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『コーダ あいのうた』第94回アカデミー賞で作品賞・助演男優賞(トロイ・コッツァー)・脚色賞(シアン・ヘダー)受賞!

コーダ あいのうた

『コーダ あいのうた』が米国時間3月27日に発表されたアカデミー賞にて作品賞、助演男優賞、脚色賞の3部門を受賞した。

主人公の耳の聞こえない父親を演じ、助演男優賞を受賞したトロイ・コッツァーは実際に耳が不自由な俳優。ろう者の男優が受賞するのは100回近い歴史を誇るアカデミー賞史上でも初めてという快挙となった。

トロイは手話で「ろう者の、CODAのコミュニティ、障がい者のコミュニティに捧げます」とスピーチ。そしてトロイが「障がい者とそうでない人を繋いだ、ハリウッドに残る橋」と感謝を告げたシアン・ヘダー監督は、初の脚色賞そして作品賞受賞にASL(アメリカ手話)通訳もいれつつ、「CODA の、ろう者のコミュニティの皆さんに感謝を伝えたい。映画という場で美しい言語をありがとう」とコメント。最後には映画でも登場する「I LOVE YOU FOEVER」の指サインをし、会場はASL手話での拍手(手のひらをひらひらとさせる)で包まれた。

授賞式をASL(アメリカ手話)でライブ中継もしていた今年のアカデミー賞。ろう者の俳優で初めてアカデミー賞を受賞したのは、本作でトロイと夫婦役を演じているマーリー・マトリン。“妻”マーリーが『愛は静けさの中に』(86)で第59回アカデミー賞主演女優賞を受賞してから35年、今度は“夫”トロイがろう者俳優として史上2人目の受賞、さらにCODAをテーマにした映画『コーダ あいのうた』が脚色賞・作品賞も受賞し、アカデミー賞の歴史に名を残した。

<CODA(コーダ)>とは、Children of Deaf Adults=“耳の聴こえない両親に育てられた子ども”の意。また、音楽用語としては、楽曲や楽章の締めを表す=新たな章の始まりの意味も併せ持つ。1月21日に公開されるやいなや「ここ最近で一番号泣」「早くも今年ベスト」「歌声に酔いしれた」など大絶賛の声がSNSに続出、前週対比で100%超を連発するロングラン大ヒット上映中。今回のアカデミー賞受賞をうけて更に盛り上がりを見せそうだ。

目次

第94回アカデミー賞 3部門受賞

・作品賞
・助演男優賞:トロイ・コッツァー
・脚色賞:シアン・ヘダー

【アカデミー賞前哨戦52受賞91ノミネート】
サンダンス映画祭<観客賞><グランプリ><監督賞><アンサンブルキャスト賞>他

受賞スピーチ(敬称略)

●トロイ・コッツァー【助演男優賞】

コーダ あいのうた
(C)AFP/アフロ

私が今まで、ろう者の為の舞台に立てたのは大勢の方々のおかげです。その方々にも感謝を述べたいと思います。スピルバーグ監督の本を読んだのですが、彼によると最高の監督の定義はスキルのあるコミュニケーターであるわけですが、シアン・ヘダー監督は最高にスキルの高いコミュニケーターです。それは、障がい者とそうでない人との橋渡し役を務めたからです。そしてそれはいつまでもハリウッドに残る橋ということになります。そして我々もスタッフもキャストも皆がそれを評価していました。
私の父は最高の手話のできる人でした、彼は自動車事故に巻き込まれ、麻痺が残り手話ができなくなりました。お父さんから多くの事を学びました。いつも愛しています。わたしにとって英雄です。ファンの皆様、そして妻と娘、アリゾナのふるさと、そしてチームの皆様ありがとう。これはろう者の、コーダのコミュニティ、障がい者のコミュニティに捧げます。これは私たちの瞬間です。ありがとうございます。

コーダ あいのうた

●シアン・ヘダー監督【脚色賞】

コーダ あいのうた
(C)AFP/アフロ

インディペンデントフィルムとして苦労しました。プロデューサーのみなさん信じてくれてありがとう。この作り方を信じてくれてありがとう。サンダンスでこの映画が始まりました。この脚本を作ることは本当に人生が変わった経験でした。人間としてアーティストとして、コーダのコミュニティの皆さん、聴覚障害のみなさん、感謝を申し上げたいと思います。まさに映画という場で美しい言語をありがとう。クルーの皆さん本当にありがとう。キャストの皆さんありがとう。私の家族もありがとう。両親も今日来ています。皆さんが私をアーティストに育ててくれました。そして主人のデイヴィッド、あなたの支えがなかったらできなかった。監督と母親の両立は大変だったけどあなたの支えのおかげです。子供たちありがとう。愛してる。

コーダ あいのうた

ストーリー
海の町で、耳の聞こえない両親と兄と暮らすルビーは、幼い頃から家族の“通訳”となり、家業の漁業を毎日欠かさず手伝っていた。高校で合唱クラブを選択したルビー。彼女の歌の才能に気づいた顧問が、都会の名門音楽大学の受験を強く勧める。だが、夢よりも家族の助けを続けることを選ばざるを得ない彼女は…。

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