24年振りの脚本タッグ復活!マット・デイモン&ベン・アフレックが語る『最後の決闘裁判』脚本制作秘話

最後の決闘裁判

アカデミー賞(R)作品賞を受賞した『グラディエーター』などの名匠リドリー・スコット監督が、マット・デイモンベン・アフレック24年ぶりにタッグを組んで参加した脚本を映画化。マット・デイモン、アダム・ドライバー、ベン・アフレック、そして2019年にエミー賞主演女優賞を受賞した注目の演技派女優ジョディ・カマーを迎え、歴史を変えた世紀のスキャンダルを描く実話ミステリー『最後の決闘裁判』(10月15日(金)公開)の脚本制作秘話が明らかになった。

『オーシャンズ』シリーズ、『ボーン・アイデンティティ』シリーズなど数々の人気作に出演し、アカデミー賞(R)では主演男優賞をはじめ多数のノミネート経験を持つマット・デイモン。彼は長い下積み時代を経て、実力、人気ともにハリウッドで不動の地位を築いてきた。同じくベン・アフレックも、『ゴーン・ガール』、『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』など、多くのヒット作に出演し続けるだけでなく、『アルゴ』では監督としての手腕も発揮。第85回アカデミー賞(R)では見事作品賞を獲得した実力派俳優だ。

最後の決闘裁判

彼らがハリウッドに名を轟かせたきっかけは、24年前、共同で脚本を手掛け、第70回アカデミー賞(R)脚本賞受賞を果たした『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』。マット、ベンともに俳優としても出演し、マットはこの作品で、アカデミー賞(R)のほか、ゴールデングローブ賞、全米映画俳優組合賞で主演男優賞にノミネートされた。同じ夢に向かって切磋琢磨した長年の親友同士が、長い時間をかけて作り上げた脚本とその演技で、一躍世間の注目を集めるアメリカン・ドリームを掴みとった。

そんな彼らが24年振りにタッグを組んで脚本を手掛けたというのも、『最後の決闘裁判』の大きな見どころのひとつだ。

マットは、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』の脚本を手掛けた当時について、「僕たちは20歳とか22歳だった。あの頃はとても非効率的だったんだ。キャラクターのことは理解していても構成というものが分かっていなかったからね。脚本を何千ページと書いても、完成した映画の中では全然使われなかった」と膨大な時間と労力を費やして脚本を仕上げた裏話を明かし、「それがきっと、こんなに長く脚本を書くことから離れていた理由なんだ。二人とも忙しくなってそんな非効率なことはできなくなっていたからね」と、これまで脚本を手掛けてこなかった理由に言及。

それに対し、本作の脚本作りは「あの頃とは全く違うプロセスだった」と振り返り、「物事がとても素早く進んでいくことに驚いた。今回の脚本は6週間くらいで仕上がって…」と驚きの制作秘話を明かしている。24年の時を経たいま、満を持して挑んだことで、俳優として、プロデューサーとしての多くの経験とキャリアが詰め込まれている脚本に期待が膨らむ。

マット&ベンの二人から指名される形で本作の監督に就任したリドリー・スコット監督は、「(マットは)とりつかれたように『羅生門』の話をしていたよ。私は一つの行為が登場人物3人の視点で、それぞれ描かれるというポイントに惹きつけられたんだ」と彼らが作り上げた脚本を絶賛。名匠リドリー・スコット監督とマット&ベンによる24年ぶりの脚本という最強の布陣が実現した。

登場人物3人の視点で物語が描かれる本作では、決闘裁判に臨む騎士カルージュ(マット・デイモン)とル・グリ(アダム・ドライバー)の脚本パートをマットとベンが担当し、裁判で闘うことを決断した勇気ある女性マルグリット(ジョディ・カマー)のパートを担当する形で、ニコール・ホロフセナーが脚本に加わっている。

ベン曰く、「勇敢で強さを持ったキャラクターのマルグリットに惹かれたんだ。今日的な意味があって、とてもワクワクして、カタルシスや共感をもたらす物語なんです」と原作の魅力を明かしつつ、「何が本当のことなのかを知るためにリサーチし、映画にまとめる中で、ジョディ演じるマルグリットのパートを書き上げるには女性が書かなければいけない」と感じていたのだとか。

24年前分の成長を詰め込み、何倍にもパワーアップしているマットとベンの脚本に、『ある女流作家の罪と罰』で第91回アカデミー賞(R)の脚色賞にノミネートされるなど、高い評価を受けるニコールの脚本がコラボレーションされたことで、三者三様の声を効果的に捉える物語が誕生した。

1386年、百年戦争さなかに実際に執り行われたフランス史上最後の“決闘裁判”は、600年以上経った今もなお、この“決闘裁判”における判決が歴史家たちの間で物議を醸している、世紀を越えたスキャンダルである。“本当に裁かれるべきは一体誰なのかー” 『最後の決闘裁判』は10月15日(金)より全国公開。

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