関西ジャニーズJr.内のグループ「Boys be」で活躍中の池川侑希弥を映画初主演に迎えた足立紳監督最新作『雑魚どもよ、大志を抱け!』が、2023年春、新宿武蔵野館ほか全国順次公開が決定した。撮影は、今年3月から4月にかけて岐阜県飛騨市にて行われた。
『百円の恋』では、引きこもりがちだった30代ニート女性が恋とボクシングに出会い変わっていく姿、『アンダードッグ』では、「咬ませ犬」に成り下がった中年ボクサーがどん底から這い上がろうとする姿、『喜劇 愛妻物語』では、売れない脚本家と鬼嫁の絶妙なやり取りで爆笑をさらいつつ根底に流れる夫婦愛…。常に、欠点だらけで、それでいて愛すべき者たちの織り成す人間賛歌を描き、観客の熱い支持を受けて数々の賞を総なめにしてきた映画作家・足立紳。本作は、自身が執筆した小説「弱虫日記」(講談社文庫)を原作とする意欲作だ。
主役は、昭和の終わりごろに、とある地方の町で育つ小学6年生男子たち。主人公・高崎瞬(池川侑希弥)は、癌の手術で片方の乳房を無くしたロうるさい母親・佳子(臼田あさ美)と多くを語らない父親・作郎(浜野謙太)の下で育つ、仲間たちとのバカな遊びやいたずらに夢中なやんちゃな男子。
その瞬の親友たちには、犯罪歴のある父(永瀬正敏)を持つ隆造(田代輝)や、いじめを受けながらも映画監督になる夢を持つ西野(岩田奏)など、様々なバックボーンを抱えて苦悩しつつも懸命に明日を夢見る少年たちがいる。子供同士のシビアな権力争いやいじめを前に、友達を守るために、そして大嫌いな自分と訣別するためにも、瞬は勇気を振り絞る…少年時代の“葛藤と前進”、“出会いと旅立ち”を描く感動の物語だ。
映画初主演を務める池川はオーディションで抜擢され、子供同士の争いや家族の事情に翻弄されながら育つ主人公・瞬の揺れる心情を繊細に演じ切った。
また、同級生たちには『CUBE 一度入ったら、最後』(21)の田代輝、「二月の勝者-絶対合格の教室-」(NTV、21)の白石葵一ほか、松藤史恩、蒼井旬、坂元愛登、岩田奏ら同じくオーディションで選ばれた少年たちが揃い、昭和の地方都市に住む、それぞれ複雑な家庭環境で必死に生きる個性豊かな子供たちを熱演する。
さらに、瞬の妹・ワコを新津ちせ、隆造の母親・美奈を河井青葉が演じる。
なお、主演の池川、足立監督から寄せられたメッセージは以下の通り。
プロフィール&コメント
■ 高崎瞬役 池川侑希弥
高崎瞬を演じました池川侑希弥です。
「オーディションで選ばれました」と聞いた時は嬉しかったんですが、初めての映画で主人公の瞬役に決まったと知ったあと、プレッシャーが押し寄せて来たのを覚えています。約1ヶ月間飛騨市での撮影で共演者の皆さんやスタッフさんと共に過ごす中で徐々に不安もなくなって楽しく撮影することが出来ました。
この映画は、友達に弱い部分を見せられず強がっている主人公の瞬が友達と色々な経験をして成長していくお話です。どこか自分にもそういう所があるなと思いながら撮影していましたが、主人公の瞬を演じる事で自分自身も成長出来たと思っています。
1歩を踏み出す勇気をくれるお話ですので、瞬が自分の殻を破る瞬間をぜひスクリーンで見届けてください!
<プロフィール>
2019年12月にジャニーズ事務所へ入所。2020年1月に京セラドーム大阪にて開催された関西ジャニーズJr.コンサート「関ジュ 夢の関西アイランド2020 in 京セラドーム大阪 ~遊びにおいでや! 満足100%~」でステージ初登場を飾る。2020年11月に関西ジャニーズJr.内に結成された新ユニット“Boys be”のメンバーに選ばれる。2022年5月に行われたコンサート「JOHNNYS’ Experience」ではユニットとしては初単独出演を果たした。現在は「サタデープラス」(MBS/TBS系)のお天気コーナーや「まいど!ジャーニィ~」(BSフジ)などのテレビ番組に出演中。2021年4月期放送の関西ジャニーズJr.出演「ジモトに帰れないワケあり男子の14の事情」(ABC/EX系)にドラマ初出演。関西ジャニーズJr.としてコンサートやバラエティ番組での活動が多い中、今作が初めての映画出演、さらに初主演となる。
■ 足立紳監督
この作品のシナリオを初めて書いたのはもう20年以上も前だ。なんとか映像化したいと思い、いろいろと動き回ったが実現には至らなかった。ぼんやりしている間にものすごいスピードで時代が変わり、いろいろなものの価値観も大きく変化した。価値観をアップデートできない人間はそれだけでもうダメだという空気も感じる。
人間は不完全だからこそ魅力的だと思い、そういう人間ばかり描いてきたつもりだが、それが通用しなくなってきていることもひしひしと感じる。不完全な人間を安易に魅力的だと言ってはいけない時代なのだと思う。それでも手元にあった、そういう人間ばかり出てくるこのシナリオを映像化したいとまだ思っていた。エゴでもあろうが、でもこのシナリオの中には、やっぱり人の大切な部分が描かれていると思えた。僕がとうの昔になくしてしまったプライドというものを、シナリオの中の子供たちは、必死に獲得しようとうともがいていた。そういう子供たちの姿を、今の世の中に問うてみたいと思った。そして、そんな登場人物たちに真摯に向き合って演じてくれた池川君、田代君、白石君、松藤君、岩田君、蒼井君、坂元君たち小学5年生から中学2年生の彼らの姿がとても眩しくて、撮影中、何度も目がくらんだ。
<プロフィール>
1972年鳥取県生まれ。相米慎二監督に師事。脚本を手掛けた『百円の恋』が2014年映画化。他脚本作品として『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』(17)、『こどもしょくどう』(19)、『嘘八百シリーズ』、『アンダードッグ 前編・後編』(20)などで、ドラマ「拾われた男」がBSプレミアムとディズニープラスで現在配信中。2023年10月からのNHK連続テレビ小説「ブギウギ」の脚本も控える。また監督作は『14の夜』(16)、『喜劇 愛妻物語』(20)など。
作品タイトル:『雑魚どもよ、大志を抱け!』
出演:池川侑希弥(Boys be/関西ジャニーズJr.) 田代輝 白石葵一 松藤史恩 岩田奏 蒼井旬 坂元愛登
臼田あさ美 浜野謙太 新津ちせ 河井青葉 /永瀬正敏
原作:足立紳『弱虫日記』(講談社文庫)
監督:足立紳(『喜劇愛妻物語』『14の夜』)
脚本:松本捻
音楽:海田庄吾(『百円の恋』『喜劇愛妻物語』)
製作幹事:東映ビデオ
制作プロダクション:the ROOM
制作協力:岐阜県飛騨市
配給:東映ビデオ
公式サイト:https://zakodomoyo-movie.jp/
コピーライト:(C)2022「雑魚どもよ、大志を抱け!」製作委員会
2023年春、新宿武蔵野館ほか全国順次公開