『薄氷の殺人』でベルリン国際映画祭金熊賞、銀熊賞(男優賞)をW受賞した中国の気鋭監督ディアオ・イーナンの5年ぶりとなる待望の新作『鵞鳥湖の夜』が新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町&渋谷ほかにて9月25日(金)より全国公開となる。
第72回カンヌ国際映画祭でポン・ジュノ監督作品『パラサイト 半地下の家族』と並び、アジア発の衝撃をカンヌにもたらして絶賛を博した本作。
『薄氷の殺人』に続いてイーナン監督とコンビを組んだ撮影監督トン・ジンソン、照明監督にウォン・カーウァイ監督作品『花様年華』『2046』のウォン・チーミンが名を連ねる。そして主人公チョウには、ジャッキー・チェンと共演した歴史大作『1911』のフー・ゴー。さらに『薄氷の殺人』で主演を務めたグイ・ルンメイとリャオ・ファンが再共演を果たすなど、中華圏を代表するキャスト、スタッフが集結した。
そしてこの度、『鵞鳥湖の夜』公開を記念して、ディアオ・イーナン監督の長編3作目にしてベルリン国際映画祭金熊賞、銀熊賞(男優賞)をダブル受賞した『薄氷の殺人』の上映が決定した。
未解決の連続猟奇殺人事件。事件の闇に迫る、元刑事の男。
すべての犠牲者につながる、美しき謎の女―
心身共に傷を負った孤独な元刑事を主人公にした『薄氷の殺人』は、一見オーソドックスなミステリー劇として進行しながらも、ジャンル映画の枠には収まりきらない異形のスリルをみなぎらせていく。
中国の地方都市を舞台に、雪に覆われた屋外スケート場などの風景を独特のカメラワークで捉え、大胆なリズムの編集を施した映像には、そこはかとない虚無感や緊張感が混在し、観る者の感性を刺激してやまない。
また主人公ジャンと“宿命の女”ウーが織りなす、危ういまでに魅惑的なラブ・ストーリーからも目が離せない。生きる目的を失って自暴自棄となり、未解決事件の不気味な闇に囚われていく男。すべての被害者と関係を持ちながらも多くを語らず、はかなげな魔性の色気を漂わせる女。そんな決して惹かれ合ってはならない男女が行き着く果てには、いかなる衝撃的な運命が待ち受けているのか。
中国北部の地方都市を舞台に、未解決連続殺人事件への関与が疑われる美しき未亡人と、彼女に心奪われていく元刑事の運命を描き上げた『薄氷の殺人』は、生々しいリアリティと不条理な悪夢性がせめぎ合うサスペンス・ミステリーの傑作だ。
『薄氷の殺人』限定上映 概要
●上映館
・シネマカリテ
・アップリンク京都
●上映期間
9月18日(金)~9月24日(木) 1週間限定
※上映時間は各劇場のホームページをご確認ください。
●鑑賞料金
両館共「鵞鳥湖の夜」前売り券提示で1000円
・シネマカリテ:一般料金・学生1300円
・アップリンク京都:一般料金1300円
※その他の料金は各劇場規定となっております。
●「薄氷の殺人」「鵞鳥湖の夜」2作品鑑賞特典
9月25日(金)以降、上記2館にて『鵞鳥湖の夜』を鑑賞の際、『薄氷の殺人』半券提示で『薄氷の殺人』クリアファイル、『鵞鳥湖の夜』オリジナルライターをセットでプレゼント!
