『ザリガニの鳴くところ』町の人気者を殺したのはたった一人で生きのびた少女…?事件の幕開けを告げる本編冒頭映像解禁!

ザリガニの鳴くところ

2019年&2020年の2年連続 アメリカで最も売れた本に輝き、日本でも2021年本屋大賞翻訳小説部門第1位を獲得、全世界累計1,500万部突破の大ヒットミステリーを映画化した『ザリガニの鳴くところ』(11月18日(金)公開)の冒頭映像が解禁された。

世界中を魅了した“ただのミステリーではない”繊細な原作世界がどのように映像化されたのか期待が高まっているなか、いよいよ公開まで1週間となる本作。

今回解禁となったのは、大ヒットミステリーの幕開けを告げる事件が発生する冒頭シーンノースカロライナの湿地帯で少年たちが見つけたのは、町の人気者で将来も有望だった青年・チェイスの変死体。警察はチェイスの死因を、遺体のあった近くの展望台から落下したことによるものと推測するが、展望台には犯人どころかチェイスの指紋も足跡も見つからないことが明らかに。さらにチェイスのものではない衣類の繊維も見つかったことで、警察はただの事故ではなく殺人事件として捜査を始める。

監督のオリヴィア・ニューマンは「冒頭に発見される遺体がストーリーを動かしていきます」と、この物語において冒頭シーンの重要性を語る。かつてクオーターバックとして活躍した町の人気者で、父親が営む自動車修理工場の後継者として裕福な家庭で育ったチェイスと、湿地の奥深くで孤独に暮らしていた主人公の少女・カイアには何の接点もないように見えるが、カイアは突然、容疑者として逮捕されてしまう。

「チェイスに一体何が起きたのか、そして主人公のカイアが本当に関与しているのかどうか、が物語の中で追究されます。この作品の素晴らしい点は、この謎の殺人事件が中心にあって、そこにサバイバル物語と壮大なロマンスが並走していることです」とオリヴィアが明かすように、本作はただのミステリーだけではなくあらゆる要素を含んだ重厚な物語となっており、殺人事件はあくまで重要なきっかけの一つともいえる。

決定的な証拠もないままカイアが容疑者となってしまうことについて、カイアを演じたデイジー・エドガー=ジョーンズは「チェイスが殺されたとき、彼らは自分たちが作り出した“湿地の少女”という生き物が犯人ではないかと噂をします。彼らが真っ先に疑ったのがカイアでした。『彼女がやったに違いない』と。自分たちが作り出した神話を信じ込んでいるんです」と語る。

「カイアに対する固定観念から抜け出せない彼らにとって、彼女は伝説のような存在になっています。“湿地の少女”なんて呼ぶようになって、町の住民は彼女のイメージを勝手に作って楽しんでいるんです。でも彼女のことを何も理解していない」と言うように、裁判で明らかになったのは、たった6歳で家族にも社会にも見捨てられ、湿地の奥深くで孤独に生き延びた少女の過酷な半生だ。

一方で、映像の冒頭でカイアが語る「沼は死を熟知している。死を悲劇にしないし罪にもしない」という言葉にも重要な意味が含まれているようにも感じるが…。

果たして“湿地の少女”は本当に犯人なのか?それとも町の人々のうわさによって作り出されただけなのか。事件の真相に辿り着いたとき、ただのミステリーにとどまらない緻密で重厚な物語に圧倒される。

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