大阪アジアン映画祭(2019)に「来るべき才能賞」を受賞し、多数の国際映画祭で好評された中国映画『THE CROSSING ~香港と大陸をまたぐ少女~』が11月20日(金)よりTOHOシネマズシャンテほか公開中。
公開週のミニシアターランキングで3位にランクインするなど好調な滑り出しを見せ、劇場で鑑賞したユーザーからの評価も高い。
この度、むせ返るような熱気が伝わってくる官能的な本編映像が解禁となった。
この度解禁された本編映像は、赤い照明に照らされた部屋の中でペイの親友の彼氏であるハオが、密輸するスマホをペイの太ももに巻き付けるシーン。ただ、スマホをスカートの中に隠すだけなのに、不思議と2人のフェロモンがスクリーンから溢れ出てしまいそうなほど「性」と「欲」を感じさせる。
スマホ密輸という危険な行為を共にすることで、自然と距離が近づき惹かれ合うが“親友の彼氏”であるがため思いを確かめ合うことが出来ない特別な距離感。本映像最後にある、お互いを見つめ合う2人の表情は、見ているこちら側にも緊張感がダイレクトに伝わってくる。キスもしていない二人の間に流れる心が張り裂けそうな空気感は、学生時代の恋愛を思い出して自分と重ねる人も多いのではないだろうか。
劇場で鑑賞したユーザーからも高評価を得ている本シーン。
官能的な名シーンを作り上げた本作の白雪(バイ・シュエ)監督曰く、これらはすべて「熱」を意識して表現したという。赤信号で照らされる室内、汗をかく男女、扇風機、水滴がついた瓶コーラ、テープを剥す時の音、2人の呼吸音。これら全てが合わさって、初めてあの官能的なシーンが完成され、映像からはむせ返るような熱気がこちらにまで伝わってくる。撮影時は呼吸音を強調して録音するなど細部にまでこだわりを詰め込んだ。
このシーンについてハオ役のスン・ヤンは「ただ、スマホを巻き付ける事に専念していました」とコメント。主役のペイを演じたホアン・ヤオは「私もスマホを巻き付けられることに専念していました」と笑いながらコメントし、劇中のようなお互いを意識し合った距離感がうかがえた。
中国大陸と香港間での社会実情や家庭階級の差、世間の若者が直面するさまざまな道徳的な問題に立ち向かう様子を表現している本作。
孤独だったペイが恋愛感情を抱き、そこからどのような変化を遂げていくのかにも注目して、本作をご覧いただきたい。
ストーリー
香港出身の父と中国大陸出身の母を持つ 16 歳の高校生ペイは、毎日深センから香港の高校に通っている。母は麻雀で生計を立て、父は香港で別の家族を持ちながらトラック運転手をしている。家族がバラバラで孤独なペイにとっての心の拠り所は、親友ジョーと過ごす時間。2 人は北海道旅行を夢見て、学校で小遣い稼ぎをしていた。
ある日家に帰る途中、香港と深センの間でスマートフォンの密輸グループに巻き込まれるが、すぐにお金を稼ぐことができると知るとペイはお金欲しさに親友ジョーの彼氏ハオにお願いして密輸団の仲間に入り、危険な裏の仕事に手を染める。密輸団での仕事をこなしていく内に、ペイは自然とハオと密接な関係になり。ハオは密輸団のリーダーに内緒で、ペイに大きな仕事を持ちかける。ペイとハオが密接な関係にあると気づいたジョーはペイに問い詰める。その時、ペイはジョーとの友情が試される。
作品タイトル:『THE CROSSING ~香港と大陸をまたぐ少女~』
出演:ホアン・ヤオ(黄堯)/スン・ヤン(孫陽)/カルメン・タン(湯加文)/ニー・ホンジエ(倪虹潔)/エレン・コン(江美儀)/リウ・カイチー(廖啓智)
原題:過春天(THE CROSSING)
日本語旧題名:過ぎた春
監督:バイ・シュエ(白雪)
エグゼクティブ・プロデューサー:ティエン・チュアンチュアン(田壮壮)
ゼネラル・プロデューサー:チェン・ジエンフォン(鄭剣峰)
製作:スン・タオ(孫陶) ハー・ビン(賀斌)
脚本:バイ・シエ(白雪) リン・メイルー(林美如)
撮影:プー・ソンリー(朴松日)
美術:チャン・ジャオカン(張兆康)
編集:マシュー・ラクロワ(Matthieu Laclau) リン・シンミン(林欣民) ツァイ・イエンシャン(蔡晏珊)
録音:フォン・イエンミン(馮彦銘) リン・シエリン(林雪麟)
音楽:カオ・シャオヤン(高小陽) リー・ビン(李繽)
調色:チャン・ハン(張亘)
2018年|中国|北京語・広東語|日本語字幕|DCP|カラー|99分
配給:チームジョイ株式会社
公式サイト:www.thecrossing-movie.com
コピーライト:(c)Wanda Media Co., Ltd
TOHOシネマズシャンテほか全国好評公開中!