋で子供たちに読み書きを教えているおきくは、ある雨の日、厠のひさしの下で雨宿りをしていた紙屑拾いの中次、下肥買いの矢亮と出会う。
武家育ちでありながら、今は貧乏長屋で質素な生活を送るおきくと、古紙や糞尿を売り買いする最下層の仕事に就く中次と矢亮。わびしく辛い人生を懸命に生きる三人は、やがて心を通わせていくが、ある悲惨な出来事に巻き込まれたおきくは、喉を切られ、声を失ってしまう――。
心を閉ざしたおきく、彼女に淡い思いを寄せる中次、そして過酷な世の中を糞くらえと笑い飛ばす矢亮――三人は共に青春を駆け抜け、果てしなく広がる“せかい”の輝きに触れる。
今回解禁された場面写真には、貧乏長屋で暮す武家の娘おきく(黒木華)が、想いを寄せる中次のためにおにぎりを握る姿、中次に届けて恥じらうおきく、そして雪の中、手を取り合うおきくと中次のふたりの姿が捉えられている。この先にどんなドラマが起きるのか、期待が高まる場面だ。
また、下肥買いとして生計を立てる中次(寛一郎)と矢亮(池松壮亮)のコンビが、江戸の町・船着き場で商売をしてまわる姿、得意先である農家の主に土下座する迫真の表情、仕事の合間にゴロンと寝そべり疲れを癒す姿など、寛一郎と池松は初共演にも関わらず、息の合ったバティぶりを見せる。
さらに、天に向かって柏手を打つおきくの清々しい美しさをたたえた表情の写真、おきくの父・源兵衛が長屋の排泄物を集めにやってきた中次に「せかい」という言葉の意味を教える重要なシーンで、寛一郎と佐藤浩市の親子共演の場面も公開された。
世界が大きく変わろうとする頃、江戸の片隅。つらく厳しい現実にくじけそうになりながら、それでも心を通わせることを諦めない若者たちを描く、愛おしい青春物語『せかいのおきく』は4月28日(金)GW全国公開。
イントロダクション
物語の背景には、糞尿を肥料として農業に用いるなど、サーキュラーエコノミー(循環型経済)の最先端にあった江戸時代の日本の風景が重ねられている。日本を代表する美術監督であり、本作で企画・プロデュースを務めた原田満生は「この映画で観る人の環境意識が変わるとは思わないが、こんな時代があったことを多くの人たちに、特に若い世代の人たちに知ってもらいたい」と語っている。
ストーリー
日本が世界の渦に巻き込まれていく江戸末期。寺子屋で子供たちに読み書きを教えているおきくは、ある雨の日、厠(寺所有の公衆便所)のひさしの下で、雨宿りをしていた紙屑拾いの中次(ちゅうじ)と、下肥買いの矢亮(やすけ)と出会う。武家育ちでありながら今は貧乏長屋で質素な生活を送るおきくと、古紙や糞尿を売り買いする最下層の仕事につく中次と矢亮。侘しく辛い人生を懸命に生きる三人はやがて心を通わせていくが、ある悲惨な出来事に巻き込まれたおきくは、喉を切られ、声を失ってしまう…。
作品タイトル:『せかいのおきく』
出演:黒木華 寛一郎 池松壮亮 眞木蔵人 佐藤浩市 石橋蓮司
脚本・監督:阪本順治
製作:FANTASIAInc./YOIHI PROJECT
制作プロダクション:ACCA
配給:東京テアトル/U-NEXT/リトルモア
映画公式サイト:sekainookiku.jp
映画公式Twitter:@okiku_movie
「YOIHI PROJECT」公式サイト:yoihi-project.com
コピーライト:(c)2023 FANTASIA
2023年4月28日(金) GW全国公開
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