『すくってごらん』映画初主演!歌舞伎俳優・尾上松也をキャスティングした3つの理由―歌と笑いの世界に必要なものとは?

すくってごらん

尾上松也が初主演し、ももいろクローバーZのリーダー・百田夏菜子が初のヒロイン役を務める映画『すくってごらん』(3月12日(金)公開)。

原作は世界初の金魚すくいマンガにして、<このマンガがすごい!>にもランクインしたマンガ「すくってごらん」(大谷紀子/講談社)。メガホンをとったのは、長編デビュー作『ボクは坊さん。』で高い評価を受けた俊英・真壁幸紀。原作と同じ奈良県を舞台に「和」の世界と斬新な映像表現を融合させ、大胆かつ優雅、そして華麗なるエンターテインメントを誕生させた。

本作が映画初主演となる歌舞伎俳優の若手ホープ・尾上松也。歌舞伎以外の舞台や、山崎育三郎、城田優と立ち上げたプロジェクト「IMY(アイマイ)」でも活躍、2020年は日曜劇場「半沢直樹」(TBS)に出演し話題となった。そんな尾上が主役に抜擢された理由を、監督の真壁幸紀が明かした。

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まず、左遷された香芝誠だが、キャリアを重ねてきたエリート銀行員として30代前半の設定としたため、その年代の俳優が望ましかった。今年、尾上は年男だ。そして歌が大きな魅力を放つ本作では、“歌える”ことが必須だ。尾上の歌唱力の高さは折り紙付きで、ディズニー映画『モアナと伝説の海』(17)でも伸びやかな歌声を披露している。また、遊び心あふれる本作にコメディ要素は欠かせない。30代前半という年齢、歌唱力があり、そしてコメディも演じられる華のある俳優――これら3つの条件に当てはまる俳優として、真壁監督の結論が尾上だった。

オファーを受けた尾上は、企画書を読み、即座に出演を決めた。「イメージできないことがたくさんありましたが、チャレンジしてみようという心が詰まっている気がして、そこに賭けたかった。そういう人たちが好きなんです」。そして「自分の感覚を信じて、結果的に、いい判断をしたなと今は思っています」と自信を持って語っている。

他のキャストも同様に、歌唱力に定評がある精鋭が揃った。百田夏菜子は、従来の明るく元気なキャラクターとは一味違った儚げで涼やかな色香のある吉乃の歌声で、本作の聴きどころのひとつとなっている。さらに劇団四季出身でミュージカルや舞台で主演を務める俳優の柿澤勇人、『RENT』(12)などミュージカル経験もある石田ニコル、ミュージカル『テニスの王様』等で活躍する矢崎広らが、歌に彩られた世界観を見事に作り上げた。

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ストーリー
大手メガバンクのエリート銀行員・香芝誠は、些細な出来事がきっかけで左遷され、荒んだ気持ちを抱えて東京本店から片田舎の町へやってきた。そこで偶然かつ運命的に、金魚すくいの店を営む美女・吉乃と出会い、一目ぼれをする。持ち前のネガティブな性格と左遷のショックから、香芝は心を閉ざし仕事だけを生きがいにしようと心に決めながらも、吉乃の事が頭から離れない。何とかお近づきになろうとするが、秘密を抱える吉乃の心もまた閉ざされたままだった。果たして、香芝は金魚のように彼女の心もすくうことはできるのか―?

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