昨年1月5日に公開し、スマッシュヒットとなった中井貴一×佐々木蔵之介W主演で贈る映画『嘘八百』の続編製作が決定した。
前作は、茶の湯の聖地・大阪堺を舞台に、中井貴一演じる大物狙いで空振りばかりの目利き古物商・小池則夫(中井)と、佐々木蔵之介演じる腕は立つのに落ちぶれくすぶっていた陶芸家・野田佐輔(佐々木)が出会い、タッグを組んで、家族や大御所鑑定士、文化庁をも巻き込み幻の利休の茶器で一攫千金を狙う話だったが、今作では再会した則夫と佐輔が、数知れぬお宝が眠る古都・京都と堺を股にかけ、利休の茶の湯を継承し「天下一」と称された武将茶人“古田織部”の幻の茶器を巡って、再びタッグを組むことになる。さらに今作には、則夫と佐輔を惑わすマドンナ役で広末涼子の参戦が決定。2人と幻の茶器に深く関わってくる着物美人の「志野」役を演じる。
作品を手がけるのは、前作に続き、人間味あふれる芸達者たちの軽妙なやりとりや知的好奇心をくすぐる骨董トリビアを散りばめながら、強欲うずまく抱腹絶倒の騙し合いを二転三転どんでん返しさせ話題を呼んだ監督:武正晴と脚本家:今井雅子×足立紳の強力チーム。今回も、今井と足立がオリジナル脚本で描く一作となる。クランクインは2月中旬、公開は2020年新春を予定している。
監督&キャストコメント
中井貴一さん
前作は撮影期間16日。極寒の堺で、オールロケで行われました。その時はまさか第二作ができるとは夢にも思っておりませんでした。多くの方にご覧いただいたことにより、続編ができるというのは、監督・スタッフ・キャストにとって大きな喜びです。しかし、二匹目のどじょうはなかなかいないもの。続編という事を意識せずに新作映画を作るつもりで、一丸となって取り組む所存でおります。
前作同様、佐々木蔵之介さんをはじめ、馴染みのキャスト、そして広末涼子さんの感情溢れる魅力のあるお芝居とともに、新しく入っていただくキャストともしっかりとタッグを組み、楽しい映画を作ろうと思っております。どうぞご期待ください。
プロフィール
1961年9月18日生まれ。東京都出身。
映画『連合艦隊』(81/松林宗恵監督)でデビューし、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。83年にはドラマ「ふぞろいの林檎たち」(TBS)で一世を風靡し、85年『ビルマの竪琴』(市川崑監督)に主演、さらに88年にはNHK大河ドラマ「武田信玄」の主演を務め話題を呼ぶ。その後も、映画、ドラマ、舞台と活躍。94年に公開した『四十七人の刺客』(市川崑監督)では日本アカデミー賞最優秀助演男優賞、さらに03年『壬生義士伝』(滝田洋二郎監督)では最優秀主演男優賞を受賞。他にも『マークスの山』(95/崔洋一監督)、『梟の城』(99/篠田正浩監督)、『亡国のイージス』(05/阪本順治監督)、『柘榴坂の仇討』(14/若松節朗監督)で日本アカデミー賞優秀主演・助演男優賞受賞を果たす。また、外国映画『ヘブン・アンド・アース 天地英雄』(04/ハー・ピン監督)や日中合作映画『鳳凰 わが愛』(07/ジヌ・チェヌ監督)でも主演を務めるなど、海外でも活躍。近年公開作には、『グッドモーニングショー』(16/君塚良一監督)や『花戦さ』(17/篠原哲雄監督)、『嘘八百』(18/武正晴監督)があり、公開待機作には、『空母いぶき』(19/若松節朗監督)、『記憶にございません!』(19年/三谷幸喜監督)がある。
佐々木蔵之介さん
贋物は二度と作らない!