※先着順・数に限りがございます。
作品情報
ストーリー
1999年、中国の華北地方で発生したバラバラ殺人の謎をめぐって展開していく。ひとりの男の切り刻まれた死体の断片が、6つの都市にまたがる15ヵ所の石炭工場で次々と発見されるという世にも奇怪な事件。私生活に問題を抱えた刑事ジャンが捜査を担当するが、容疑者の兄弟が逮捕時に抵抗して射殺されたため、真相は闇の彼方に葬られてしまう。そして2004年、しがない警備員となったジャン(リャオ・ファン)は、5年前と似た手口のふたつの殺人事件を警察が追っていることを知り、独自の調査に乗り出す。被害者たちは殺される直前、いずれも若く美しいウー(グイ・ルンメイ)という未亡人と親密な仲だった。それは単なる偶然なのか、それともウーは男を破滅に導く悪女なのか。そしてジャンもまた、はからずもウーに心を奪われていく……。
作品タイトル:『薄氷の殺人』
出演:フー・ゴー『1911』、グイ・ルンメイ『薄氷の殺人』、リャオ・ファン『薄氷の殺人』、レジーナ・ワン『戦神ゴッド・オブ・ウォー』
監督・脚本:ディアオ・イーナン『薄氷の殺人』
撮影:トン・ジンソン『薄氷の殺人』
照明:ウォン・チーミン『花様年華』『2046』
美術:リュウ・チアン『ロングデイズ・ジャーニー この世の涯てへ』
2019年/中国・フランス合作/111分/ビスタサイズ
英題:THE WILD GOOSE LAKE(原題:南方車站的聚会)
PG-12
魅惑的な闇と色彩が渦巻く鮮烈なヴィジュアルで現代中国の暗部をえぐる
中国の知られざるアンダーグランドの犯罪や社会の底辺で生きる人間たちの現実をあぶり出し、本国チャートで初登場2位を記録する異例の大ヒットを飛ばした本作。夜間シーンが大半を占め、その暗闇の魅惑に満ち、光と影の強烈なコントラスト、極彩色のライトや蛍光ネオンサインが照らす妖しいムードが際立ち、観る者を夢幻的にして迷宮的な陶酔へと誘っていく。
孤独なアウトサイダーである主人公の男女、警察の捜索チーム、バイク窃盗団のギャングの行動が交錯していくストーリー展開は、フラッシュバックを導入した幻惑的な語り口、湖や雨などの“水”をフィーチャーしたロケーション、ダイナミックで切れ味鋭いアクション・シークエンスと相まり、とてつもなく濃密なサスペンス、エモーションを創出している。
ストーリー
2012年、中国南部。再開発から取り残された鵞鳥湖の周辺地域は、ギャングたちの縄張り争いが激化していた―。刑務所を出所して古巣のバイク窃盗団に舞い戻った裏社会の男チョウは、対立する猫目・猫耳兄弟たちとの揉め事に巻き込まれ、逃走中に誤って警官を射殺してしまう。たちまち全国に指名手配され、警察の包囲網に追いつめられたチョウは、自らに懸けられた報奨金30万元を妻と幼い息子に残そうと画策する。そんなチョウの前に現れたのは、妻の代理としてやってきたアイアイという見知らぬ女。寂れたリゾート地の鵞鳥湖で水浴嬢、すなわち水辺の娼婦として生きているアイアイと行動を共にするチョウだったが、警察や報奨金の強奪を狙う窃盗団に行く手を阻まれ、後戻りのできない袋小路に迷い込んでいくのだった……。
作品タイトル:『鵞鳥湖の夜』
出演:フー・ゴー『1911』、グイ・ルンメイ『薄氷の殺人』、リャオ・ファン『薄氷の殺人』、レジーナ・ワン『戦神ゴッド・オブ・ウォー』
監督・脚本:ディアオ・イーナン『薄氷の殺人』
撮影:トン・ジンソン『薄氷の殺人』
照明:ウォン・チーミン『花様年華』『2046』
美術:リュウ・チアン『ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ』
2019年/中国・フランス合作/111分/ビスタサイズ
英題:THE WILD GOOSE LAKE(原題:南方車站的聚会)
PG-12
配給:ブロードメディア・スタジオ
公式サイト:http://wildgoose-movie.com/
公式Twitter:@_wildgooselake_
公式Facebook:@wildgooselake.movie
コピーライト:(C)2019 HE LI CHEN GUANG INTERNATIONAL CULTURE MEDIA CO.,LTD.,GREEN RAY FILMS(SHANGHAI)CO.,LTD.,
9月25日(金)新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町&渋谷ほか全国順次公開
関連記事:
■ 映画『鵞鳥湖の夜』新たな公開日が9月25日(金)に決定!フー・ゴー&グイ・ルンメイから日本へのメッセージ動画到着
■ 映画『鵞鳥湖の夜』グイ・ルンメイより日本のファンへ動画メッセージが到着!初主演作から約20年「成長を観てほしい」
■ ディアオ・イーナン監督『鵞鳥湖の夜』公開延期のお知らせ
■ 映画『鵞鳥湖の夜』男と女 双方から描かれる2種類の予告編、ナレーションは村上淳&中村優子!場面写真も一挙解禁
■ ディアオ・イーナン監督『鵞鳥湖の夜』5/29(金)公開決定!魅惑的な闇と色彩、鮮烈なヴィジュアルで現代中国の暗部をえぐる