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『逆転のトライアングル』チャールビ・ディーンが華麗なウォーキング披露!ファッション業界の実態が描かれた本編映像解禁

逆転のトライアングル

第75回カンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールを受賞した『逆転のトライアングル』(2月23日(木・祝)公開)の本編映像が解禁された。

第70回カンヌ国際映画祭での『ザ・スクエア 思いやりの聖域』(17)の最高賞パルムドール受賞に続き、本作『逆転のトライアングル』でカンヌ史上3人目の2作品連続パルムドール受賞という快挙を達成。さらに本年度アカデミー賞(R)では、作品賞をはじめ、監督賞、脚本賞の主要3部門にてノミネートされ、『パラサイト 半地下の家族』に次ぐ、カンヌ映画祭とアカデミー賞の2冠達成なるか、その行方が注目を集めている本作。

驚くべき人間観察眼とセンス抜群のブラックユーモアで、毎度観客を絶妙に気まずい気分にさせてくれるスウェーデンの鬼才リューベン・オストルンド監督が選んだ次なる標的は、豪華客船に乗る超絶セレブリティだ。そしてもちろん、問題を痛烈に炙り出す手腕は今作でも絶好調。無人島に豪華客船が漂着したら…という物語を通し、<ファッション業界とルッキズム、そして現代階級社会>をテーマに私たちの価値観を見事にひっくり返す、世紀の大逆転エンタメがここに誕生。

そんな本作で、ハリス・ディキンソン扮する主人公カールの恋人であるヤヤを演じたのは、本作で映画主演デビューを飾ったモデル出身のチャールビ・ディーン。本作への出演で注目を集め、今後の活躍が期待されていた最中、32歳という若さで逝去したチャールビ。残念ながら本作が遺作となってしまったが、その高い演技力とカリスマ性溢れる存在感は死後も賞賛され続けている。

今回解禁されたのは、そんなチャールビの魅力が味わえ、さらにモデル業界の実態が暴かれるシーンの本編映像だ。

ファッションウィークでの人気ブランドのショー。会場に到着した超VIPの席がないことに気付き、フロントロウにすでに着席している他のゲストを移動させ無理やり席を空けるも、まだ1席足りないことが発覚。スタッフの掛け声をきっかけに、全員が右へ1席ずつずれるが、一番端にいたカールが押し出されてしまう。落ち目の男性モデルであるカールには、とくに新しい席の案内もなく、居場所なく立ち尽くすカール…。

そうして始まったファッションショー。チェロの生演奏に合わせ、「人類平等」「環境問題」を問いかけるいかにも意味深長なメッセージが投げかけられるも、次の瞬間、照明と曲調ががらりと変わり、先ほどとは打って変わって一気に商業主義的で華やかなファッションショーが繰り広げられる。観客からの黄色い歓声が飛び交う中、ヤヤがファーストルックとして華やかに登場。カールはそんな彼女の姿を後ろの列から寂しそうに見つめるのであった―。

リューベン・オストルンド監督は、ここで描いたファッションショーについて、「このシーンで見せたように、環境問題のような重要なテーマを商売に利用する奴らには、普段から見るたびに怒りを覚えていたんだよ。あまりにも度を超えていてバカバカしいからね」と痛烈なコメントを寄せており、メッセージ性をそれこそ「ファッション」のように無理やり持たせようとするファッション業界を映画の中で意図的に批判したことを明かしている。

そして実際にファッション業界で活躍していた経験を持つチャールビは、本作について「この映画は100%、ファッション業界の実態を伝えている。実は私をリューベンに推薦してくれたのは、ファッションフォトグラファーである彼の奥さんのシーナなんだけど、彼女がリューベンにファッション業界について話したことでこの作品は生まれたの。彼が業界の本質に通じていることは間違いないわ」と、監督が業界の問題を正しく捉え描き出していることを支持している。

またヤヤという役については、「ヤヤのような“モデル然とした女”を演じるのは楽しかった!自由に奇抜なことをできたし、悪びれない彼女の性格が好き!」と楽しんで演じたとコメントしている。チャールビの姿をスクリーンで見れる機会は残念ながらこれが最後となってしまうが、彼女の瑞々しい演技をぜひ目に焼き付けたい。

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