前作でそう宣言したハズ… でも中井貴一さんに「お前の腕はホンモノだ、誰もマネ出来ないニセモノを作ってみろよ」と乗せられ?広末涼子さんに見つめられ囁かれたら、、、まんまとやっちゃいます。
古田織部は「へうげもの」と呼ばれる歪みや疵を好み、美を作り出したそうです。本作には、まさに歪みや傷を持った登場人物しか出て来ません。
京都を舞台にウソとホントの騙し合い、楽しんで臨みます。
プロフィール
1968年2月4日生まれ。京都府出身。
大学在学中から劇団「惑星ピスタチオ」で看板俳優として活躍。2000年、NHK連続テレビ小説「オードリー」で注目される。以降、ドラマ、映画、舞台と幅広く活動。05年には自らプロデュースを務める演劇ユニット「Team申」を立ち上げる。主な映画出演作に『間宮兄弟』(06/森田芳光監督)、『アフタースクール』(08/内田けんじ監督)、『大奥<男女逆転>』(10/金子文紀監督)、『岳~ガク~』(11/片山修監督)、第38回日本アカデミー賞優秀主演男優賞受賞作の『超高速!参覲交代』(14/本木克英監督)、『ソロモンの偽証 前篇・後篇』(15/成島出監督)、『夫婦フーフー日記』(15/前田弘二監督)、『残穢【ざんえ】~住んではいけない部屋~』(16/中村義洋監督)、『超高速!参勤交代 リターンズ』(16/本木克英監督)、『破門 ふたりのヤクビョーガミ』(17/小林聖太郎監督)、『3月のライオン前編後編』(17/大友啓史監督)、『美しい星』(17/吉田大八監督)、『花戦さ』(17/篠原哲雄監督)など。近年公開作には、『嘘八百』(18/武正晴監督)、『空飛ぶタイヤ』(18/本木克英監督)があり、公開待機作には、『空母いぶき』 (19/若松節朗監督)、「居眠り磐音」 (19/本木克英監督)、『WE ARE LITTLE ZOMBIES』 (19/長久充監督)、『記憶屋』(20/平川雄一朗監督)、『峠 最後のサムライ』(20/小泉堯史監督)がある。
広末涼子さん
中井貴一さんとは以前夫婦役をさせていただき、貴一さんの繊細なお芝居と紳士的なご本人の佇まいに魅了された大好きな俳優さんなので、またご一緒させていただけて光栄です。
佐々木蔵之介さんとも10代の頃から何度もご一緒させていただき、蔵之介さんの柔軟なお芝居とテンポの良さに毎回心地よく現場を楽しませていただいているので、また共演することができ嬉しく、撮影に入ることを心待ちにしています。前作にも増して面白く、巧みな作品に花をそえることができるよう、精一杯頑張りたいと思います。
プロフィール
1980年7月18日生まれ。高知県出身。
94年にCMデビューし、翌年ドラマ初出演。97年『20世紀ノスタルジア』で映画初主演。同作で映画賞の新人賞を総なめにし、以降、映画・ドラマ・舞台・CMなど第一線で活躍。
『秘密』(99/滝田洋二郎監督)、『おくりびと』(08/滝田洋二郎監督)、『ゼロの焦点』(09/犬童一心監督)では日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『鉄道員(ぽっぽや)』(99/降旗康男監督)、『鍵泥棒のメソッド』(12/内田けんじ監督)では、日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。最近の主な出演作は、舞台『シャンハイムーン』(栗山民也演出)、映画『終わった人』(18/中田秀夫監督)、ドラマ「僕とシッポと神楽坂」など。
武正晴監督
『嘘八百』の続編製作が決まり、嬉しいですし有難いです。また中井さんと佐々木さんとご一緒できるのがとても楽しみです。
今作は前作の堺の他に、京都がメインの舞台となります。京都は、とにかく“雅”!長い間文化の中心だった場所で、学ぶことが多い土地だと感じています。今回は脚本のお二人と相談し、利休の次といったらやはり織部だろうと考え、古田織部の茶器をめぐる話で進めることにしました。テーマは「ゆがみ」です。今の時代は、「ゆがんだものはダメだ」というような考え方があるように思いますが、人間自体ゆがみのあるもので、そのゆがみこそが面白いと感じているので、「ゆがんでいてもいいじゃないか」という古田織部の精神は今の時代に必要なものではないかと感じています。これを今回の話の中に盛り込んでいきたいと思っています。
今作から参加してくださる広末さんとは初めてお仕事をさせていただきますが、以前からご一緒したかったのでとても楽しみです。年齢的にも、女優として母として経験を積まれている広末さんだからこそ、「志野」という役を通して、女性の様々な側面を見せてくれるのではないかと思っています。
前作に続き、どんな現場になるのか自分でも全く予測がつきませんが、厳しさを越える楽しさがあるんじゃないかなと思っています。お楽しみにお待ちください!
プロフィール
1967年生まれ。愛知県出身。短編映画『夏美のなつ いちばんきれいな夕日』(06)の後、『ボーイ・ミーツ・プサン』(07)で長編映画デビュー。その後、『カフェ代官山~Sweet Boys~』(08)、『カフェ代官山 II ~夢の続き~』(08)、『花婿は18 歳』(09)、『カフェ・ソウル』(09)、『EDEN』(12)、『モンゴル野球青春記』(13)、『イン・ザ・ヒーロー』(14)などを手掛け、『百円の恋』(14)では、日本アカデミー賞やブルーリボン賞など数々の映画賞を総なめにし話題を呼び、第88回アカデミー賞外国語映画賞の日本代表作品としてもエントリーされた。近年の公開作には、『リングサイド・ストーリー』(17)、『嘘八百』(18)、『銃』(18)などがあり、公開待機作には、『きばいやんせ!私』(3月9日公開予定/出:夏帆、太賀)がある。
監督:武正晴
脚本:今井雅子 足立紳
出演:中井貴一、佐々木蔵之介、広末涼子
コピーライト:(c)2020「嘘八百」製作委員会
2020年1月、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー